サントリー 伊右衛門 PR

サントリー 伊右衛門×モーニング特集 三田紀房×里崎智也 対談|休日の過ごし方からマンガ界・野球界の未来まで

「先生。こころに一息、入れてください。」を合い言葉に、7月11日からサントリー緑茶 伊右衛門とモーニング(講談社)のコラボレーション企画が発動。多忙を極める週刊連載を持つマンガ家4名に、1週間の休暇をプレゼントすることとなった。

今回の企画にあたり、1人目に休暇を取得した「ドラゴン桜2」の作者・三田紀房と、マンガ好きで知られる元プロ野球選手・里崎智也の対談が実現。リラックスする瞬間から休日の過ごし方、日常の生活や仕事との関わり方、果てはマンガ界や野球界の未来に至るまで、終始、和やかな雰囲気で語ってもらった。

取材・文 / ツクイヨシヒサ 撮影 / 武田真由子

プロ野球選手より東大生のほうがコスパがいい

──おふたりは、以前にもお会いしたことがあるそうですね。

左から三田紀房、里崎智也。

三田紀房 1年ぐらい前に、ラジオ番組でご一緒させていただきました。

里崎智也 当時、僕がニッポン放送でマンガを紹介する番組をやっていて、三田先生にゲストで来ていただいたんですよ。

三田 そのときは受験勉強の話をメインに、投資の話も少しだけしましたね。僕が描いた「ドラゴン桜」や「インベスターZ」のネタを取り上げてもらいました。

里崎 「ドラゴン桜」は面白いですよ。今、連載している「ドラゴン桜2」も読んでいます。僕ね、自分の子供を本気で東大に入れたいんです。

三田 プロ野球選手になるより、東大に入るほうがコスパがいい、と里崎さんは常々おっしゃっていますよね(笑)。

里崎 そうなんです。プロ野球選手は潰しが利かないから、リスクが大きい。やっぱり勉強が一番、潰しが利くと思うんですよ。勉強ができて損することってないでしょう。野球ができたって、そんなに得しないですから!

三田 ハハハ。

現在モーニング(講談社)にて連載中の「ドラゴン桜2」1巻。©三田紀房/コルク

©三田紀房/コルク

里崎 あと「ドラゴン桜」を読んでいると、親としても勉強になりますね。家庭でやらなきゃいけないこととか、父親が果たすべき役割とか。僕は子供の頃から、マンガでいろんな知恵をつけてきたんですよ。マンガって、どの先生方もしっかりと勉強して、取材してから描いてらっしゃるじゃないですか。だからもう、僕にとっては教科書みたいなもんです。野球についても、マンガで技術を習得したり、考え方を学んだりしていましたから。今は「ドラゴン桜2」で教育論を勉強して、自分の子育てに生かそうって考えています。

三田 作者の立場からすると、里崎さんのような読者は本当に一番ありがたいですね。我々が狙った通りの読者というか。「こうあってほしい」と願う、理想の読者です。

経験を重ねることで頭の切り替えが可能になった

──今回は「休暇」というテーマで、三田先生に1週間の休みがプレゼントされましたが、普段はどんなペースで仕事されているんでしょうか?

三田紀房

三田 基本的にはネームを作る作業が、週のうちだいたい2日から3日ぐらい。原稿を制作する作業が4日ですね。休みというか、作業を何もやらない日というのは、まあでも週に1日ぐらいのペースで取れますかね。

里崎 僕らからすると、週刊連載を持っている先生方って、本当にいつ休むんだろうかと思いますよ。しかも、三田先生もそうですけど、何本も同時にやっている方もいるじゃないですか。頭の中をどう切り替えているのか、とても不思議です。

三田 もうだいぶ長いことやっていますんでね。昨日、今日に始めたわけでもないので。経験を重ねているうちに、自然とできるようになったというか。あとは編集者との打ち合わせをしっかりやっておく、ということですかね。次のストーリーはこうして、見せ場はどこにするか、引きはどう作るか……みたいな。打ち合わせさえしっかりとしていれば、あとはネームに起こす作業だけなので。打ち合わせが曖昧だと、ネームも苦労します。里崎さんが野球をするときも、おそらく同じだと思うんですよ。このバッターなら外角、外角、内角、最後に外角の変化球で終わるな、みたいな。

