「仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL」特集 「仮面ライダービルド」犬飼貴丈 / 「仮面ライダーエグゼイド」飯島寛騎インタビュー|レジェンドの背中と“自分らしさ”

戦兎にとって龍我は……ペットじゃないですか?

──では「仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー」のお話に移りましょう。映画の現場は本編と同時進行だったと思いますが、どの時期に撮影したのでしょうか?

「仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー」より。左から万丈龍我、桐生戦兎、滝川紗羽。

9話、10話くらいだったと思います。その頃の本編には、僕はあんまり出ていないんですよね。龍我と美空(高田夏帆)が秘密基地から出て街に行ってるときで(笑)。

──なるほど。では赤楚衛二さん演じる万丈龍我が仮面ライダークローズに変身する第11話よりも前ですね。本編でその展開を撮る前に、映画の中で2人そろってライダーを演じることに難しさはありませんでしたか?

演じるうえでの苦労はあまりなかったですね。でも今思うと、生身でがむしゃらに戦う龍我も好きだったなって。ボトルを握って必死に戦ってる姿もよかったなと思うので、寂しいところもありますね。

──今回の映画では、龍我の仮面ライダーとしての意識もテーマの1つになっています。龍我はレジェンドライダーや戦兎からたくさん影響を受けることになりますが、反対に龍我が戦兎に与えている影響にはどんなものがあるのでしょうか。

やっぱり、龍我が変わっていく過程を見ることで戦兎も救われてるんじゃないかと思いますね。「迷える子羊ちゃん」「正しい場所に導いてやらないと」って言ってるくらいですから。龍我の成長を助けることが、戦兎にとっての唯一の救いになっているんです。

──ではずばり、戦兎にとって龍我とはどんな存在でしょう?

(即答で)ペットじゃないですか?(笑) まあでも、家族の1人だと思ってるはずだし、信頼はしてますよね。

「仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー」より。左から桐生戦兎、万丈龍我。

──(笑)。本作は戦兎と龍我のバディものとしての一面も強いですが、犬飼さんと赤楚さんはクランクイン直後から打ち解けていた印象です(参照:「仮面ライダービルド」犬飼貴丈×赤楚衛二×高田夏帆インタビュー)。

ほどよい距離感だなと思いますね。向こうも大人なので、衝突することもないですし。

──役について話し合うことはありますか?

ないですね。僕、「龍我ってこうじゃない?」みたいに人の演技に対して何か言うのって、失礼だと思っちゃうんです。だって彼は俺よりずっと龍我のことを考えてやっているわけなので。それに対して意見するのは監督の役目ですし。

犬飼貴丈

──赤楚さんが演じる龍我が正解だと。信頼関係ができあがっているんですね。

はい、そう思いますね。戦兎が僕にしかできないのと同じように、龍我も彼にしかできないと思っているんです。戦兎について彼から何か言われることもないですね。

──龍我役が赤楚さんでよかったと思うのは、どんなときでしょうか。

すごく空気を読める人なんですよね。臨機応変に対応できますし。僕が「これ、言ったほうがいいかな」って変に気を使う必要もないので、一緒にいて楽です。それはかなり大きいと思いますね。

「今、俺何おじさんかな?」って聞いてくる

──本編の第9話、第10話と同時期に撮影したと考えると、戦兎と周りのキャラクターたちとの関係にだいぶ変化が起こっていますよね。

そうですね。(越智友己演じる)内海(成彰)は僕の目の前で氷室幻徳に撃たれましたし……。あれでまた重さが増しましたね。

犬飼貴丈

──水上剣星さん演じる氷室幻徳と戦兎の会話は、今回の映画でもポイントになっていますね。これまで水上さんとは、この先の展開を匂わせたり、含みのあるお芝居が多かったと思いますが。

水上さんとの現場は、単純に笑わせ合いですね。目を合わせるシーンが多すぎて、おかしくなってきちゃって。最近もう、幻徳のキャラがしつこいんです。まとわりつくようで(笑)。だから水上さんも「これ、俺しつこいよね!?」って言ってて。和気あいあいと、笑うのをこらえながらやっています。

──そんな過程でできたとは思えないくらいシリアスなシーンが多いですね(笑)。

でも、水上さんも一時は「俺、変な方向に行ってない?(笑)」って悩んでました。視聴者の方々から「ホテルおじさん」とか、◯◯おじさんって言われてるのを気にしてるみたいで。僕らはそれでいじってます。本人も初めは嫌がっていたんですけど、いじられるうちにだんだん気に入ったみたいで。最近はシーンの合間に「今、俺何おじさんかな?」って聞いてきたりしますよ(笑)。

現場で会う佐野岳さんに刺激を受けた

──映画の中でレジェンドライダーたちと共演されていましたが、素面の状態で共演シーンがあったのはどなたでしょうか?

「仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー」より、葛葉紘汰。

仮面ライダー鎧武( / 葛葉紘汰役)の佐野岳さんだけですね。ジュノン(・スーパーボーイ・コンテスト)の1年先輩で、もともと知り合いでした。今回ご一緒できた時間もそんなに長くはなかったんですが、久々に会って懐かしい話をしたり、「またご飯行こうね」ってお話ししたり。2、3年前は、けっこうご飯に連れて行ってもらってたんですよ。でも現場で会う岳さんは新鮮だったので、すごく刺激を受けましたね。背は僕より低いんですが、背中がすごく大きく見えて。

──特にご一緒したかったレジェンドキャストはいますか?

それは全員です! 赤楚くんのほうが先輩方と絡む機会があったので、うらやましくて。僕もまた共演する機会をいただけたらいいなと思います。ただ、変身した状態で歴代ライダーがそろうシーンは、本当に圧巻だと思います。観ていただいた方にも「ここか!」とわかっていただけるはず。もちろん全シーンオススメなんですけどね。

犬飼貴丈

──ありがとうございます。では最後に特集を見ている方へ、メッセージをお願いします。

「『ビルド』は観ていないけど『オーズ』や『フォーゼ』が好き!」という方々にも、この映画を観に来ていただけると思うんです。そういう方にも「ビルド」の魅力が伝わる作品になっているので、ぜひ興味を持っていただけたらなと願っています。それから今後の「ビルド」本編に関して言うと、ここから本当に、1週見逃すだけで置いて行かれちゃうくらい怒涛の展開になっていきます。今なんて戦争に関するシーンを撮っていますし……。目まぐるしく変わっていくテンポの速さを楽しみながら観ていただきたいです。

「仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー」
2017年12月9日(土)より全国公開
「仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー」
ストーリー

すべてを超越する力を求め、人類消滅計画をもくろむ凶悪な科学者・最上魁星 / カイザーが現れた。立ち向かおうとする仮面ライダービルド / 桐生戦兎と仮面ライダーエグゼイド / 宝生永夢だったが、永夢は変身ができない。それは以前、ビルドのフルボトルに成分を吸収されたせいであった。そんな絶体絶命の危機にある2人を助けに現れたのは、あの男たち。無事人間としてよみがえった仮面ライダーゴースト / 天空寺タケル、“始まりの男”として神の力を手に入れた仮面ライダー鎧武 / 葛葉紘汰、母校・天ノ川学園高校の教師となった仮面ライダーフォーゼ / 如月弦太朗、アンクと再会を果たした仮面ライダーオーズ / 火野映司が帰ってきた。世界を救うため、ライダーたちが力をひとつにする。

スタッフ / キャスト

原作:石森章太郎
脚本:武藤将吾、高橋悠也
監督:上堀内佳寿也
音楽:川井憲次、ats-,清水武仁&渡辺徹、中川幸太郎
アクション監督:宮崎剛
特撮監督:佛田洋
出演:犬飼貴丈、飯島寛騎、渡部秀、福士蒼汰、佐野岳、西銘駿、赤楚衛二、高田夏帆、瀬戸利樹、松本享恭、岩永徹也、松田るか、小野塚勇人、黒崎レイナ、甲斐翔真、土屋シオン、柳喬之、滝裕可里、関智一(声)、三浦涼介、田中卓志(アンガールズ)、水上剣星、前川泰之、大槻ケンヂ

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犬飼貴丈(イヌカイアツヒロ)
1994年6月13日生まれ、徳島県出身。2012年に第25回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞した。2014年にドラマ「碧の海~LONG SUMMER~」で俳優デビュー。その後「ペテロの葬列」「美しき罠~残花繚乱~」「OUR HOUSE」「スーパーサラリーマン左江内氏」などに出演した。