スカッとするだけじゃなくて、家族愛も友情も恋愛も全部入ってる（チッチ）

──本日はホラーがお好きなチッチさんと、ホラーが苦手なクロちゃんに映画を鑑賞していただきました。まずは率直な感想から聞かせてください。

セントチヒロ・チッチ　めちゃくちゃ興奮しました！ 期待して観に行ったんですけど、終始飽きることなくずっと興奮してニヤニヤしてしまいました。

クロちゃん　ホラー映画をニヤニヤして観る!?

チッチ　殺人シーンでここぞとばかりに嫌なやつらが死んでいったのが、すっごく気持ちよくて。死に方も普通の死に方じゃなくて、1人ひとり痛そうなのとか「こんな死に方ある？」というふうにひねりが利いていたので、そこが面白かったです。

──チッチさんは楽しく観ていただいたんですね。クロちゃんはいかがでしたか？

クロちゃん　自分でも意外だけどすごく面白かったです！ 僕怖がりだから、もうどうしようってドキドキしながら観て、やっぱり怖いシーンは「うわっ！」って声を上げてしまいそうになったんです。でもそれだけじゃなくて笑えるところや感動するところもあったり、怖いながらに「もっと行け！」と思ったりもして。ホラーを観てそんなふうに思ったのは初めてでした。いろんな感情が忙しかったです。

チッチ　確かに。ただホラー好きとしてスカッとするだけじゃなくて、家族愛も友情も恋愛も全部入ってる映画でした。

クロちゃん　そうそうそう。あとミリーちゃんが入れ替わり後に服装のスタイルが180度変わるじゃないですか。あの感じがかっこよくて、女の子ってあんなふうに変わるんだってびっくりしました。

チッチ　めっちゃかっこよかったですよね。ああいう女の子になりたいと思いました。

クロちゃん　チッチはなれるでしょ？

チッチ　うーん、でもやっぱり一歩踏み出す勇気がいるじゃないですか。大胆になるって女の子にとっては難しいことなので、入れ替わって自分を発見できたミリーちゃんは逆にハッピーだったんじゃないかなって思います。

ブッチャーがどんどん愛しくなっていく（チッチ）

──本作はホラーと笑える要素がバランスよく詰まった斬新な作品ですが、怖かったシーンで印象的なところはありますか？

チッチ　ブッチャーが初登場するところが一番怖かったです。

クロちゃん　めちゃくちゃ怖かったよね。「どうしよ!?」ってなったから。

チッチ　あえてそうしたのかなとも思いました。ぶっ続けでグサグサと死んでいったのが気持ちよかったですし、カメラワークが上下する場面ではいつブッチャーが来るのかわからなくてゾクゾクしました。

クロちゃん　さっきから「気持ちよかった」ってすごいよね!? 僕はもう「キャー！」どころじゃないですよ。あそこはなんで殺されてるのかもわからないし、女の子が狙われるシーンはけっこう尺が長かったじゃないですか。まず武器が出てきて「あれ？ 当たらないのかな」とホッとしたら最後に……っていう。フリが利いていて、恐怖が上塗りされていくのが嫌でしたね。

──では思わず笑ってしまったシーンはありますか？

チッチ　たくさんありました！ 私は入れ替わり後のブッチャーの動きがツボで。クロちゃんみたいにかわいいじゃないですか。

クロちゃん　わあーありがとうございます♡

チッチ　こういう感じで「ああーん」みたいな動きをしているところが面白かったです（笑）。ワンちゃんを抱いてるおじさんに話しかけて、絶対にほかの人に会っちゃダメってわかってるのにめっちゃ逃げられてるところとか。パニックになってるところがかわいいなと思ってニコニコしていました。

クロちゃん　僕はブッチャーの姿になったミリーちゃんが、憧れの子と車の後部座席で座ってるシーンが好きです。体はブッチャーなのにかわいらしく見えてきちゃって「これどう観たらいいんだろう？」みたいな。不思議な感情になりました。

チッチ　でも違和感なかったですよね。ヴィンス・ヴォーンの演技力もすごくて、時間が経つにつれてブッチャーがどんどん愛しくなっていくんですよ。後部座席のところでは応援しながら観てました。

クロちゃん　ちょっとがんばれって思っちゃったよね。あ、あと親友のナイラとジョシュにミリーが入れ替わったことをなんとかわかってもらおうとするシーン！

チッチ　あそこいいですよね。私あそこで1泣きしました。「わかってもらえてよかったー！」って。

クロちゃん　そうそうそう。ミリーはブッチャーの体になって力が強すぎるからナイラをぶん投げたりとかするし。もしかしてここで殺しちゃうんじゃないの？ってヒヤヒヤしました。

チッチ　でもナイラめちゃくちゃ強かったですよね。いくら投げられても立ち向かっていきますし、最強なんじゃないかって思いました。