ナタリー PowerPush - ももいろクローバーZ
ももクロちゃぶ台トークだZ!! 「バトル アンド ロマンス」全曲解説
01. Z伝説 ~終わりなき革命~
[作詞・作曲・編曲:前山田健一]
──まずは先程も話題に挙がった問題作「Z伝説」です。
佐々木 初めて聴く人は覚悟をして聴いてください(笑)。心の準備をして「よし、聴くぞ!」っていう気持ちじゃないと衝撃が大きいと思うので。
玉井 タイトルから大体の予想はつくかもだけど、それ以上のね。
百田 ちゃんと頭のネジを1本外してから聴いてください。
有安 ヘンな曲だけど、私たちなりの応援ソングにもなっているのでそこにも注目してほしいです。すごく元気が出る曲ですから。
高城 新しい自己紹介ソングなので個性を出さなきゃいけないんですけど、私のパートはピとパとポばっかりなんですよね……(笑)。
02. CONTRADICTION
[作詞:前田たかひろ / 作曲・編曲:大隅知宇]
有安 かなりクールでカッコいい!
玉井 私はアルバムの中で「CONTRADICTION」が一番好きかも。あ、もう1曲のお気に入りとツートップです。
佐々木 私も好きー! でもこの曲はキーが低いから歌うのは難しいです。
──この曲はBPMも速いしリズムも強いし、第一印象で「うわ、ダンス大変そうだな」と思ったんですけど……。
全員 ですよねー!!
百田 まだ振り付けは決まってないんですけど、わかんないですよ。ももクロは予想外のことをするので。曲はすっごく速いのに、ダンスはすっごくスローかもしれない(笑)。
──こんなにカッコいい曲だけど、またコマネチが入る可能性もありますし。
佐々木 絶っ対やだから!
百田 そういうこと言うとホントになっちゃうんで、これは文字にしないほうがいいパターンです。……ほらー見てるよー。あっちで大人たちがニヤニヤしながらー!
03. ミライボウル
[作詞:村野直球 / 作曲:前山田健一・大隅知宇 / 編曲:NARASAKI]
──ここで初めて既発シングルのリメイクが登場します。5人バージョンになって、結構大きくイメージが変わりましたね。
百田 あーりん(佐々木)のラップがあかりんのときとは違うし、全体的に声も高くなってます。やっぱりあかりんの声が低かったので、かなり違う印象に聴こえるかも。
佐々木 ラップをレコーディングするときに「前とは正反対のものにしたいよね」「あかりんの面影をなくしたい」って言われたんですよ。そう言われたらもう、あーりん全開でやるしかないなと思って(笑)。あかりんはカッコいい系だったから、私はセクシー&キュートでがんばりました。ライブでは振り付けにも注目してほしいです。
──この曲に限らず、Z以前の曲はパート分けも振りも大きく変わりましたけど、苦労しませんでしたか?
百田 中野サンプラザのときは、6人バージョンと並行して5人バージョンの練習もしてたんですよ。頭の中ぐちゃぐちゃになって「どうしよう、どうしよう」って言ってたんですけど、4月11日からはいきなり5人でポン!ってステージに出された感じで。でも必死で「七番勝負」に挑んだおかげで、すぐに切り替えられたかも。
──「やるしかない!」というある種のやけくそ感のようなものが、今のももいろクローバーZにプラスのエネルギーを与えている気もします。
佐々木 「七番勝負」の1日目はホントにギリッギリまで確認を取り合ってて。あのときはホントにがんばりました。
04. ワニとシャンプー
[作詞・作曲・編曲:前山田健一]
──この曲は前山田健一さんによる新曲ですね。日本テレビ系アニメ「ユルアニ?」のタイアップも決まって……。
全員 えっ!?
──ちょうど今日(取材日)の夜から放送されるはずですよ。
高城 (スタッフに)そうなんですか?
(スタッフ、静かにうなずく)
玉井 出たよ!! またいつものやつだよー。
百田 なんで教えてくれないんですかー!
佐々木 えっ、えっ、地上波ですか? やったー!
有安 どうしようこの気持ち。うわーママに電話しなきゃ!
──この曲はももクロの新たなキラーチューンのひとつになると思います。ものすごくカッコいいラテンなのに、歌ってるのはただただ終わらない宿題についてだけという。皆さんにとっては身につまされる問題ですよね。
玉井 私とかなことれにちゃんの歌みたいな。
有安 でも私も、歌詞に出てくる問題ガチでわかんなかったです。オーストラリアの首都。ないと思ってた。
佐々木 そんなわけないじゃーん(笑)。
百田 れにのパートはアドリブなんだよね。
高城 ブースで「法隆寺を建てたのは?」って言われて、迷う間もなく音が流れてきたから……。
佐々木 れにちゃんの答えはアルバムで確かめてください!
