NHKで新たなネタ番組「お笑いバトル!ピン・ツー・スリー」が誕生。5月31日(土)深夜にチャレンジ枠「レギュラー番組への道」(NHK総合)で放送される。この番組はお笑い界の次世代を担うであろう若手2組がキャプテンを務め、自身でチョイスしたピン、コンビ、トリオとチームを結成。100人の観客が各芸人のネタを審査し、その合計点で勝敗が決まる。お笑いナタリーでは5月15日に行われた初収録の現場を訪れ、取材した。
昨今、地上波テレビのネタ番組は減少傾向にあり、NHKでも唯一レギュラー放送されていたネタ番組「わらたまドッカ~ン」(NHK Eテレ)がこの春の改編で終了している。そんな中、構成作家の樅野太紀氏を中心に立ち上げられたのが「お笑いバトル!ピン・ツー・スリー」。若手芸人の発掘と、彼らのテレビ出演の機会を増やすべく企画された開発番組だ。
ピン、コンビ、トリオのネタを一度に楽しめることに加えてユニークなのが、審査方法。スタジオに集まった観客は“お笑い投資家”として各チームのネタを鑑賞する。そのネタ中に「ビビっと」きて、「この芸人は来そうだ!」と思った瞬間にスマホを使って専用の投票システムに入り、各芸人に1~10枚のコイン(=ビビっと)を“投資”。目新しいシステムに芸人たちも興味津々。ネタ後10秒までの投資タイムに最後のアピールも欠かさなかった。
新世代芸人たちによる新たなネタ番組始動とあって、両チームとも気合い十分の様子。どの組も「これなら勝てる」という強いネタをぶつける。その一方で、劇場ライブのような和気あいあいとした雰囲気もスタジオに充満。観客もそんな彼らの姿に“投資”するのを楽しんだ。最後はキャプテンによる大将戦。負ければ罰ゲームが待ち受ける。チームの運命を左右する1戦に、エバースとかが屋の本気度はグッと高まっていた。
収録後、エバース町田は「初回としては最高の盛り上がりだったんじゃないかなと思いますね」と手応えありげ。かが屋・賀屋も「企画としても一番いい展開になりました」と振り返る。観客が探り探りの“投資”をしていた部分も初回ならではの見どころ。賀屋は「こんなシビアなお笑いネタ番組、今ないです!(笑)」と笑い、「そんな中、金魚番長はかなり爪痕残したよね。この記録をどこまで守れるのか、今後も楽しみ」と期待した。
エバース佐々木は「楽しかったです、普通に(笑)。今日のためにお笑いやってたのかなって思うくらい」と友達と言っていいメンバーとの番組収録を満喫した様子。かが屋・加賀も「こんなメンバーで、2チームに分かれて番組ができるなんてめっちゃすごいこと。しかもNHKさんで」と感慨深そうに話す。エバースとの対決は「相手がエバースだってわかった瞬間、ネタ変えました(笑)。本気のやつやらないとヤバいと思って」と真剣勝負。町田も「緊張したわー、キャプテン対決」と心境を明かした。
樅野氏は「僕も20年以上前、芸人をやっていたときは『オンバト』しかネタ番組がなかった」と回想し、「若手がネタを披露できる場を作り、これに出ればお笑いファンが必ず見てくれるという番組をレギュラーとして定着させたい。劇場でがんばってネタを作っている若手にできるだけチャンスを与えたい」と企画意図を語る。もちろん反省点もあったが、「(出演芸人たちが)生き生きがんばってくれたので、それはよかった。金魚番長が軸になって、番組としてはめちゃくちゃ面白くなったと思います」と期待させた。
お笑いバトル!ピン・ツー・スリー
NHK総合 2025年5月31日(土)24:10~
<出演者>
エバースチーム:エバース / ソマオ・ミートボール / 金魚番長 / オフローズ
かが屋チーム:友田オレ / 春とヒコーキ / リンダカラー∞
ピン太郎(天の声):樅野太紀
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樅野太紀 @mominotaiki
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