土曜ナイトドラマ「もしも、イケメンだけの高校があったら」がテレビ朝日系で放送されているほか、TELASA(テラサ)でも最新話まで全話見放題配信中。また、スピンオフドラマ「イケメン道~美南学園物語~」も同じくTELASAで楽しめる。秋元康が企画・原作を担った「もしも、イケメンだけの高校があったら」の舞台は、“全国選抜高等学校イケメン大会”の名門校・美南学園。劇中では、イケメンだらけの学園に通うことになった平凡な主人公・池田龍馬が、目標に向かって突き進んでいくさまが描かれる。
映画ナタリーでは、龍馬を演じる細田佳央太に加え、“選抜イケメン大会”に向けた学内選抜メンバー役の宮世琉弥、藤原大祐、水沢林太郎、内藤秀一郎、藤枝喜輝によるキャスト座談会を実施。彼らはイケメンを演じるうえでの思いや役作りの努力を語ったほか、“それぞれの素の姿は何イケメンか”を教えてくれた。特集最後には写真ギャラリーもあるのでお見逃しなく。
取材・文 / 田尻和花撮影 / 曽我美芽
ヘアメイク / 津上淳子スタイリング / 矢島世羅
龍馬はメンタルが強いからこそ、物事を受け入れられる(細田)
──まず、それぞれの役柄を教えていただけますか。
細田佳央太 僕が演じる池田龍馬は、すごく優しい男の子です。キャラクター紹介文でメンタルが強いと書いてある通り、普通ならイラッとするようなことを言われても、彼はそれを受け止めて自分の言葉で返せます。優しくてメンタルが強いからこそ、物事をきちんと受け入れられるという印象ですね。脚本を読んだときは純粋に「どんな高校なんだろう」と思いました。イケメンだけの高校ということにワクワクしましたし、現場に入ったらいろんなものが想像よりはるか上でびっくりしました(笑)。
宮世琉弥 柳(一星)くんは完全無欠の絶対的エースで、学校トップのイケメン。彼は柳グループの御曹司なので、親からいろいろなプレッシャーを掛けられて、期待に応えなきゃいけない部分が小さい頃からあったと思います。外から見たら自信満々に見えても、実はそういったプレッシャーに押しつぶされそうになっているんじゃないかなと感じています。そういう細かい部分まで演じ切っていきたいです。
藤原大祐 若林拓実は学年随一の情報通で、天使のスマイルを持っているキャラクターです。龍馬に対していろいろ説明するシーンがあるので、台本を読んだときは「僕のセリフがたくさんあるな」と感じました。ナレーターとしての役割も任せられていると考えて、のっぺりとは話さず、コミカルに演じるようにしています。若林は誰よりも選抜イケメン大会に熱い思いを抱いているので、どう展開していくのか楽しみです。
水沢林太郎 寡黙でクールな神宮源二郎のキャッチコピーは、純和風イケメン。彼の実家は剣道道場で、剣道のよさを知ってもらうために学園に入ってきています。今作の根底には、「イケメンとは何か」というテーマがあります。龍馬がいるおかげで「イケメンとはこうあるべき」という部分が変わっていくので、“新しいイケメン”の要素を探して楽しんでいただけたらと思います。
内藤秀一郎 一ノ瀬塁は、ナルシストでお馬鹿な明るい役。普段はニコニコ笑っているんですが、家庭問題を抱えていまして……。エリート一家なのに自分だけおバカなので、親やお兄ちゃんからは無視されているんです。でも学校ではそういう一面を見せず、無理してでも笑っている。正直演じていてつらい部分もあるんですが、そんな葛藤をちゃんと表現したいと思っています。
藤枝喜輝 宇治原修は家庭が貧乏で、家族を養うために地方から越境して学園に入学するキャラクターです。それぞれの役のバックボーンにフォーカスしたエピソードがあるので、観ていて飽きないと思います! 第1話のキャラクター登場シーンでも、それぞれの個性が一目でわかるようになっていましたね。次はどんなキャラクター? どう展開する?と期待があふれます。
