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「デッドプール」シリーズ初のディズニー配給作品となる今作は、破天荒なマーベルヒーロー・デッドプールとウルヴァリンの活躍を描くアクションエンタテインメント。“俺ちゃん”ことウェイド・ウィルソン / デッドプールに
「デッドプール&ウルヴァリン」の感想
イベントに登壇したライター・杉山すぴ豊は「デッドプールっていいやつだなって心から思える映画。前2作でたくさん出てきたドーピンダーたちとの絡みは少ない。この映画は『デッドプール3』ではなく、『デッドプール&ウルヴァリン』なんだという現れなんじゃないかと。エンドクレジットをMCUにつなげないところもよかった。ライアン・レイノルズなりに『MCUに来たけど、この映画は20世紀FOXに対する俺からのラブレターなんだ』と思わせてくれる」と述懐する。
アメコミ映画系YouTuber・がお~は「ここまでデッドプールに感謝するとは思っていなかった。本当にありがとう! “クソ無責任ヒーロー”と言われていますが、内心めちゃくちゃヒーローだし今回それが光っていた。MX4Dの吹替版も観たのですが、特に車の中での戦闘シーンの揺れがすごかった(笑)」、“マーベル女子”でYouTuberのアイ、マイ、みーーは「サプライズ、感動、笑いがたくさん詰まっていてジェットコースターのような映画でした。最高です!」とそれぞれ感想を述べた。
オープニング・音楽について
「『MARVEL STUDIOS』のロゴ、テーマが流れたときに『ついにマーベル・シネマティック・ユニバース(以下、MCU)にデッドプールが加わったんだな』と思う瞬間がある。ウルヴァリンは2017年公開の『LOGAN/ローガン』にて栄誉の死を遂げたのだが、冒頭のシーンで『あのウルヴァリンをどう登場させるの?』という観客の疑問を払拭させてくれる」と杉山は語る。
オープニングには*NSYNCの楽曲「Bye Bye Bye」を使用。デッドプールがTVA(時間変異取締局)の隊員と対峙しながら、同楽曲のダンスをノリノリで披露する。杉山は「この曲は『X-MEN2』でも一瞬使われています。サイクロプスが好きな曲なんだろうなと。今回は20世紀FOXに対して“Bye Bye Bye”と言っているのかもしれません(笑)」と話す。がお~、アイ、マイ、みーーも口々に「このオープニングは最高でした!」とこぼしていた。
また予告編でも流れるマドンナの名曲「Like a Prayer」について、杉山は「(クライマックスのシーンで)デッドプールがウルヴァリンと並んで『マドンナの曲がかかったら死ぬわけがないだろ』みたいなことを言うんですよね。あれは最高でした(笑)。ヒーリングファクター(治癒能力)がどうとか、アダマンチウムがどうとか関係なくて、『お前らわかってるよな』と言わんばかりに納得させられた」と明かす。ほかにも映画「グレイテスト・ショーマン」より「ザ・グレイテスト・ショー」や、グリーン・デイの「Good Riddance(Time of Your Life)」、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの「The Power of Love」、Stray Kidsの「SLASH」などが使用されている。
マルチバースのウルヴァリン
デッドプールは自身の世界のアンカーであるウルヴァリンを、ほかの時間軸に存在するウルヴァリンで補うことを画策。デッドプールはマルチバースを旅する中で、さまざまなウルヴァリンと出会い品定め。「ヒュー・ジャックマンのウルヴァリンは原作に比べて身長が高すぎる」という意見に対するアンサーとして、“小さめのウルヴァリン”を登場させたのではとゲスト陣は推測する。ほかにもアイパッチをしたウルヴァリンやスーパーマン役で知られるヘンリー・カヴィルが扮したウルヴァリンの姿も。茶色いコスチュームのウルヴァリンとハルクが対峙するシーンでは、ウルヴァリンの爪に反射したハルクの表情が映っているという。
「デッドプール&ウルヴァリン」でデッドプールとバディを組むウルヴァリンは、マーベルコミックスの中でも代表的な黄色いスーツを着用している。杉山は「ヒュー・ジャックマンは皮膚がんを患っていて、あまり密着したコスチュームは難しいと思うんです。それでも、やってくれました! しかも“あのマスク”まで!」と話す。クライマックスの上半身をさらけ出したウルヴァリンの姿は、CGではなくジャックマン本人の肉体だそう。
