コミックナタリー PowerPush - ナタリー×an 教えて!センパイ~あの頃のバイト生活~

大橋裕之の場合

嫌いな店長のグッズを作った

──また数年後に地元の会社を辞められて、今度は東京でアルバイト生活を。

はい。最初のころは貯金が少しあったのでそれを切り崩して生活していたんですが……それも心もとなくなってきたので、高円寺のクリーニング屋でアルバイト生活を始めました。これが今までのバイトの中で一番しんどかったです。

──クリーニング屋さん。そんなに大変そうなイメージもないですが。

事前に偵察しておこうと思ってお店を覗いたら、奥でバイトの子がうなだれて暇そうに見えたので、ああこれは楽そうだなと僕も思ったんだけど……全然そんなことはなく。

──実際はどのような感じだったんでしょう。

大橋裕之

まずお客さんがバサッと持ってきた洗濯物をカウンターで受け取るんですが、それを素材と、何洗いができるとかいうのを瞬時に判断して、選り分けていかなくちゃいけないんです。それを後ろでスタンバイして受け取る人がいて、「早くしろ」っていうプレッシャーをすごくかけられるんですよ。それで僕があたふたしてたら、後ろから「お前、給料泥棒だな」みたいこと言われて(笑)。まあ、そこの店長さんが嫌な人だったっていうのもでかいんですけど、あれが一番しんどかったですね。

──やはり上司に問題があると嫌になってしまいますね。

そしたらやっぱり僕以外にも、その店長のことを嫌ってる人がいっぱいいて。いくつかお店を出してるところだったので、他店の店長さんに「僕この前、給料泥棒って言われました」って言ったら、「じゃあちょっとそのTシャツを作るから、そこに店長の顔と『お前は給料泥棒だ』っていう吹き出しを描いて」って言われて。それでステッカーとTシャツを作って、他のバイトに配ったりしてました(笑)。

今やっているのが一番楽

──最後に辞められたバイトのことを伺ってもいいですか?

あ、実は僕、まだ今でもバイトをしてるんですよ。連載が終わると収入が不安定なので。学生さんが使う教科書とかを扱っている出版社で、倉庫番と雑用全般みたいなことをしています。

──あ、そうなんですね。具体的にはどんなお仕事なんでしょう。

在庫の本をトラックに積んだり。ずっと部屋で待機してて、たまに「コピーとってくれ」とか「買い物行ってくれ」とかいう雑用をこなすっていう。

──なんだか、本当に楽そうな……。

ええ、間違いなくこれまでで一番楽なアルバイトですね(笑)。1日何もしないときとかあって、時給1300円なんですよ。逆に申し訳なくなってくるぐらい。徐々に仕事が減っているんでいつクビになるかわからないですけど(笑)。

──本業の傍らにやるにしては、すごくありがたいアルバイトですね。

大橋裕之

原稿とかで行けないときには全然行けないんですけど。すごくゆるい環境なので、一応籍を置いたままにして、今でも週1ぐらいのペースで行ってるんです。その出版社の詳しいこととか、僕もあまりよくわかってないんですけどね(笑)。知り合いから紹介してもらったんですが……楽なバイトなんてあんまりないけど、ものすごくたまーに、ほんとにあるものなんだなと。

──へえ。大橋先生がアルバイトされるときって、人から紹介されることが多いんですか?

いや、いつもなら自分で探しています。昔だと、それこそ当時まだ本だった「an」とか「フロム・エー」とかすごく見てました。あと新聞の募集チラシを見るのが好きだったので、そこから探すことが多かったです。

ナタリー×an 教えて!センパイ~あの頃のバイト生活~

「an」特設サイトではナタリーとの連動企画として、一般ユーザーから寄せられたバイトに関する悩みや相談にゲストが答えるコーナーを掲載。大橋裕之にはインタビューとあわせて、さまざまな質問に答えてもらった。

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大橋裕之(オオハシヒロユキ)

大橋裕之

1980年1月28日生まれ。愛知県蒲郡市出身。2005年から自費出版で活動を開始し、ミニコミやフリーマガジンなどに執筆する。代表作に「シティライツ」「夏の手」「音楽と漫画」「遠浅の部屋」など。「音楽と漫画」収録の「音楽」はアニメ映画化が決定している。また「シティライツ」を原作とした映画「超能力研究部の3人」が、乃木坂46のメンバー主演により2014年12月に公開される。