安寿と厨子王丸
アンジュトズシオウマル
上映時間:83分 / 製作:1961年(日本) / 配給:東映動画
解説 森鴎外の名作『山淑太夫』を、田中澄江が脚本化した、東映長編動画の第4作。同じ時代劇ながら、第2作の「少年猿飛佐助」の美術により洗練さを加えて、動く日本画ともいうべき仕上がりを見せている。陸奥の国に暮らす岩木判官の一家は、横暴な鬼倉陸奥守の怒りを買い、父は流刑の地で死去。母と生き別れになった安寿と厨子王丸の姉弟は、由良の長者・山淑太夫に売られてしまう。つらい使役の果てに安寿は入水して命を絶つ。脱出して京の都へたどりついた厨子王丸は、成人して陸奥の国守に任ぜられる。その後ようやく姉の死を知った彼も、母とだけはめぐり会うことができた。安寿のキャラクターのモデルを佐久間良子が務め、またその声の出演で、アニメ声優を体験した。気品さえ漂わせた作画に注目すべき反面、アニメーション的な面白さは、厨子王丸と大グモとの対決など、わずかなシーンに留まっている。
スタッフ |
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