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12月28日から1月5日まで行われる「BS12 年またぎ映画祭」では「ダイ・ハード3」、「ランボー」シリーズ、「ジャック・リーチャー」シリーズ、「アルマゲドン」「ディープ・インパクト」、「RED/レッド」シリーズ、さらに「劇場版『名探偵コナン』」など全15作がオンエアされる。
今回の特集では同映画祭の放送を記念し、ブルース・ウィリス、トム・クルーズ、シルヴェスター・スタローンの魅力にフォーカスしながら、作品を紹介。さらに「アルマゲドン」「ディープ・インパクト」を比較しながら楽しめるよう見どころコラムも用意した。年末年始はBS12で映画ざんまいしてみては?
文 / 前田かおり
イピカイエ~!愛されるタフガイ!ブルース・ウィリス
2022年、惜しくも俳優業から引退したブルース・ウィリス。そんな彼のハマリ役といえば、「ダイ・ハード」の主人公ジョン・マクレーン刑事。クリスマスの米・LAでテロリスト集団に占拠された高層ビルに不運にも居合わせ、妻が人質に取られたことから孤立無援のなか、敵に立ち向かうことになる。口が悪く、終始ボヤいてばかりのツイてない男。中年の哀愁も漂わせながら人間臭く演じたウィリスは、一躍ハリウッドのスターダムに躍り出た。2作目の「ダイ・ハード2」ではワシントンD.C.の空港でテロリスト集団を敵に回し、今回放送される3作目「ダイ・ハード3」ではNYでクイズ好きな爆弾魔に翻弄される。この爆弾魔に扮するのはジェレミー・アイアンズ。第1作の悪党ハンスの兄という役どころで実に姑息な男を怪演するが、最後にはマクレーンが「イピカイエ! マザー・〇ァッカー!」と決まり文句を吐き捨てぶっ倒す。渋いウィリスは最高だ。
今回の特集ではウィリスの後期アクションエンタメ作「RED/レッド」と、続編の「REDリターンズ」も放送。ウィリス演じる元CIA工作員の独居老人フランクが古巣のCIAに命を狙われて逃避行する。フランクを助ける昔の仲間をモーガン・フリーマン、ジョン・マルコヴィッチ、ヘレン・ミレンら名優たちが演じ、ウィリスはアクション、ロマンス、コメディをケレン味たっぷりに演じる。続編「REDリターンズ」では美魔女キャサリン・ゼタ=ジョーンズに「セクシー」なんて言われるモテモテ、生涯現役ちっくな役どころを楽しそうに好演。もうこんな彼は映画でしか見られない。愛されるタフガイ、ウィリスの勇姿をしっかりと目に焼き付けたい。
放送スケジュール
- 「ダイ・ハード3」2024年12月28日(土)19:00~
- 「RED/レッド」2025年1月4日(土)18:00~
- 「REDリターンズ」2025年1月5日(日)18:00~
職なし、家なしでも魅力的!? “父親の顔”にも注目のトム・クルーズ
1962年生まれ、還暦を過ぎても、白い歯がのぞく笑顔が眩しいトム・クルーズ。俳優デビューから40年以上、1983年の「卒業白書」でブレイクして以来、ハリウッドの第一線を走り続けてきた。なかでも彼を世界のトップスターに押し上げた「トップガン」シリーズや、「ミッション:インポッシブル」シリーズなど、派手なスタントアクションで世界中の映画ファンを熱狂させてきたが、今回放送される「アウトロー」は対極にあるような作品だ。英国の作家リー・チャイルドの小説が原作で、トム演じる元米軍憲兵隊捜査官のジャック・リーチャーは、職なし、家なし、ないないづくしの流れ者。そんな彼が、元軍人が絡んだ連続殺人事件に挑む。紅一点でロザムンド・パイクが女性弁護士役で登場するもロマンスなし。トムにしては徹頭徹尾、硬派。研ぎ澄まされた洞察力と拳一つで狡猾な敵に挑んでいく。最先端のガジェットも登場しなければ、お笑い要員のような仲間も登場しない。だが、逆にここまでストイックなトムはある意味、新鮮。
今回、続編の「ジャック・リーチャー NEVER GO BACK」も放送される。こちらでは元同僚の女性少佐と、軍内部の陰謀に挑む。15歳の少女が絡み、リーチャーの娘か!?……という展開もあり、3人での逃避行は疑似家族旅行。父親演技に表情も柔和になる。実生活では娘を持つトムだけに、思わず彼のパパぶりを妄想する楽しみも加わる。たまにはこんなトムの顔を見るのもいいかもしれない。
放送スケジュール
- 「アウトロー」2024年12月29日(日)18:00~
- 「ジャック・リーチャー NEVER GO BACK」2024年12月29日(日)20:00~
鍛えまくった肉体美で正義を体現!シルヴェスター・スタローン
シルヴェスター・スタローンといえば、ハリウッドきっての肉体派アクションスター。長い下積み時代を経て、1976年、ボクシング映画としても絶大な人気作になった「ロッキー」でアメリカンドリームをつかんだ。そんなスタローンのもう一つの代表作が、「ランボー」だ。演じるのは、ベトナム帰還兵のジョン・ランボー。かつては圧倒的な戦闘スキルを持つ戦争の英雄だったが、PTSD(心的外傷)を抱える彼に世間の風は冷たく、思いも寄らぬトラブルに巻き込まれてしまう。ベトナム戦争によって負ったアメリカの傷を描いており、スタローンの悲哀を帯びた表情も印象的だ。
