「フォルトゥナの瞳」神木隆之介×有村架純|4度目の共演で知った新しい顔

神木隆之介と有村架純が共演する「フォルトゥナの瞳」が、2月15日より全国公開される。

本作は、百田尚樹の同名小説を「坂道のアポロン」の三木孝浩が映画化したラブストーリー。「死を目前にした人間が透けて見える」という不思議な能力“フォルトゥナの瞳”を持つ青年・木山慎一郎と、彼が愛する女性・桐生葵の姿が描かれる。

映画ナタリーでは、木山役の神木と葵役の有村にインタビューを実施した。これが4度目の共演となる2人が明かす、撮影での印象的なエピソードやお互いの変化とは?

取材・文 / 秋葉萌実 撮影 / ツダヒロキ

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鍛えて“強化された神木”に(神木)

──お二人とも三木孝浩監督の作品に出演されるのは初めてですね。三木さんとご一緒してみて、印象に残ったやりとりや演出はありましたか?

神木隆之介

神木隆之介 撮影前にお手紙をもらいました! 木山と葵に関することが書かれていて役作りをするにあたっては大きな指針となりましたし、手紙に助けていただきました。「木山はなぜ自分は生きているのだと自問自答をしながら、外との関わりをなるべく遮断して生きてきた男。逆に外の世界とつながることによって生きてきた葵と出会って、初めて彼の世界の色が変わります」と書かれていて、なるほどと思いました。

有村架純 私もお手紙をいただきました。監督と自分が考えていることが同じ方向を向いているとわかって、安心して作品を作ることができるような内容でしたね。現場に入って初めて感じたのは、三木監督はいろいろなパターンで演出される方だということ。ドライ(カメラなしのリハーサル)をやって通して演じてみるのですが、テイクごとに「もうちょっとこういう感じで」「やっぱりさっきのがいいな」とおっしゃるんです。監督の頭の中にはきっとイメージがいくつもあって、まずは試してみて、それらを編集するときにいろいろ組み合わせながら物語を作っていくんだなと思いました。

──役を作るうえで、これまでの出演作と違いを感じた点はありましたか?

「フォルトゥナの瞳」

神木 1カ月くらいでしたが、とにかく体を鍛えて“強化された神木”になりました! なるべく体を大きくして、作業着が似合うようにならなくてはというところから始まりました。あとはいかに恥ずかしがらずにやるかというのがテーマでした……。難しかったです! 有村さんとはよくご一緒させていただいてすごく安心できたので、共演できてうれしかった。たまに監督に「姉弟みたいだ」と言われることがあったので、そう見えないように気を付けていましたが(笑)。

有村架純

有村 神木くんとは私が18歳の頃からご一緒しているのですが、いろんな形で姉弟の役柄を演じてきて、ここに来て恋人役という(笑)。そういう再会があるから演じるって面白いですよね。以前から知っている分、普段の彼とはちょっと違う雰囲気だと照れくさかったりもしたけど、作業着を着ている姿はたくましいなと感じたし違う顔の神木くんは新鮮でした。ファンの方にとっても見たことのない姿の彼なんだろうなと思います。

葵は男性にとって“THE 理想の女性”(有村)

──神木さんと有村さんが同じ作品に出演するのは4度目です。共演を重ねてきたからこそ感じるお互いの変化や、ここは変わらないなと思う点は?

神木 (有村に向かって)大人っぽくなりすぎです!

有村 (笑)

神木 有村さんは精神年齢が僕とは圧倒的に違います。「SPEC~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~」では同じシーンはなかったのですが、打ち上げでお会いして「初めまして」と挨拶し合って。その作品やドラマ「11人もいる!」で共演した頃はまだ同い歳の気分だったのですが、「3月のライオン」の現場でひさしぶりに話していたら急激にお姉さんっぽい感じがして、今回はさらに“お母さん”になっていました。次会ったらおばあちゃん!?

