映画ナタリー Power Push - 「春夏秋冬物語」
葉山奨之×山崎紘菜インタビュー
みんなの着うただったHilcrhymeの“あの曲”を映画化!ファンからのQ&Aコーナーも
Hilcrhymeの楽曲「春夏秋冬」をモチーフにした映画「春夏秋冬物語」が、4月8日に公開される。主演を務めたのは、NHK連続テレビ小説「まれ」や「青空エール」の葉山奨之、そして「神さまの言うとおり」「orange-オレンジ-」の山崎紘菜と、注目作品への出演が続く若手俳優の2人。Hilcrhymeのライブ映像を交えながら、男女の純愛ラブストーリーを描き出している。
映画ナタリーでは、本作の公開を記念し、葉山と山崎にインタビューを実施。モチーフとなった楽曲「春夏秋冬」の思い出や、本作での役作りについて聞くうち、話は2人のデビュー秘話までさかのぼった。さらに後半には、2人がファンからの質問に答えるQ&Aコーナーも用意している。
取材・文 / 浅見みなほ 撮影 / 竹中圭樹(D-CORD)
作品紹介
「春夏秋冬物語」とは?
2人組ラップユニット・Hilcrhyme。本作は、2016年9月に公開された「Hilcrhyme 10th Anniversary FILM『PARALLEL WORLD』3D」に続く、彼らの音楽映画企画第2弾にあたる。2009年にリリースされた2ndシングル「春夏秋冬」をモチーフに、新たなストーリーが生み出された。
劇中では、2016年12月11日に東京・東京ドームシティホールで開催されたHilcrhymeのツアーファイナル公演のライブ映像と、その公演を観に行く男女の恋を描いたドラマが交互に展開。「春夏秋冬」に始まり「Lost love song」「大丈夫」など登場人物の気持ちに寄り添うようなHilcrhymeの楽曲とともに、主人公たちの幼少期、学生時代、社会人となった現在までの物語が紡がれる。
ストーリー
デザイナーという夢を追いかけながら苦悩する24歳の美由と、彼女を支える幼なじみの修二。いつも美由のことを気にかける修二だったが、彼には歳上の恋人・美麗がいた。そんな中、美由の身に起きたある事件をきっかけに、3人の気持ちが交差していく。美麗との記念日である12月11日、修二がした決断とは……。
葉山奨之×山崎紘菜インタビュー
中学生の頃、みんなが「春夏秋冬」を着うたにしてた(葉山)
──この映画はHilcrhymeの「春夏秋冬」という曲をモチーフにしていますが、マンガや小説が原作ではなく、楽曲がもとになっている映画に出演していかがでしたか?
葉山奨之 そんなに難しくなかった気がしますね。「原作のキャラに近付けなきゃ」という気持ちになるマンガ原作の映画よりも、演じやすいと思いました。特に「春夏秋冬」は歌詞がシンプルなので、すぐ役のイメージができました。
山崎紘菜 楽曲がモチーフという部分はもちろんですが、Hilcrhymeさんのライブ映像と私たちのお芝居が1つの映画の中に組み込まれることがとても新鮮でした。初めてのことなので、お二人のパフォーマンスと自分たちのお芝居が、どうやって1つになるのか想像できなかったんです。なので、私のお芝居がライブのテンションに合っているかな?という不安はありました。
葉山 完成版を観たら、ライブパートとドラマパートにリンクする部分がたくさんあったよね。
山崎 そうですね。それから私は、想像以上にライブ感が満載だなと思いました! 本当にHilcrhymeさんのライブに行っているかのような感覚になれると思います。
──「春夏秋冬」は2009年の曲ですが、もともとご存知でしたか?
山崎 はい!
葉山 もちろん知っていました! 当時中学生だったんですけど、その頃みんなが「春夏秋冬」を着うたにしてましたから。
山崎 Hilcrhymeのお二人が1度現場へ見学にいらっしゃったんですけど、お会いしてまず「僕たちの『春夏秋冬』っていう曲、知ってました?」って声をかけていただいて。そこから、「もちろん知ってました!」ってお話をしましたね。
──現場見学の感想を、HilcrhymeのTOCさんは「葉山さんと山崎さんの演技は、テイクを重ねるたびに感情が入っていき、鬼気迫るものを感じました」と、DJ KATSUさんは「演技になると真剣な顔つきになり、さすがプロだなと思いました」とおっしゃっていました。
葉山・山崎 (照れながら)いやいやいや!
山崎 お二人がいらした日は、やっぱり緊張しました。この映画は「春夏秋冬」という曲がなかったら生まれなかった作品なので、お二人にそのお芝居を見ていただくなんて!と思いながら演じていましたね。
葉山 特に、あの日撮影したのは一番緊張感のあるシーンだったんです。美由が絶体絶命の状況に追い込まれる場面で……。ハッピーなシーンを見に来ていただけたら、もっとたくさんおしゃべりできたのかもしれないですね(笑)。
──一番苦労したのはそのときのシーンですか?
山崎 そうですね。Hilcrhymeさんが見に来てくださっているし、美由の心情的にも一番集中を求められたシーンだったので。
葉山 僕が苦労したのは……そのシーンよりも、ロケが寒かったことですね。「春夏秋冬」というだけあって、四季が描かれているんです。1月末に撮影したんですけど、特に夏のシーンは大変でしたね。
次のページ » 4、5年前はセリフもなかった2人が、相手役に(山崎)
「春夏秋冬物語」2017年4月8日(土)全国公開
ラップユニット・Hilcrhymeの音楽映画企画第2弾。彼らが2009年に発表した2ndシングル「春夏秋冬」をモチーフとしている。葉山奨之と山崎紘菜が主演するドラマパートと、Hilcrhymeのライブ映像パートが交互に展開する中で、ある男女の恋と“約束”が描かれる。
スタッフ / キャスト
監督:園田俊郎
脚本:CRG Kyse
主題歌:Hilcrhyme「アフターストーリー」
キャスト:葉山奨之、山崎紘菜、小池由、希志真ロイ、財田ありさ、東加奈子
©2017 UNIVERSAL MUSIC LLC.
葉山奨之(ハヤマショウノ)
1995年12月19日生まれ、大阪府出身。2011年にドラマ「鈴木先生」でデビュー。2015年のNHK連続テレビ小説「まれ」では主人公の弟・津村一徹役を好演し話題を集めた。2015年には「夏ノ日、君ノ声」で映画初主演を果たす。主な出演映画は「青空エール」「アズミ・ハルコは行方不明」「きょうのキラ君」など。ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」「突然ですが、明日結婚します」にも参加した。
山崎紘菜(ヤマザキヒロナ)
1994年4月25日生まれ、千葉県出身。2011年に第7回「東宝シンデレラ」オーディションで審査員特別賞を受賞した。2014年に「神さまの言うとおり」でヒロイン役を務め、2015年にはドラマ「監獄学園-プリズン・スクール-」、映画「orange-オレンジ-」に出演。2016年に映画「MARS(マース)~ただ、君を愛してる~」「金メダル男」、ドラマ「カインとアベル」、2017年には「チア☆ダン ~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~」に参加した。