05. ピンキージョーンズ
[作詞:村野直球 / 作曲・編曲NARASAKI]
──これも5人バージョンに変化しましたが、一番変わったのは……。
佐々木 ユーだよ、ユー。
高城 私? この曲はダンスをもっと激しくしようと思ってみんなで考えました。
──振り付けの変わった部分は、みんなで意見を出し合って?
高城 ほとんどそうだよね。
百田 ももクロはホントに自由なんで、キメキメでやると逆にももクロらしさが出なくて。「やるしかない!」ってときにポロッと出たものにももクロらしさが詰まってたりして、採用されることが多いです。
──個人的な話ですが、ライブで観るとなぜかこの曲が一番泣けるんですよ。突き抜けたがむしゃら感が胸にくるんです。ちょっと偏った感想かもしれないですけど。
高城 えー!? 初めて言われました。
百田 皆さんももクロのツボが違うんですよねー。
佐々木 私はかなこのえびぞりかな。
玉井 私もかなこのえびぞりだなー。
百田 私も私のえびぞりかな(ドヤ顔で)。
百田を除く4人 次に行きましょう!
06. キミノアト
[作詞・作曲:多田慎也 / 編曲:生田真心]
玉井 キターー!!
──これはもう、泣ける泣けないで言ったら完全に「ガチ泣き曲」ですよね。アルバムタイトルは「バトル アンド ロマンス」ですけど、バトル要素が9割で、この曲にロマンスが集中してるというか。
百田 アハハハ。これはもう神曲ですよ。
玉井 いやいや、これしおりの曲だから。しおりの曲だから。
有安 早く歌いたい!(※7月3日のZepp Tokyo公演で初披露された)
佐々木 「きみゆき」に続く、冬のバラードからの夏のバラード。
──この曲はAKB48の「ポニーテールとシュシュ」を手がけた多田慎也さんと生田真心さんの楽曲で。
有安を除く4人 キャーッ!!
有安 えっ、そうなの?
高城 こないだみんなで盛り上がってたじゃん! あれ? じゃあなんで一緒に騒いでたの?
有安 いや、またなんかバカな話で盛り上がってるのかなーと思って(笑)。
百田 ももクロって恋愛の曲もポジティブなものとか、さわやかな恋愛を歌ったものがほとんどだったから、こんなに切ない歌は初めてで。
──かなりストレートなラブソングですけど、歌っててテレたりはしない?
百田 ガチなほうが物語としてとらえられるから逆に歌いやすいですね。ストレートな歌詞のほうがわかりやすくて。
玉井 遠回しな歌詞だとみんな「これどういう意味?」ってなっちゃうから。
CD収録曲
- Z伝説 ~終わりなき革命~
- CONTRADICTION
- ミライボウル
- ワニとシャンプー
- ピンキージョーンズ
- キミノアト
- D'の純情
- 天手力男
- オレンジノート
- 行くぜっ!怪盗少女
- スターダストセレナーデ
- コノウタ
- ももクロのニッポン万歳! (Bonus Track)
初回限定盤A / DISC 2収録曲
- 太陽とえくぼ/百田夏菜子
- fall into me/早見あかり
- …愛ですか?/玉井詩織
- だって あーりんなんだもーん☆/佐々木彩夏
- ありがとうのプレゼント/有安杏果
- 恋は暴れ鬼太鼓/高城れに
初回限定盤B / DVD収録内容
- 「Z伝説 ~終わりなき革命~」ビデオクリップ
- 「D'の純情」ビデオクリップ
ももいろクローバーZ(ももいろくろーばーぜっと)
スターダストプロモーションの次世代新人プロジェクト「ももいろクローバー」として2008年に結成。数回のメンバーチェンジを経て、高城れに、百田夏菜子、早見あかり、玉井詩織、佐々木彩夏、有安杏果の6人構成となった。
「週末ヒロイン」「いま、会えるアイドル」というキャッチフレーズのもと全国津々浦々でライブ活動を行い、2009年7月には1stシングル「ももいろパンチ」をリリース。翌2010年5月にはシングル「行くぜっ!怪盗少女」でメジャーデビューを果たした。
その後スターチャイルドレーベルに移籍し、2010年11月にシングル「ピンキージョーンズ」、2011年3月9日に最新シングル「ミライボウル」を発表した。そして早見あかりが2011年4月10日に行われた中野サンプラザ公演を最後にグループを脱退。このコンサート終了直後に突然「ももいろクローバーZ」へ改名した。
7月6日にはももいろクローバーZ改名後初のシングル「Z伝説 ~終わりなき革命~」「D'の純情」を2枚同時にリリース。7月27日には1stアルバム「バトル アンド ロマンス」を発表する。