Aimer|敬愛するCoccoとのコラボも 雨を歌った珠玉の1枚

「皆さん、こんな子もいたんです!」

──3曲目に収録された「After Rain -Scarlet ver.-」は、まさに「雨上がり」にドンピシャにハマっているセルフカバーですが、選曲理由は“雨”つながりだけですか?

もともとこの曲は「After Dark」というミニアルバム(2013年発売)に入っていて、当時の私としてはこんなにアップテンポな曲を歌うことは珍しかったので、自分の中では大きな挑戦だったんですよね。でも、特にそこには触れられず……やっぱり「ONE」みたいにシングルで打ち出すと言うよりは、アルバム曲の1つとして密かにチャレンジしていたところがあったので。それで今回、“雨”コンセプトのシングルにぴったりでもあるし、今はライブで少しずつアップテンポな曲をやる場面も増えているので、この「After Rain」を新しいアレンジで出すにはいいタイミングなんじゃないかと思いました。

──そのアレンジは、オリジナルバージョンよりもビートを強調した、バンドサウンドに振ったものになっています。

はい。このアレンジは、「ONE」と一緒で、かなりライブを意識しています。と言うのも、以前は「After Rain」をライブで歌っても、お客さんとしてはちょっとおずおずしちゃう感じだったんですよね。なので、新バージョンではライブでみんなで思いっきり楽しく盛り上がれるように、はっきり意思表示しました。

──Aimerさんの歌声にも躍動感がありますね。声の輪郭もより太くなったように感じます。

ライブで何度か歌っていたのもあって、歌はほぼ一発録りでした。この曲を最初にリリースしたのが5年前なので、当時よりボーカルが成長したなっていう実感はありましたね。

──前回のインタビューで、「六等星の夜」のセルフカバーはオリジナルバージョンの隣に座らせてもらうような気持ちで臨まれたとおっしゃっていました。今回も同じ気持ちですか?

今回は、「こんな子もいたんです!」って連れてくるような(笑)。

──連れてきた(笑)。

あんまり目立たなかった子を、ちゃんとお化粧をし直して、改めてご紹介させていただく感じでしょうか。ちなみに「六等星の夜」は「Magic Blue ver.」で、「After Rain」は「Scarlet ver.」になっています。

──青と緋色ですね。

それは白黒だった曲たちに、色を付けようという思いが込められていたりします。

そろそろ自分の歌を確立できそう

──今回のシングルは、ピンク色の傘を逆さに敷き詰めたジャケットもインパクトがありますね。ここまで明るいトーンのビジュアルは初めてでは?

私もそう思います。この色味に関しては思っていた以上に大きな反響をいただいていて、裏を返せば、それだけ従来の自分のイメージが寒色系だったり暗めのトーンだったりしたということなんですよね。でも実は、今回のジャケットは当初は赤を想定していたんです。それが、Coccoさんからいただいた「眩いばかり」の歌詞に、偶然にも「雨」や「虹」というワードが入っていて。

──あ、そこはAimerさんサイドからのオーダーではなかったんですね。

ホントに偶然で。ということは完全に4曲共“雨”に貫かれたコンセプチュアルなシングルになるということですし、なおかつ「雨上がり」ということで、赤に光が差す感じで、最終的にピンクになったんです。この今までになかったビジュアルに新しさを感じて手に取ってくれたらうれしいですし、今回みたいな素直なバラードを歌うのもひさしぶりなので、夜が明けたあとの自分を表現するのにもぴったりなジャケットになったかなと思います。

──Aimerさんは昨年の11月からツアーを回られていて、その合間にこうしてシングルをリリースされて、かと思えばTwitterで「きょうはレコーディングでした」といった、次の作品を匂わせる報告もなさっています。2018年も充実した年になりそうですね。

ありがたいことに、アルバム「DAWN」(2015年発売)で夜明けを迎えて以降、今回のジャケットに象徴されるように、光の中で活動しているなっていう感覚があって。特に去年はベスト盤のリリースと武道館公演という自分にとって大きな出来事があったんですけど、今年はそんな去年に負けないぐらい、さらにいい年にしなきゃなっていう思いがまずはあります。

