別の道を探したかすみの前向きな姿勢は素敵

──ある種のトラブルメーカーだったかすみ。物語も後半に差し掛かるなか、玉城さんは彼女の本質をどう捉えていらっしゃいますか？

実は努力家で、強い意志を持った女性だと思っているんです。とはいえ、自分に自信がないから、陰では誰よりも努力をしていて。CA（キャビンアテンダント）になる夢は叶わなかったけど、管制官になったのも「航空業界をあきらめないぞ！」という強い意志があったからこそで。何かに挫折したらそれをもう見たくないという人もいる中、別の道を探した彼女の前向きな姿勢は素敵だなと思います。

──管制官デビューを果たした本編の第3話では、かすみの努力家な一面が垣間見えましたね。

管制のシーンは、普段とは違うかすみが見せられたらいいなと思ったので、勉強熱心なところや、緊張感のある表情が出せればと思い演じました。本編ではバードストライク（編集部注：飛行中の航空機が鳥と衝突する現象）というトラブルもあって、すべてがうまくいったわけではないですけど、彼女にとってはいい経験になったと思います。

「NICE CONTROL!」

「NICE CONTROL!」

──管制官の役を演じるうえで、玉城さんが勉強されたこと、心がけたことはなんですか？

実際に管制塔でお仕事をされている様子を見学させていただいた際、皆さんすごく落ち着かれているなという印象を持ったので、冷静であることを心がけました。実際に人命を乗せた飛行機を誘導するというお仕事は計り知れない緊張感があると思うんですけど、少しでも現場のご苦労や、そこで働かれている皆さんのプロフェッショナルな姿勢が伝わればうれしく思いますね。

「NICE FLIGHT!」第5話より。

希望も不安もある中で飛行機に乗った

──ちなみに、初めて飛行機に乗ったのはいつですか？ また空や空港にまつわる思い出はありますか？

初めて飛行機に乗ったのは子供の頃の家族旅行だったと記憶していますが、幼すぎて具体的なことは覚えていないですね（笑）。思い出は、私は沖縄の出身なので、やはり上京するとき。お仕事の予定があったので、中学の卒業式が終わってそのまま空港に向かって……。希望も不安もある中で飛行機に乗ったことは今でも印象に残っています。

──本編では「かすみも離島の出身で、実は飛行機のありがたさはよく知っている」との設定が明かされました。

そうですね（笑）、私も驚きました。かすみも夢を叶えるために同じような気持ちで上京したのだと思うと親近感が湧きましたね。

──では、最後にかすみと同じように夢を叶えるべく努力する人、働く女性たちへメッセージをお願いします。

「夢に向かって突き進め！」と無我夢中だった10代の頃に思い描いていた自分とは違うことも多いと思いますし、心も体も疲弊するとは思いますが、1日の中で、ちょっとだけ立ち止まってリフレッシュしてみてください。あと私自身もよくやるんですけど、いろんなドラマや映画を観て刺激を受けたり、元気をもらったりするのもいいですね。そして、まだ実現には至っていなくても強く願うこと。1歩ずつでも前に進む。「NICE FLIGHT!」「NICE CONTROL!」を観て少しでもその力になれたらうれしく思います。

玉城ティナ

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