映画「生理ちゃん」主題歌担当 the peggiesインタビュー|シュールでキュートな“生理ちゃん”に釘付け!タブーの空気へ斬り込むポップなコメディ 原作者・小山健の描き下ろしイラストも

第23回手塚治虫文化賞短編賞を獲得した小山健によるコミックを、ドラマ「ルパンの娘」の品田俊介が実写映画化。生理をキャラクター化した“生理ちゃん”が登場する本作では、仕事に恋に邁進する女性たちの姿がポップかつハートフルに描かれる。月一でやってきては貧血・腹痛・眠気などさまざまな症状で女性たちを悩ませる生理ちゃんだが、よき相談相手として寄り添う相棒の一面も。恋に悩むファッション誌の編集部員を二階堂ふみ、SNSで毒を吐くビルの清掃員を伊藤沙莉が演じた。

映画ナタリーでは本作の主題歌を担当したthe peggiesに取材を実施。衝撃を受けたキャラクターや原作者・小山とバンドのつながり、そして男女が歩み寄る方法まで語ってもらった。the peggies考案の生理ちゃんもお楽しみに。

取材・文 / 田尻和花 撮影 / 入江達也 メイク / くれあきえ

小山健がthe peggies×生理ちゃんコラボイラストを描き下ろし!

小山健の描き下ろしイラスト。

キャラクター紹介

二階堂ふみ演じる米田青子。
米田青子(二階堂ふみ)
女性ファッション誌の編集部員。思春期の娘を持つ久保と交際中で悩みが尽きない。
伊藤沙莉演じる山本りほ。
山本りほ(伊藤沙莉)
青子の働く編集部で清掃のバイトをするフリーター。夢をあきらめ実家で暮らしながら、SNSでは“煮え湯飲み子”の名で毒を吐き続ける。
松風理咲演じる米田ひかる。
米田ひかる(松風理咲)
青子の妹で、受験を控えた高校生。
岡田義徳演じる久保勇輔。
久保勇輔(岡田義徳)
青子の彼氏。妻を亡くし一人娘のかりんと暮らす。
須藤蓮演じる山内裕。
山内裕(須藤蓮)
青子の職場の後輩で、“煮え湯飲み子”のファン。
狩野見恭兵演じる北村ゆきち。
北村ゆきち(狩野見恭兵)
ひかるの彼氏。悶々とした日々を送る。
生理ちゃん
生理ちゃん
性欲くん
性欲くん
童貞くん
童貞くん

the peggiesインタビュー

どう掛け合わされるか楽しみだったが、想像を超えていた(北澤)

──主題歌を担当された本作を観ていかがでしたか?

「生理ちゃん」

大貫みく(Dr) もともとマンガの「生理ちゃん」がすごく好きで、毎月楽しみにしてたんです。生理ちゃんがこのフォルムで画面の中にいるのがシュールすぎて面白くって!

石渡マキコ(B) 私も「生理ちゃん」がずっと前から大好きだったので、今回こういう形で関わることができてよかったです!

大貫 童貞くんだったり性欲くんだったり、いろんなキャラクターが出るたびに笑いそうになるのをこらえていました。女子として観ていて苦しいシーンでは胸を痛めたり切なくなったりしつつ、じんわり心があったかくなるようなシーンもあって、いい映画だなと感じましたね。

北澤ゆうほ(Vo, G)

北澤ゆうほ(Vo, G) 私たちの楽曲が流れる劇中シーンのカットを最初にいただいて観たんですが、このタイミングでこういう曲調のものが使われるのかと驚きました。映像をいただくまではあまり想像がつかなくて。どういうふうに掛け合わされるんだろうと楽しみにしていたのですが、想像を超えていて……!

大貫 劇中で楽曲が流れるタイミングが本当によかったんです。全編を通して観るとすごくいいところで使っていただけていたし、歌詞のシンクロ率が奇跡的で。

石渡 試写会で映像とともに大きな音で自分たちの楽曲を聴いたときは本当にうれしかったです。

北澤 こういうキャラクターがあのビジュアルで出てくるとネタっぽくなってしまったり、コミカルな感じに捉えられて終わってしまうこともあるのかなと思います。でも私たちのシリアスで勢いのある曲が乗っかることでちょっとピリッとするような効果が生まれていたらうれしいです。

「生理ちゃん」
2019年11月8日(金)より全国順次公開
ストーリー

女性ファッション誌の編集部員・米田青子は仕事に恋に充実しながらも、恋人の娘とのぎくしゃくした関係が悩みの種。青子が働くビルの清掃員・山本りほは“煮え湯飲み子”という名でSNSに投稿をし、うっ憤を晴らす日々を送っていた。そんなとき、コラム執筆者として煮え湯飲み子をずっと探していた青子は編集部の後輩とともについにりほの正体を突き止める。青子がスカウトを試みるも、自信を持てないりほは逃げ出してしまい……。

スタッフ

原作:小山健「生理ちゃん」(ビームコミックス / KADOKAWA刊)

監督:品田俊介

脚本:赤松新

主題歌:the peggies「する」(Epic Records Japan)

キャスト

二階堂ふみ / 伊藤沙莉、松風理咲、須藤蓮、狩野見恭兵、豊嶋花、藤原光博(リットン調査団) / 岡田義徳ほか

the peggies(ペギーズ)
北澤ゆうほ(Vo, G)、 石渡マキコ(B)、 大貫みく(Dr)で編成された3人組ガールズバンド。中学校の同級生で結成し、高校時代から東京都内のライブハウスを中心に本格的な活動をスタートした。2017年5月に小山健がジャケットを描き下ろした「ドリーミージャーニー」でメジャーデビューし、2019年2月にメジャーファーストフルアルバム「Hell like Heaven」をリリース。テレビアニメ「さらざんまい」のエンディングテーマに「スタンドバイミー」、HondaのテレビCMに「そうだ、僕らは」を提供するなど注目を集めている。2019年10月から12月にかけては全国ツアー「the peggies tour 2019 - YELLOW -」を開催。
the peggies「Hell like Heaven」
発売中 / Epic Records Japan
the peggies「Hell like Heaven」通常盤

通常盤 [CD]
税込3056円 / ESCL-5166

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小山健(コヤマケン)
会社員時代に趣味でブログに描いたマンガ「手足をのばしてパタパタする」をきっかけにさまざまなメディアでマンガ家・イラストレーターとして活躍。近年の著書に「お父さんクエスト」「ありがとう さち子」がある。「生理ちゃん」は月刊コミックビームで連載中。単行本2巻目となる「生理ちゃん 2日目」が2019年7月に発売された。

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