俳優・
藤原のデビュー10周年を記念し、これまでに参加した長編・短編から計10作品を上映する本特集。2018年に自主映画として制作された「東京ランドマーク」は、コンビニでアルバイトをしながら東京で一人暮らしをする楠稔を主人公に据えた物語だ。ある日、友人の小田岳広がいつものように稔の家を訪れると、家出をした高校生・道野桜子がいた。劇中では、稔と岳広が帰ろうとしない桜子をなんとか家に戻そうと奮闘するさまが描かれる。
上映後、観客の拍手に迎えられて登場した藤原は、「作品に関わった方々が、今回の上映のために映画を再編集するなど準備をしていただいて、感謝の気持ちでいっぱいです」と挨拶。そして「何を隠そう、今日の司会は僕です!」と言い、監督・キャスト陣を呼び込む。藤原から話を振られた林は「10周年の大事なイベントの初日に、この作品を選んでくれてありがたいです」と喜びを伝え、大西は「(藤原は)この作品が初めての主演。その後の藤原季節の活躍はこの現場がなければなかったんじゃないかと思うぐらい、みんなで渾身の力でやっていました」と述懐した。
岳広役の義山は本作を作ったきっかけについて「(実際の友人である)季節と、林さんとの関係性があったから。僕たちに林さんが当て書きをして撮ってくれたので、家族や友人同士の温かさが伝わっていればいいなと思います」と語る。桜子の同級生役を演じた浅沼は「最初の脚本にはなく、追加で足された役。筋だけ決まっているエチュードみたいな感じで、“ほぼファティ”って感じでした」と撮影時を振り返った。
浅沼の言葉を受け、「筋書きはあるけどセリフはないということが多くて、カメラが回っていることを忘れて本番中に岳広と言い合いになっちゃったりしたよね」と懐かしむ藤原。実際に住んでいた家もロケ地として使ったと明かした藤原は、「当時の自分たちにしか撮れないものだと思うので、特別な思い入れがある」と語る。また、「自分の中でまだ続いている感じがあって『東京ランドマーク』の位置付けをまとめきれない自分がいた。でも、今回の公開をきっかけに今までの自分を振り返って、新しい場所に進んでいかなきゃいけないなと感じています」と決意を新たにした。
最後に藤原は「できたら全国上映に持って行きたいんです。素の自分が映る日記のような映画が全国の人たちに届いたら、豊かなことなんじゃないかなと思うので、引き続き努力してまいります」とコメント。そして「特集上映、僕も観に行きますので、皆さんも楽しんでください」と呼びかけ、イベントの幕を引いた。
藤原季節の特集上映は9月21日まで開催される。
藤原季節 特集上映
開催中~2023年9月21日(木)東京都 テアトル新宿
<上映作品>
「東京ランドマーク」
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「鼓動」
「MIRRORLIAR FILMS Season3『Good News,』」
「DIVOC-12『よろこびのうた Ode to Joy』」
おおとも ひさし @tekuriha
【舞台挨拶レポート】藤原季節の主演作「東京ランドマーク」初上映、「当時の自分たちにしか撮れない」(コメントあり)
"劇場初公開となった「東京ランドマーク」より、キャストの藤原、鈴木セイナ、義山真司、浅沼ファティ、石原滉也、大西信満、監督の林知亜季が登壇した
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