「誰よりも自分はイケメンだ」と思って演じるようにしています(宮世)
──個性的なキャラクターばかりですが、役作りはどのようにしたのでしょうか。
水沢 僕は、剣道指導をしていただいています。寡黙な役なので、今の時点(取材時は4話まで撮影済み)ではそこまでセリフは多くないんですが、周りの学生と絡んでいく中でどう変わっていくのか見ていただきたいです。
藤原 そこまで意識した役作りはしていないんですが、周りの人との関わり方については考えています。現場でも役から離れないような居方を保って、テンションを落とさず、若林要素を含んだ自分でいようと常に心掛けています。でも、そもそも自分と若林は似ている部分が多いですね。
宮世 役をいただいたときはすごくプレッシャーだったんですが、押しつぶされちゃダメだと考えました。なので、「誰よりも自分はイケメンだ」と思って演じるようにしています。柳くん自身も、周囲の期待だったりと僕と似たようなプレッシャーを抱えているはずだと思うので、この似たような境遇を楽しんで役に生かせたらいいなと考えています。
──“完全無欠の絶対的エース”の役はなかなか大変そうです。「自分が一番イケメンだ」と信じるために、何かしているのでしょうか?
宮世 ファンの方がネットに書き込んでくれている「琉弥くんイケメン」というコメントを読んで、自信を付けています!(笑)
細田 かわいいなあ(笑)。僕はあまり大きくは作り込みませんでした。龍馬という役は僕から遠い存在ではなかったので、脚本を読んで想像しやすかったんです。イケメンが当たり前になっている美南学園では、龍馬はそこにいるだけで異質な存在。どうやったらやりすぎずにその異質さを広げられるか考えて、姿勢やリュックの持ち方を工夫しました。これから彼がイケメンに近付く過程で、僕も変化していければと思っています。
藤枝 宇治原は貧乏なので、僕もプライベートであまりぜいたくをしないよう心掛けています。移動はなるべく歩きにしたり、家事は基本的に自分でするようにしたり。今までは嫌いなものが出てきたときは省いていたのですが、なるべく食べるようになりました。食事の量も減らしたんです。いつもラーメン丼でご飯を2杯くらい食べるんですが、それを1杯に減らしたり……。
細田 それでも食べてる!(笑)
藤枝 食べなさすぎると具合悪くなっちゃうので(笑)。
──ちなみに嫌いな食べ物はなんでしょう?
藤枝 僕は生のトマトが……。
細田 わかるわー! ケチャップはいける人!?
藤枝 全然いける。
細田 わかるわー!
藤枝 あとはピーマンです。
内藤 かわいい(笑)。僕は今25歳なので、(役と同じ)16歳というと9年前。高校の同級生と電話して「高校ではこういうことがあったな、こんな気持ちだったな」と思い出しました。あとは、普段からヘラヘラ笑ったりすることを多めにするようにしています。本当はわりとクールなほうなんですよ。
宮世 じゃあプライベートでも役を演じてるってことです?
内藤 そうそう、全部演じてる(笑)。
細田 そうだったの!? ちょっとショック。
宮世 プロだなあ。
──役のために、バスケットボールの自主練習をしている様子もドラマ公式SNSに上がっていました。
内藤 サッカーと野球しかやってこなかったので、前の作品で一緒になった俳優と練習したりもしました。
──細田さんもバスケットボールがお好きでしたね。
細田 でもお誘いは1回も来なかったんですよね。
内藤 今回初めましてだったので!(笑)
細田 圧じゃないですよ(笑)。一緒にやるシーンがあればいいですよね。カメラが回ってないところでも楽しめますし。
内藤 役としては上手な設定だけど、実際は細田くんより俺のほうが絶対下手だからね。怖いなあ。
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佳央太くんは俳優人生で最初の先輩(藤原)