コミックナタリー Power Push - 「我が愛しのヲタ彼女」
咲良×芹澤優 ふたりが共鳴した“ウザくてかわいい”オタク女子
E★エブリスタ内のWebマンガレーベル・少年エッジスタにて連載されている「我が愛しのヲタ彼女」の3巻が、小学館クリエイティブより発売された。口下手でちょっと空回りしがちな男子高校生・坂入春彦と、彼が恋焦がれる強烈なオタク美少女・白石雪との関係を描くラブコメディだ。原作はE★エブリスタに投稿された粒々辛苦の小説で、マンガ版の作画は咲良が担当している。
コミックナタリーでは発売を記念し、咲良と作品紹介のプロモーション映像にて雪の声を担当した声優・芹澤優の対談を行った。音楽家やタレントとしても活動を行う咲良と、6人組のアイドルユニット・i☆Risのメンバーとしてもステージに立つ芹澤。ともに複数のわらじを履いているという共通点をもった2人に、お互いの印象や作品に込めた思いを聞いた。
取材/成松哲 文/熊瀬哲子 撮影/石橋雅人
画面の中から出てきちゃいました
──おふたり、面識は?
咲良 今日が「はじめまして」ですね。でも芹澤さんが出演しているラジオ番組(ニッポン放送「Radital」 / ラジオ大阪ほか「ニッポン朗読アカデミー」)の公式サイト用に似顔絵を描かせていただいたことがあって。
──その縁で「我が愛しのヲタ彼女」のプロモーション映像に芹澤さんが出演することに?
咲良 そうですね。で、そのラジオ番組用の似顔絵を描くために写真を見たときに、「わっ、かわいい!」と思って。かわいい女の子をかわいく描けばよかったので、めちゃめちゃ絵にしやすかったのを覚えてます。
芹澤 えーっ、ありがとうございます!!
──あの番組の芹澤さんは「ザ・アイドル」な立ち位置ですよね。
芹澤 ナルシストで自分大好きな「キャピっ!アイドルっ!」みたいな感じですね(笑)。でも別にあれは作ってるわけじゃなくて、普段からそうなんです。私、自分のことが好きなので(笑)。咲良さんのイラストから私のそういうキャラがすごくて出ていたので、描いていただけて本当にうれしかったです。
咲良 私も描いたあとにラジオを聴かせていただいたんですけど想像と同じキャラですごく安心しました。
──実際に会ってみて印象って変わりました?
咲良 いやもう、めっちゃかわいい……。
──なぜか小声になってますけど(笑)。
咲良 (慌てて)だって芹澤さんみたいな、かわいいアニメキャラの声をいっぱいあててる上に、ご本人までかわいい方が目の前に現れたらビビるじゃないですかっ! 画面の中の存在が今こうやって出てきちゃってる状態なんですからっ!
芹澤 出てきちゃいました(笑)。私もTwitterで咲良さんの写真を拝見したことはあったんですけど、今日お会いしてみたら足も細いしスタイルもよくてビックリしました。髪はツヤツヤだし、お顔の骨格もきれいだし……。
──骨格から褒めますか(笑)。
芹澤 芹澤、鼻が低いのがちょっとコンプレックスなので(笑)。でも咲良さんは鼻が高いし、鼻筋も通ってるし。逆に画面の中の世界に来ちゃえばいいのにって思ってます。
咲良 いやいやそんな! ……今、今年の運を完全に使い果たしました(笑)。
同性も憧れるオタク女子
──その骨格からして美しい咲良さんの「我が愛しのヲタ彼女」(「ヲタかの」)を読んだ感想は?
芹澤 第一印象は雪ちゃんの髪の毛とか瞳の描写とか、絵の繊細な感じがすっごくかわいいなと思いました。男の人はきっとこういう女の子のこと好きだろうなって思ったし、あと女性から見ても「男の子からこんなふうに見られてたらいいな」って思える、同性が憧れる女の子だなと感じたんです。最初は近寄りがたい雰囲気もあるんですけど、読み進めていくと“ヲタ彼女”の“ヲタ”部分が顔を出して。そこになんだか安心感もあって。「あ、この子かわいい」「友達になりたい」って思いました。ただ実は私が雪ちゃんの声を担当するのを知ったのって収録の2、3日前で……。
咲良 それであのお芝居なんですか!? PVの中で雪ちゃんが「キトゥアー(キター)!!」っていう場面があるじゃないですか。あのシーンを描いてるときってオタク女子である私的には本性を全開にできてすごく楽しかったんですけど(笑)、「これはオタク女子の“オタクな部分”が出過ぎちゃってるから、男性には引かれちゃうかもしれない」とも思ってたんです。でも完成したPVを観たら「あれっ!? あのセリフってこんなにかわいくできるの?」って。あの芹澤さんの「キトゥアー!!」のお芝居は「かわいくてもオタクって両立するんだ」っていう希望が見えた瞬間でした(笑)。
芹澤 また褒められちゃいました(笑)。でもファンの方からも「雪ちゃんを演じてる芹澤が一番かわいい」って言われることがあって。「これやってるときの芹澤はちょっとかわいい」ってTwitterでつぶやかれてるのをけっこう目にするんですよ。
咲良 だって本当にかわいいですから!
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あらすじ
ヲタクな彼女は、好きですか?
週3日しか学校に来ない、病弱、可憐な“神秘のヒロイン”白石雪。
口ベタでちょっと空回りしがちな、自称“平凡主人公”坂入春彦。
少年が何も知らずに恋に落ちたヒロインは……実はヲタクな不登校児だった!?
©粒々辛苦/咲良/小学館クリエイティブ
©RYURYU SHINK/SAKURA 2015
- i☆Ris ライブBlu-ray / DVD「i☆Ris 1st Live Tour 2015 ~We are i☆Ris!!!~@Zepp Tokyo」 / 2015年9月16日発売 / エイベックス・ピクチャーズ
- Blu-ray Disc / 6480円 / EYXA-10616
- DVD 2枚組 / 4860円 / EYBA-10614~5
「ニッポン朗読アカデミー」
放送局:ラジオ大阪
放送時間:毎週木曜日24:30~25:00
ニッポン放送のインターネットラジオ「Radital」でも毎週金曜日に配信中。
咲良(サクラ)
東京都出身。6月7日生まれ。執筆活動のほか、タレントとしてもメディア、イベントに多数出演。コスプレ、ゲーム、音楽(アカペラ)を趣味とし、アカペラグループ「アライアンス・ジャパン」を主宰する。代表作は「ボクとカノジョの恋愛目録」「擬態かのじょ」など。2015年現在、E★エブリスタのオンラインレーベル・少年エッジスタにて「我が愛しのヲタ彼女」、ポニーキャニオンのWebマンガサイト・ぽにマガにて「Lance N' Masques -インサイドプラス-」を連載中。「Lance N' Masques -インサイドプラス-」の単行本1巻は、10月3日に発売される。
芹澤優(セリザワユウ)
81プロデュース所属。声優、アイドルユニット・i☆Risのメンバーとして活動。主な出演作品に「実は私は」(白神葉子)、「プリパラ」(南みれぃ)、「プリティーリズム・レインボーライブ」(福原あん)、「ムシブギョー」(一乃谷天間)、「犬とハサミは使いよう」(秋月マキシ)など。9月16日に発売される「i☆Ris 1st LIVE Tour 2015~We are i☆Ris!!!~@Zepp Tokyo」のBlu-ray / DVDには、i☆Risとして全国5大都市を巡った1stツアーの最終公演を収録。