ランボー人気に一気に火がついたのはシリーズ化された2作目以降。まず2作目「ランボー/怒りの脱出」では、服役していたランボーが自由と引き換えにベトナムのジャングルに捕らわれている仲間の救出に奮闘する。スタローンは鍛えまくった肉体美で正義を体現。弓矢を引き絞る姿もここから定着し、怒れるヒーローのイメージが強まっていく。次ぐ3作目の「ランボー3/怒りのアフガン」では拉致された元上官を救うために単身アフガニスタンへ。スタローンは馬に乗り、戦いもヒートアップ。ギネスブックに「最も暴力的な映画」と認定されるほどだった。4作目「ランボー 最後の戦場」は前作から20年ぶり。これで終わるはずだったのが、「ランボー ラスト・ブラッド」まで作られた。そんなスタローンの熱き魂が入ったランボーシリーズを一気見しながら、年末年始、過ごすのもまた一興だ。
放送スケジュール
- 「ランボー」2025年1月1日(水・祝)20:00~
- 「ランボー/怒りの脱出」2025年1月2日(木)20:10~
- 「ランボー3/怒りのアフガン」2025年1月3日(金)20:05~
- 「ランボー 最後の戦場」2025年1月4日(土)20:15~
- 「ランボー ラスト・ブラッド」2025年1月5日(日)20:05~
比較して楽しむ「アルマゲドン」&「ディープ・インパクト」
この2本は奇しくも1998年に公開されたディザスタームービー。「ディープ・インパクト」は、スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮のもと、ミミ・レダー監督が手掛けたもので、巨大彗星の衝突で地球が破滅の時を迎えた日の人間模様を描いている。アメリカでは同作の2カ月後に公開された「アルマゲドン」は小惑星の接近による滅亡の危機から地球を救うために、荒くれ者たちが宇宙に向かうSFアクション・アドベンチャー。監督はこの後に「トランスフォーマー」シリーズなどを手掛ける派手なアクションが得意のマイケル・ベイ。小惑星の接近が迫るなか、石油掘削のプロたちが惑星爆破ミッションを成功させられるかどうかをスリリングに描く。
題材は似ているものの、「ディープ・インパクト」のミミ・レダーは、医療ドラマの金字塔「ER緊急救命室」などを手掛けてきただけあって、細やかな人間描写が光る。出演俳優たちも、アメリカ大統領をモーガン・フリーマンが演じるほか、ティア・レオーニ、ロバート・デュヴァル、ヴァネッサ・レッドグレイヴといったベテラン揃いで、最期を迎えようとしている地球の人々の心情をじっくりと表現する。
一方の「アルマゲドン」もブルース・ウィリスのヒロイックな演技や、ベン・アフレックとリヴ・タイラーのロマンス、NASAから見守るビリー・ボブ・ソーントンといった役者陣など見どころ満載だ。年々、異常気象が深刻になり、とくに肌感覚で地球の異変を感じた2024年、年をまたぎながら、この2作を通して地球、自然といったことに目を向けてはどうだろう。
放送スケジュール
- 「アルマゲドン」2024年12月30日(月)19:00~
- 「ディープ・インパクト」2024年12月31日(火)19:30~
2024年
- 12月28日(土)
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- 19:00~「ダイ・ハード3」
- 12月29日(日)
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- 18:00~「アウトロー」
- 20:00~「ジャック・リーチャー NEVER GO BACK」
- 12月30日(月)
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- 19:00~「アルマゲドン」
- 12月31日(火)
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- 19:30~「ディープ・インパクト」
2025年
- 1月1日(水・祝)
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- 18:00~「劇場版『名探偵コナン 世紀末の魔術師』」
- 20:00~「ランボー」
- 1月2日(木)
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- 18:00~「劇場版『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』」
- 20:10~「ランボー/怒りの脱出」
- 1月3日(金)
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- 18:00~「劇場版『名探偵コナン 緋色の弾丸』」
- 20:05~「ランボー3/怒りのアフガン」
- 1月4日(土)
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- 18:00~「RED/レッド」
- 20:15~「ランボー 最後の戦場」
- 1月5日(日)
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- 18:00~「REDリターンズ」
- 20:05~「ランボー ラスト・ブラッド」
そのほか、BS12ではこんな企画も!
「土曜しょ~と劇場」
たった10~20分の物語が、人生を変えることもある。アカデミー受賞作をはじめとする珠玉の短編(しょ~と)映画10作品を放送。