三谷幸喜、伊丹十三からの教えを守り「現場ではモニターから目を離さないように」

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第15回伊丹十三賞贈呈式が本日9月1日に東京・国際文化会館で開催され、同賞を受賞した三谷幸喜らが出席した。

左から三谷幸喜、宮本信子。

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三谷幸喜

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俳優、エッセイスト、テレビマン、雑誌編集長、映画監督など、さまざまな分野で才能を発揮した伊丹十三の遺業を記念して創設された同賞。今回、三谷は「つねに企みをもちながら、脚本、演出、エッセイ、コメンテーターなどの仕事に取り組み、独自の境地を切り拓いた予測不能の才能」が評価され受賞に至った。

左から三谷幸喜、宮本信子。

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伊丹の妻・宮本信子から賞金を受け取った三谷は「伊丹さんは、下の世代の若い僕らにも耳を傾けてくれる方」と語り、「『ラヂオの時間』で初めて映画を作ったとき、伊丹さんが現場に足を運んでくださって、僕の横でずっと観ていました。伊丹さんには『映画というのはスクリーンに映っているものがすべてだから、君はモニターだけを観ていなさい』と教えてくださいました」と今も大切にしているという言葉を振り返る。伊丹の自宅にも何度か訪れたといい「まだ完成していない伊丹さんの映画を観せていただくと『感想を言いなさい』と。そう(簡単に)言えるもんじゃないんですけど、思ったことを話しました。本当に話をよく聞いてくださる方だったなと思います」と述懐した。

宮本信子

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また、三谷は自身が2006年に放送された大河ドラマ「功名が辻」に出演したことに触れ、「なんで役者でもない僕が足利義昭を演じたかというと、伊丹さんが(1973年放送の)大河ドラマ『国盗り物語』で演じていた義昭が大好きで。同じ役をやれるのがすごくうれしくて、“伊丹ファン”としてはやらないわけにはいかなかった」と力説する。宮本は三谷に祝いの言葉を贈り「(伊丹が)若くて才能のある三谷さんから刺激を受け、ものすごく楽しそうに、うれしそうに話していた姿を覚えています。今日はこの賞のおかげで三谷さんと再会できて、伊丹さんも本当に喜んでいると思います」と伝えた。

三谷幸喜

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質疑応答の際、記者から好きな伊丹の監督作品を聞かれ「お葬式」と回答した三谷。彼は「葬儀を描くだけでこんなに面白い作品ができるのかと思いました。サスペンスの要素やカーチェイス、ちょっとエッチなシーンもあって、とにかくありとあらゆる映画の面白さが詰め込まれた作品。当時映画館に通った記憶があります」と話す。そして「僕は今、4年ぶりに映画を撮っています。現場ではモニターから目を離さないようにしています。若いスタッフには必ず耳を傾けるようにしています。伊丹さん、ありがとうございました!」と感謝を述べた。

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三谷幸喜bot @mitanin_bot

『ラヂオの時間』で初めて映画を作ったとき、伊丹さんが現場に足を運んでくださって、僕の横でずっと観ていました。伊丹さんには『映画というのはスクリーンに映っているものがすべてだから、君はモニターだけを観ていなさい』と教えてくださいました。 https://t.co/z20LkEOTGc

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