五番町夕霧楼(1963年)
ゴバンチョウユウギリロウ
製作:1963年(日本) / 配給:東映東京
解説 原作は水上勉の同名小説でいわゆる金閣寺放火事件を題材とした作品である。同じ題材による三島由紀夫の『金閣寺』は放火犯の青年を中心に据えた話だったのに対し、この作品では青年が通った廓の女・夕子を主人公として扱っている。夕子は実家が貧しかったため京都五番町の夕霧楼に年若くして身売りされた後、西陣の織元に従った。ある日、学生風の陰気な男が楼に上るようになり、以来必ず夕子と一夜をともにする。青年は鳳閣寺の修行僧・櫟田正順で夕子の幼なじみ。正順は吃音障害だったために誰からも相手にされず、夕子だけが優しく正順をかばうのだった。織元の密告で正順は折檻を受け、その腹いせに寺に火を放って自殺。それを知った夕子も故郷の丘の上で命を絶つ。
スタッフ |
監督:田坂具隆 |
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キャスト |