有村 そうかな? 私はあまり神木くんの変化はわからないですね……。

神木 だって言っていましたよ。「あなたは変わらないね」って。

有村 言ってたね。神木くんはずっと少年の心を持っている人。自分の好きなことにはすごく熱を持ってしゃべるんです。

──そうなんですね。神木さん扮する木山慎一郎は、まっすぐでピュアな青年。一方、志尊淳さんやDAIGOさんが演じた役柄は少しずるいところもあって、人間味のあるキャラクターでした。その対比が印象的でしたが、意識して演じられたのでしょうか。

「フォルトゥナの瞳」より、左から神木隆之介演じる木山慎一郎、志尊淳演じる金田大輝。

神木 まったく考えていなかったです。木山は道から外れないような人間で、ずるいことが嫌いなので真面目に仕事をしている。意識したのはそのくらいですね。淳が正反対というか、ある意味人間らしいキャラクターを演じてくれたからこそ、木山が対極にいる男のように見えたんだと思います。僕は淳が表現してくれたものを受けるお芝居が多かったので、そう見えたのならさすがは淳だな!と思います。

──有村さん演じる桐生葵は愛情豊かで少しミステリアスなところもある女性です。演じるにあたって、役に投影した女性像はありますか?

有村 葵は男性が思い描く“THE 理想の女性”だなと思ったので、なるべく明るくいることを心がけました。健気に笑いながら生きている雰囲気が出せればという気持ちでやっていましたね。

──なるほど。お二人にとっての印象的なシーンについても聞かせてください。

神木 木山と葵が「ごはん食べよっか」「うん」と仲直りする場面ですね。セリフではあるのですが、「お腹すいたね、何か作ろっか」「うん」という自然な会話の中で、どうその場に座るのかが自分にとって難しかったです。平和なやりとりから木山と葵とがどういう時間を歩んできたのかが見えると思っていたので、すごく好きですし気を付けたところです。あと名前を呼ぶシーンは、そこに愛情を全力で注ごうと思いました。彼だったら「葵」と呼ぶ一言にどんな感情を詰め込むんだろうと考えさせられることが多くて。

有村 私はやっぱり携帯ショップで出会うシーン! あの瞬間に、葵は木山のことが気になる存在になるんです。2人の始まりなので印象的ですね。

「フォルトゥナの瞳」
2019年2月15日(金)全国公開
ストーリー

幼い頃に家族を失い、孤独に生きてきた青年・木山慎一郎。死を目前にした人間が透けて見える能力“フォルトゥナの瞳”を持つことに気付いてから、彼の生活は一変していた。そんな日々の中で、携帯電話が壊れた慎一郎は修理のために訪れた携帯ショップで店員の女性・桐生葵と出会う。次第に惹かれ合っていった2人は恋人となり、幸せな日々を送るが、あるとき慎一郎には葵の体が透けて見えて……。

スタッフ

監督:三木孝浩

脚本:坂口理子、三木孝浩

原作:百田尚樹「フォルトゥナの瞳」(新潮文庫刊)

主題歌・挿入歌:ONE OK ROCK「In the Stars (feat. Kiiara)」(A-Sketch)

キャスト

神木隆之介、有村架純、志尊淳、DAIGO、松井愛莉、北村有起哉、斉藤由貴、時任三郎ほか

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ユナイテッド・シネマ / シネプレックス

auシネマ割
神木隆之介(カミキリュウノスケ)
1993年5月19日、埼玉県生まれ。映画出演作は「桐島、部活やめるってよ」「バクマン。」「君の名は。」など多数。2019年には「屍人荘の殺人」、2020年には「Last Letter」が公開される。
有村架純(アリムラカスミ)
1993年2月13日生まれ、兵庫県出身。NHK連続テレビ小説「あまちゃん」で主人公の母親の少女時代を演じてブレイクし、2017年には「ひよっこ」でヒロインを演じた。主な映画出演作は「ストロボ・エッジ」「映画 ビリギャル」「ナラタージュ」「コーヒーが冷めないうちに」など。2018年はドラマ「中学聖日記」への出演も話題を呼んだ。

神木隆之介:スタイリング / 百瀬豪

ヘアメイク / MIZUHO

有村架純:スタイリング / 瀬川結美子

ヘアメイク / 尾曲いずみ