実は、芸能界に入ろうと考えてなかった

──4期生のオーディションが行われたのが今年の夏で、木本さんはそこでSKE48への加入が決まったんですよね。木本さんはもともとSKE48のことは知っていたんですか？

木本花音（研究生）　はい。私、SKE48にめっちゃ憧れてたんです。AKB48さんもですけど、ステージで歌って踊る姿がすごくカッコよくて、私もこれをやってみたいって思って。絶対に受かってやると思ってオーディションを受けました。

松井玲奈（チームS）　すごい！

木本　でも、オーディションが進むにつれて「もう無理かも……」と思って、どうしようってすごいパニクってたんですけど、最終的に合格できて。発表のときはもう何がなんだかわからなくて「エッ？」って感じで、ちょっと経ってから「アァ～！」って喜びがこみあげてきました（笑）。

──ちなみに、ほかのみなさんはオーディションのときのことは覚えてます？

矢神久美（チームS）　泣いたのはよく覚えてます（笑）。2次審査の面接が終わってからお母さんの顔を見たら、今まで緊張してたのがほぐれてウワ～っと泣いちゃいました。

松井　私は緊張しすぎて、ずっと眠たかったです。たぶん現実から逃れようとして、体が睡眠に入ろうとしてたんだと思います（笑）。あと、久美のことばかり覚えていて。

矢神　えぇっ!?

松井　大きなキャリーバッグを引いてきたとか、すごく東京にいる子っぽかったとか。あと、オーディションで（AKB48の）「桜の花びらたち」を歌ったよね？

矢神　あ、歌った！

松井　私も「桜の花びらたち」を歌ったから印象的で。オーディションであの曲を歌ったの、たぶん私と久美だけですよ。

矢神　私が「何歌った？」って聞いたら玲奈ちゃんが「桜の花びらたち」って答えて、「あっ、一緒だね」という会話をした記憶があります。

──2期生の向田さんは？

向田茉夏（チームKII）　う～ん……。

矢神　あまり覚えてない？

向田　実は私、芸能界に入ろうと考えてなかったんです。オーディションを受けたい友達がいて、その付き添いで一緒に受けたんですよ。だから合格したときはどうしていいかわからなかったけど、だんだんと「やってみようかな？」と思うようになって、今ここにいます（笑）。

──そうだったんですね。

向田　はい。でも、今では毎日が楽しいし、本当にSKE48に入って良かったと思ってます。

初舞台は「ちょっと寝ちゃったんです（笑）」

──10月には全国3カ所を回る初の全国ツアーがありましたが、終えてみての手応えは？

矢神　初めて神戸でコンサートができたのは、すごく大きかったです。あと、SHIBUYA-AXでは「リクエストアワー セットリストベスト100」でAKB48さんと一緒に公演をやったことはあったけど、SKE48だけでというのは初めてだったので、SKE48だけでこんなに大きなステージに立ってるんだということを強く実感しました。

──3公演ともセットリストが若干変わったんですよね？

松井　そうです。いつもはコンサートが終わると、みんな次が待ち遠しいと思ってたんですけど、今回は東京公演から名古屋公演の時期が一番大変でした。コンサートの前に新曲のビデオクリップ撮影があって、今まででは考えられないくらい短いレッスン期間だったし。初日の東京公演もちゃんとできるか不安だったのに、その2日後には名古屋で違うセットリストの公演をするから頭を切り替えなくちゃいけない。名古屋が終わったら、今度は神戸に向けて気持ちを切り替えたりと、本当に初めての経験だらけでした。

──木本さんは他の4期生に先駆けて東京公演でステージデビューを果たしましたが、当日のことを覚えてますか？

木本　アンコールが出番だったので、ひとりだけ何もやることがなくて。だんだん眠たくなってきて、ちょっと寝ちゃったんです（笑）。

全員　えーっ!?（爆笑）

向田　アンコールの前まで、ずっと毛布にくるまってたよね。

木本　ステージに出る直前になったら急に緊張したけど、ステージに出てからはもうぜんぜん平気でした。ダンスをちょっと間違えちゃって「あれ、ヤバイ！」って思ったけど、笑顔でやるしかないと思ってそのまま続けました。

──13歳にしてすでに大物感がありますね（笑）。

松井　花音は度胸があるんですよ。

向田　すごいね（笑）。

矢神　私が初めて舞台に立ったときは、間違えても笑顔でやればいいなんて思えなくて。「間違えた！ どうしよう間違えた！ ヤバイヤバイヤバイ！」って動揺して、後でめっちゃ落ち込みました。

松井　1期生は最初、ダンスができない子が多くて、「誰かが間違えたら全体が崩れるから1人ひとりが責任を持って踊りなさい」って先生に強く言われて。だから、間違えたら超ガクブルだったよね（笑）。逆に、今こうやって後から入ってきた子たちが伸び伸びとやっていけるのも良いことなのかなと思ってます。