音楽ナタリー Power Push - ARAKI

異端の歌い手 初作品で体現した自身のスタイル

二度とやらないかもしれない英語での作詞

──柴崎浩(ex. WANDS)さんからの提供曲「TIME」では、ARAKIさん自身が作詞を担当しています。しかも詞は全編英語で、洋楽好きならではの曲だなと思いました。

ARAKI

全部を英語で書くのは初めてだったんですけど……今回が最後かも(笑)。洋楽が好きだし、日本語詞の中に一節だけ英語の詞を入れることもあったのでもっとスムーズに書けると思ってたんですけど、今回は思ったより時間がかかっちゃって。

──歌詞にはどういう思いを込めたんですか?

眠っている自分を叩き起こす、みたいなことをテーマにしています。だから「Wake me up now」とかそういうフレーズを使っていて。まあ僕は英語をしゃべれるわけではないので、けっこう語呂を重視して書いている部分もありますから、まじまじと英文を読み解かれると恥ずかしいんですけど……。

──歌詞を書くのには苦戦したんですね。

ものすごく時間がかかってしまったので、もう二度とできないかなって思います(笑)。ただこれまでずっと洋楽を聴いてきたわけですから、すごく思い入れのある1曲になりましたね。

──Crusher-Pさんから英語詞の曲をいただいたときは、歌詞の意味をどの程度読み込んで歌うんですか?

一応1回訳しますけど、解釈の仕方が何通りかある場合も多いので、そんなにガッツリ訳して飲み込もうとはしていないですね。さっと意味を把握して、あとは音として捉えることが多いですね。

カメラの前でパフォーマンス

──アルバムの初回限定盤にはDVDが付属します。こちらにはすでにニコニコ動画で公開されている「Again」のミュージックビデオのほか、「About me」のセッション映像などが収められています。セッション映像ということは、実写ですよね?

そうなんですよ。撮影用のスタジオに行って、「TIME」を書いてくれた柴崎さんがここでもアコースティックギターを弾いてくれまして。

──歌い手によっては、自分の姿を撮影されることに抵抗感のある方もいるようですが、ARAKIさんはそう抵抗なく撮影に臨めましたか?

ARAKI

もともとバンドをやってたわけですから、人前に出ることとか、撮影されることに対して抵抗感はそんなにないんですけど、カメラの前でパフォーマンスすることに慣れているわけではなかったので、ガチガチに緊張してました。スタッフさんに「もっと動いていいですよ」って言われたんでがんばってみたら、上半身を揺らしてるだけで一歩も動いてなかったりして(笑)。自分としてはものすごく動いてるつもりだったのに、どうしてもカメラを向けられているとその枠の中にいなきゃと思っちゃうみたいで。

──ライブとはまた違った緊張感があったわけですね。

ライブだと好き放題動き回ってますね。振り返ればこういう話も笑い話になるわけですから、アルバムを出すことになってまた新しい経験をさせてもらってありがたい限りです。

やりたいことは最初からブレてない

──歌い手のARAKIとして1枚アルバムをリリースするわけですが、今後ARAKIさんはどういうアーティストとして活動していこうと思っているんですか?

僕はまだ3年くらいしか活動してない人間ですけど、歌い手としてやらせてもらってニコニコ動画のことが好きになったんですよね。今回のアルバムはカバーとして収録している曲が多いですけど、すべての曲に思い入れがあるし。これらの曲以外でも、動画で投稿した曲も大好きなんです。僕は今でもバンドをやってるんですけど、歌い手もバンドもやるっていうのは二足のわらじっぽくてちょっと難しいのかなって思うときもあるんです。

──今年の夏のように公演回数の多いツアーが決まれば、それに向けて時間を割かないといけなくなりますからね。

ただ、どっちかだけに絞るっていうのもちょっと嫌なんです。今は歌い手のほうに寄ってるかもしれないけど、今後はバンドでもいろいろやっていきたいし。これは自分の中で葛藤してることではあるんですけど、どっちかに寄ることはあっても、もう片方を切ってしまうことは今後ないだろうなって思っています。

──歌い手としての活動がバンドとしての活動の追い風になることもあると思いますし。

確かに、バンドのほうにも興味を持ってくれて聴いてもらえたりするとすごくうれしいですね。僕が歌い手として活動するときに始めたTwitterのアカウント名が「@axiz_and_nico」っていうんですけど、「AXIZ」っていうのが僕のバンドの名前なんです。歌い手を始めたときから「バンドもニコニコもやるぞ」って心に決めてたんですよね。だからその思いは今もブレてない。これから先もブレずに突き進んでいきたいです。

1stアルバム「THE SKY'S THE LIMIT」 / 2016年9月28日発売 / Subcul-rise Record
「THE SKY'S THE LIMIT」
初回限定盤 [CD+DVD] 2700円 / SCGA-00051~2
通常盤 [CD] 2300円 / SCGA-00046
CD収録曲
  1. ECHO
    [作詞・作曲:Crusher-P]
  2. サイレーション
    [作詞・作曲:DECO*27]
  3. ゴーストルール
    [作詞・作曲:DECO*27]
  4. 一騎当千
    [作詞・作曲:梅とら]
  5. アンチビート
    [作詞・作曲:DECO*27]
  6. TIME
    [作曲:柴崎浩 / 作詞:ARAKI]
  7. Again
    [作詞・作曲:Crusher-P]
  8. ひとりぼっちのユーエフオー
    [作詞・作曲:ピノキオピー]
  9. サイドワインダー
    [作詞・作曲:MARETU]
  10. only one
    [作詞・作曲:tilt-six]
  11. WAVE
    [作詞・作曲:niki]
  12. ヒカレルサテライト
    [作詞・作曲:tilt-six]
  13. Strangers
    [作詞・作曲:Heavenz]
  14. You've Made Yourself Clear
    [作詞・作曲:Crusher-P]
初回限定盤DVD収録内容
  • Again [Music Video]
  • About me [Acoustic Session](Lyrics & Music_蝶々P)
  • About me ~Behind The Scenes~
Amazon.co.jp限定ボーナスCD収録曲

未公開歌ってみたボーナスCD

  • マインドブランド
    [作詞・作曲:MARETU]
  • CITRUS
    [作詞・作曲:Orangestar]
ARAKI(アラキ)
ARAKI

2013年8月にニコニコ動画に初めて“歌ってみた”動画を投稿し、歌い手としての活動をスタートさせる。2014年12月に投稿した「ECHO」の歌唱動画が300万再生を記録。そのほか数多くの投稿動画がニコニコ動画にて“殿堂入り”を果たし知名度を高めていった。2016年1月より開催されたライブツアー「XYZ TOUR 2016 -DJ Style-」に参加したほか、同年8月から9月にかけて行われたツアー「XYZ TOUR 2016 -SUMMER-」では、国内で実施されたすべての公演に出演。同年9月に自身の1stアルバム「THE SKY'S THE LIMIT」をリリースした。