コミックナタリー PowerPush - 咲坂伊緒「アオハライド」
大人も共感する“生っぽい”少女マンガ
アオハライドな高校生活
──咲坂先生自身のお話もお伺いしたいのですが、先生はどんな高校時代を送ってこられたんでしょうか。
ずっと友達と遊んで騒いで、みたいな高校生活でしたね。部活もやってなかったので、遊ぶか、バイトするか。あと恋バナなんかしたり。
──まさに「アオハライド」の世界ですね。
ああ、でもそうですね。ホントにこんな感じでした。仲のいい男女のグループがあったりして。
──高校時代にできなかったことをキャラクターにさせたり、ということはありますか?
うーん、そうですね……。させようとしているわけでもないんですけど、私にはできないことを双葉たちにさせると、結果的にスッキリします。双葉はフラれるってわかってたのに、踏ん切りを付けるために洸に告白しましたけど、もし自分だったらそれはやらないです。「それは無理」って、失敗するだろうと思ったことには手を出さない。昔、彼氏を友達に取られたことがあったんですけど、そのときに一歩引いちゃったんですよね。カッコつけて、「どうぞ、どうぞ。2人が好き同士なら付き合えばいいんじゃない」って。
──ああ、双葉と悠里のように、ちゃんと戦うことはなかった。
そうそう。ちょっといい女を気取って、「嫌だ」って言うのがカッコ悪いと思ってたんです。でもいま思えばもうちょっとちゃんとすればよかったなって。そういうことを双葉たちが動いてやってくれると、なんとなく気持ちがいいですね。
生っぽい演技とアニメっぽい演技のバランス
──ではアニメがいよいよ7月7日にスタートしますが、キャストの印象はいかがでしたか。
内田真礼さんは、声を聞いた瞬間に双葉が浮かびましたね。先ほども言いましたけど「アオハライド」はキャラマンガではないので、あんまりアニメキャラっぽい声だけだとイメージとは違うんじゃないかと思いつつ、でもアニメだからそれっぽさもあったほうが絶対にいいと思っていて。内田さんはそのあたりのバランスが絶妙でした。アニメっぽい演技も、生っぽい演技もお上手で。梶裕貴さんも、その辺りのバランスがとてもよくて、プロだなあと感心しきりです。
──咲坂先生の作品で初の映像化ですが、どういうところに期待しているか教えてください。
マンガではできないことをやってほしいというか。光の感じとか、色とかは、悔しいけど白黒の原稿じゃできないことなので。どう色が付いて動くのかが楽しみですね。あ、特に第1話は本当に面白いです! 連載だと無駄な部分や説明足らずな部分もあったりしたんですが、そういうところを上手く、まとめるところはまとめて、補足するところは補足してくださっているので。そういうところにも注目して見ると楽しいと思います。
- TOKYO MX:7月7日より毎週月曜24:00~
- MBS:7月7日より毎週月曜26:35~
- BS11:7月8日より毎週火曜24:30~
- TUT:7月19日より毎週土曜25:53~
- GyaO!:7月8日より毎週火曜25:00~
- ニコニコ生放送:7月16日より毎週水曜22:30~
キャスト
内田真礼(吉岡双葉役)、梶 裕貴(馬渕 洸役)、茅野愛衣(槙田悠里役)、小松未可子(村尾修子役)、KENN(小湊亜耶役)、平川大輔(田中陽一役)ほか
スタッフ
- 原作:咲坂伊緒(集英社「別冊マーガレット」連載)
- 監督:吉村愛
- 脚本:金春智子、山田由香、平見瞠
- キャラクターデザイン:井川麗奈
- 美術監督:金子雄司
- 美術設定:イノセユキエ
- 色彩設計:広瀬いづみ
- 撮影監督:松本幸子
- 編集:濱宇津妙子
- 音響監督:長崎行男
- 音楽:堤博明・大嵜慶子・橋本翔太
- アニメーション制作:Production I.G
- 製作:アニメ「アオハライド」製作委員会
- オープニングテーマ:CHiCO with HoneyWorks「世界は恋に落ちている」
- エンディングテーマ:フジファブリック「ブルー」
- 挿入歌:Chelsy「I will」
- 咲坂伊緒「アオハライド」10巻 / 発売中 / 集英社
- 咲坂伊緒「アオハライド」10巻
- 通常版 432円
- ドラマCD同梱版 2484円
11巻は通常版とOAD同梱版が8月25日に同時発売予定
咲坂伊緒(サキサカイオ)
6月8日生まれ。B型。東京都出身。「サクラ、チル」でデビュー。代表作は、2007年から2010年まで別冊マーガレット(集英社)にて連載された「ストロボ・エッジ」。2013年には劇場アニメーション「ハル」のキャラクター原案を務める。別冊マーガレット2011年2月号より連載している「アオハライド」は累計600万部を突破。2014年7月にTVアニメ化、12月には実写映画化を控えている。