虚無の世界について
デッドプールとウルヴァリンが、
杉山は「『アベンジャーズ/エンドゲーム』の構造と似ていますよね。この時間軸を守るために、ほかの時間軸、つまりマルチバースから何かを持ってこないといけない。エンドゲームではインフィニティストーンでした。今回はそれがローガン / ウルヴァリンということです」と解説する。
クリス・エヴァンスのサプライズ
デッドプールとウルヴァリンが虚無の世界で最初に出会うキャラクターに扮しているのが、スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ役で知られるクリス・エヴァンス。しかし、登場したのはデッドプールが敬愛するキャプテン・アメリカとしてではなく、彼が「ファンタスティック・フォー/超能力ユニット」「ファンタスティック・フォー:銀河の危機」でかつて演じたヒーロー、ジョニー・ストーム / ヒューマン・トーチの姿だった。
ヒューマン・トーチはデッドプールたちの前で、自身での発火能力はないが炎を操るヴィラン・パイロと対峙するのだが、あっさり敗北。その後、捕虜としてカランドラ・ノヴァに献上されてしまう。杉山は「クリス・エヴァンスは今作の監督である
チャニング・テイタムのガンビット
20世紀FOXが「デッドプール」の次に「X-MEN」関連のスピンオフとして製作予定だったのが、マーベルコミックスのヒーロー・ガンビットを主人公とした作品。チャニング・テイタムにも実際に声がかかっていたようだが、2019年3月20日にウォルト・ディズニー・カンパニーが20世紀FOXを買収したことでお蔵入りになっていた。そのガンビットが今回「デッドプール&ウルヴァリン」で念願の初登場を果たす。
ガンビットは物体にエネルギーをチャージする能力を持つ。劇中では、エネルギーをまとったトランプを敵に投げて爆発させるなどして活躍していた。がお~は「チャニング・テイタムも救われたし、ファンである僕らも救われた気分でしたね」と喜びをあらわにした。虚無の世界にはこのほか、ウェズリー・スナイプス演じるブレイド、ジェニファー・ガーナー演じるエレクトラ、ダフネ・キーン演じるX-23ことローラといったヒーローも登場する。
マイティ・ソーはなぜ泣いていたのか
デッドプールがTVAのモニターで見たMCUの世界。その中に、マイティ・ソーが涙を流しながら傷付いたデッドプールに何かを語りかけるカットが登場する。「なんでソーが泣いてるの?」とデッドプールがTVAの職員を問い詰める場面もあった。このシーンについて、杉山は「そういうこと(未来で起こる出来事)なんでしょうね。パラドックスが、滅ぼそうとしている世界からデッドプールだけを救うじゃないですか。これからの神聖時間軸にデッドプールが必要なんじゃないかと思います」と解説した。
またSNSでは「神聖時間軸のアンカーは誰なのか」「アイアンマンだったら神聖時間軸は終わるのでは?」「意外にもスパイダーマンのMJなんじゃないか」「これからのMCUの1つの伏線になる」と考察が飛び交っているという。アンカーは、その時間軸からいなくなるとその世界が滅びゆく運命にある重要な存在。「デッドプール&ウルヴァリン」では、デッドプールの世界においてウルヴァリンがアンカーであるという設定が描かれている。
アイアンマンの子供用マスク
「デッドプール&ウルヴァリン」の序盤に、アベンジャーズに入りたいウェイドがハッピー・ホーガンから面接を受けるシーンが登場する。その一室にはトニー・スターク / アイアンマンとピーター・パーカー / スパイダーマンの記念写真が飾られているのだが、ピーターの姿はアイアンマンの子供用マスクによって隠されている。杉山は、「アイアンマン2」で描かれたスターク・エキスポにて、トニーと出会う少年が付けていたマスクだろうと推測し、「ピーターの姿をあのマスクで意味深に隠しているということは、少年はピーターだったんじゃないかと思います」と明かした。
「デッドプール&ウルヴァリン」は、全国で上映中。
※「デッドプール&ウルヴァリン」はR15+指定作品
映画「デッドプール&ウルヴァリン」特別映像(忘れられない夏にしてア・ゲ・ル!)
※動画は現在非公開です。
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