里崎 そうですね。試合前のミーティングをしっかりとやっていれば、自ずと決まってきますね。

三田 同じですよ。打ち合わせでキチンと決めておけば、ネームに詰まって何日もかかるってことはないです。編集者もあらかじめ、「こういうネームが来るんだな」とわかってくれているわけですし。あとは確認して「ああ、面白いな」ということになれば、それでオーケーが出ますから。打ち合わせがなんとなくボンヤリしていると、編集者にネームを送っても「これって面白いのかな?」となっちゃうんですよね。だから、最初のコミュニケーションが大事だと思います。

里崎智也

里崎 ああ、なるほど。

三田 里崎さんもお忙しそうですけど、どうやって切り替えているんですか?

里崎 僕は、今は仕事をしている感覚がまったくないんですよ。遊びに行っているだけというか(笑)。いろんな方に会ったり、野球解説で好きなことを言ったりして、すべてを楽しんでいる状態なので。切り替えも何もないって感じです。だから、引退してからのほうがラクですね。現役時代は毎日、とにかく数字に追われるので。結果がすべてじゃないですか。がんばっているかどうかの評価が一目瞭然ですから。それが今は、同じことをやっても評価はひとつじゃない。だったら楽しんでやろうっていう意識です。

甲子園を観戦する時間は純粋なリラックスタイム

──おふたりとも、休日は何をされていることが多いですか?

三田 僕は月に1回、マンガ家のゴルフ会があるので、それに参加していますね。藤子不二雄Ⓐ先生、さいとうたかを先生、ちばてつや先生に永井豪先生……いわゆる大御所の先生たちによるゴルフ会なんですよ。そこに3年前ぐらいから呼んでいただいて。ちなみに僕は今、61歳なんですけど、その会の中では若手なんです(笑)。

里崎 61歳で若手というのはすごいですね。僕は休むときは長期が多いです。実家に帰ったりとか。家族で旅行に行ったりもします。

──三田先生は野球好き、里崎さんはマンガ好きで有名ですが、それらを楽しむことはおふたりにとってどんな時間になっていますか?

左から三田紀房、里崎智也。

三田 僕は春も夏も甲子園へ行くんですけど、基本的にはリラックスタイムですよね。野球マンガの連載をしているときは、マンガで使えそうなネタをリサーチしに行くという心理もありましたけど、今は野球マンガは描いていないので。ただ純粋に甲子園を楽しむという感じです。

里崎 僕も、マンガを読むことは完全にリラックスタイムです。現役のときも、新幹線や飛行機の移動中だけでなく、試合前のロッカーでも読んでましたから。たぶん僕ぐらいですよ、試合開始の10分前までマンガ読んでいるの。だって試合の直前にやることなんてないですから、好きなことをして過ごしたい。僕に言わせれば、試合直前まで試合の準備ができていない奴はバカなんですよ。

三田 球場にマンガを持っていっていたんですか?

里崎 もともと置いてあるんです、歴代の人たちが残していった単行本が。いろんなタイトルが全巻揃っているんですよ。それをロッカーで読んだり、お風呂で読んだり。トレーニング場で、エアロバイクを漕ぎながら読むときもありましたね。

──ほかに何かご自身なりのリフレッシュ方法などを持っていたりしますか?

三田 日常生活の中では、リフレッシュしたいとかはあまり考えたことがないですね。毎日が淡々と過ぎていくという感じなので。ガチャッと急激にリセットしたいと思うことがない。煮詰まるということもないですね。決まったルーティーンをこなしていくだけですよ。

里崎 僕も個人的な欲求があまりないので、三田先生と同じように、ニュートラルな毎日を過ごせるだけで十分という感じですね。僕は周りにいる人の幸せが、自分の幸せなんですよ。自分の幸せは、僕ががんばればなんとかなるので。周りの人をなんとか幸せにしてあげたい、という気持ちが大前提にあります。

三田 僕の場合は、マンガを描くことが自分にとっての最大のミッション。とにかくマンガをキチッとサイクル通りに生産することが大切かなと。そうして完成したコンテンツがドラマになったり映画になったりして、より多くの方々の目に触れ、ひとつのプロジェクトが成功する。それ以上、何を求めるのかっていう気持ちです。