──頼もしいですね。

実際、今ツアーを巡っていて、自分の歌に関しては武道館よりもはるかによくなってきているという確信があるんです。このツアー自体が、きっとこれからの自分の礎になるであろう重要なライブの連続なんですね。だからこそ、そろそろ自分の歌というものを確立できそうな手応えを感じていますし、確立したうえで、またそれを更新すべく、地道にいい歌を歌っていきたいです。

Aimer「Ref:rain / 眩いばかり」
2018年2月21日発売 / SME Records
Aimer「Ref:rain / 眩いばかり」初回限定盤

初回限定盤 [CD+DVD]
1620円 / SECL-2252~3

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Aimer「Ref:rain / 眩いばかり」通常盤

通常盤 [CD]
1350円 / SECL-2254

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Aimer「Ref:rain / 眩いばかり」期間生産限定盤

期間生産限定盤 [CD+DVD]
1620円 / SECL-2255~6

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初回限定盤CD収録曲
  1. Ref:rain
  2. 眩いばかり
  3. After Rain -Scarlet ver.-
  4. Raining
初回限定盤DVD収録内容
  1. 「花の唄」MUSIC VIDEO
  2. 「ONE」MUSIC VIDEO
通常盤CD収録曲
  1. Ref:rain
  2. 眩いばかり
  3. After Rain -Scarlet ver.-
  4. Raining
期間生産限定盤CD収録曲
  1. Ref:rain
  2. 眩いばかり
  3. After Rain -Scarlet ver.-
  4. Raining
  5. Ref:rain(TV size)
期間生産限定盤DVD収録内容
  • 「恋は雨上がりのように」ノンクレジットエンディングムービー
amazarashi × Aimer Asia Tour 2018
  • 2018年3月3日(土)中国 上海 Bandai Namco Shanghai Base(DREAM HALL)
  • 2018年3月4日(日)中国 上海 Bandai Namco Shanghai Base(DREAM HALL)
  • 2018年3月24日(土)台湾 台北 Legacy MaX
  • 2018年3月31日(土)シンガポール Zepp@BIGBOX Singapore
  • 2018年4月5日(木)東京都 チームスマイル・豊洲PIT
FM802 SPECIAL LIVE 紀陽銀行 presents REQUESTAGE 2018

2018年4月28日(土)大阪府 大阪城ホール

出演者ASIAN KUNG-FU GENERATION / [Alexandros] / Aimer / クリープハイプ / THE ORAL CIGARETTES

マチ★アソビ presents「唄の降る夜」コンサート~第二夜~

2018年5月3日(木・祝)徳島県 徳島県文化の森総合公園内野外劇場

出演者LiSA / Aimer

Aimer(エメ)
女性シンガーソングライター。幼少期よりピアノやギターでの作曲や英語での作詞を始め、15歳のとき声が一切出なくなるというアクシデントを経験し、それがきっかけとなり独特の歌声を獲得する。2011年から音楽活動を本格化させ、同年9月にシングル「六等星の夜 / 悲しみはオーロラに / TWINKLE TWINKLE LITTLE STAR」でメジャーデビューを果たした。以降、「夏雪ランデブー」「機動戦士ガンダムUC」といったアニメ作品のテーマソングを担当。2014年6月に2ndアルバム「Midnight Sun」と、澤野弘之とのコラボレーションアルバム「UnChild」を同時発売し、同年9月には菅野よう子、青葉市子らが参加する新作「誰か、海を。」を発表した。2015年7月に3rdフルアルバム「DAWN」をリリース。2016年7月にONE OK ROCKのTaka(Vo)と凛として時雨のTK(Vo, G)が提供およびプロデュースした楽曲を収めた両A面シングル「insane dream / us」、8月にRADWIMPSの野田洋次郎(Vo, G)制作の「蝶々結び」を収めたシングルをリリース。9月にTaka、野田のほか、andropの内澤崇仁(Vo, G)、スキマスイッチが楽曲提供およびプロデュースをした新曲を含むアルバム「daydream」を発表し話題を集める。2017年5月にベストアルバム「BEST SELECTION "blanc"」と「BEST SELECTION "noir"」を同時リリース。8月に初の東京・日本武道館単独公演を行い、1万3000人を動員した。10月にトリプルA面シングル「ONE / 花の唄 / 六等星の夜 Magic Blue ver.」を発表。2018年2月にCocco提供の「眩いばかり」を含むニューシングル「Ref:rain / 眩いばかり」をリリースした。