医師・中村哲に密着したドキュメンタリー「
アフガニスタンとパキスタンで35年間にわたり、病や貧困に苦しむ人々に寄り添い続けた中村。農業が壊滅的な被害を受けた2000年の大干ばつで医療支援の限界を感じた中村は、大河から水を引き、乾いた大地をよみがえらせる用水路の建設に乗り出した。数々の苦難を乗り越え、7年の歳月をかけ用水路は完成し、荒野は広大な緑の大地へと変貌。この用水路は、アフガニスタンで今も約65万人の命と生活を支えているという。中村はさらなる用水路の建設を進めていたが、2019年12月に武装グループの凶弾に倒れ、この世を去った。
本作はこれまでテレビドキュメンタリーで伝えられてきた内容に、未公開映像と現地の最新映像を加えリメイクした劇場版。中村の35年間に及ぶ活動の軌跡をたどる。中村が現地代表を務め、数々の事業を推進した国際NGO団体のペシャワール会が企画した。監督を務めたのは、長年にわたって中村の活動を記録した日本電波ニュース社の
ポレポレ東中野でのイベント情報も明らかに。谷津は7月23日に初日舞台挨拶を行うほか、連日対談形式のトークイベントに出席。ライターの武田砂鉄、俳優・タレントの
「劇場版 荒野に希望の灯をともす」の予告編はYouTubeで公開中。ローズ、映画監督の
※塚本晋也の塚は旧字体が正式表記
塚本晋也 コメント
中村哲さんの魂が、混迷した時代に、進むべき道を指し示す。自ら動き、戦争の愚かしさを訴え、人々の命に光をあてる。圧巻だ。アメリカの軍用機が飛び交う中、命の河を掘り進める。その20年にわたる記録を撮り切った撮影隊にも敬服する。今、全ての人が見るべきドキュメンタリーだ。
サヘル・ローズ コメント
中村先生のコトバ一つ一つに魂を感じては泣いた。「自分の出来ることを、する」もがきながらも、突き進む姿。先生の眼差しの先にはいつだって「ひと」がいる。今の時代に、今の私たちに、必要な助言が溢れている今作。「先生、今の時代をどうみていますか? 正直、生きていて欲しかった。」と最後に何度も呟いた。
後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION) コメント
十数年前に中村哲医師の著書を読んで、僕の人生は変わりました。私たちは自分だけでなく、他者のために生きることができる。そう信じて疑わないのは、彼と同じ時代を生きたからです。彼がアフガニスタンの荒野を緑に蘇らせたのと同じ姿勢で、私たちもこのこんがらがった社会や世界に挑まなければなりません。途方に暮れるような困難が目の前にあっても、この映画が、彼の歩んだ道のりが、何度でも僕の背中を押してくれます。
尾崎 洋二 @BCPozaki
アフガンに用水路建設した医師・中村哲の35年の軌跡追うドキュメンタリー公開 #SmartNews https://t.co/MtErWKbxp5