楽しい、聴かせるぜん君。

──そんな如月さんのお気に入りの楽曲は？

如月　「World is mine」ですかね。ぜん君。の楽曲の中では初めてアウトロがないんですよ。潔いし覚悟を決めた感じがして。ぜん君。ってカッコいい曲が多いし歌詞のパート割が細かいんですけど、今回のアルバムの楽曲って1人のパートが多いんです。それって私たちが成長したってことなのかなって勝手に思ってるんですけど（笑）。期待も込めて任せてもらえてるのかなって思います。曲に対する思いを詰め込みやすくなったような気はしてます。

──“聴かせるぜん君。”になってきたんですかね。

如月　それで言うと“楽しい、聴かせるぜん君。”でしょうか。

──以前に比べても楽曲に対して感情移入しやすくなりました？

ましろ　そうかも。今回のレコーディングでも「無題合唱」で泣きましたね。

四　ましろが泣き出したときに私も涙がこぼれてきて。今までのことを思い出しつつも、新しい一歩を踏み出すんだなって実感しました。決して悲しくて涙を流したわけではなくて。

ましろ　とがれが歌っているのを聴いてたら3人は涙が止まらなくなってしまって。自然と泣きじゃくってましたね。

咎憐无　3人がこれまで積み重ねてきたものを思い出して泣いているんだなってわかって。だから自分もこういうエモい感じになりたいって思いながら歌いました。

ステージで死にたいと思うくらいの緊張感

──初回限定盤には皆さんのソロ曲が収録されます。先のツアーでは各所でソロ曲をお披露目してきましたね。

四　もともと私は「私を見て！」という性格なので、自分のソロ曲「リコリスアイロニー」をやるとみんな私のことしか見ないから楽しい（笑）。

一同　あはははは（笑）。

四　実はソロはけっこうやりたい。加入した頃はすごい壁を作っていたというか、自分をさらけ出すことに抵抗感があったんですけど、最近は自分を解き放つことが楽しくて。

ましろ　ぼくは自分の生誕祭でソロ曲の「DyingCRY」をツアーに先駆けてお披露目してたので、みんなよりも曲を聴き込む時間は長かったです。1曲まるっと歌うことがぜん君。ではなかったから、1人で歌っていた頃を思い出して懐かしい気持ちになりましたね。自分だけだったらこんなに難しい曲を歌おうとは思わなかったかもしれないです。ぜん君。にいたからこそ挑戦できたと思います。

咎憐无　私はまさか入ってすぐにソロ曲をやることになるとは思わなくて。自分1人で歌いきれるのかって心配になって気が狂いそうになりました（笑）。ソロ曲「めしぇあ！」は咎憐无という人間がぜん君。として活動することになった経緯や思いが歌詞になっているんです。だからすごくエモくて。

如月　彼女の曲を聴くと、お披露目のLIQUIDROOMでのワンマンライブを思い出しますね。

──如月さんのソロ曲「比翼連理」もエモーショナルな楽曲ですね……なんかもう泣きそうになってません？

如月　今日は泣きません（笑）。私、少年がミルクさんのことがずっと好きで、彼女が歌詞を書いてくれると決まったときにやばいって思って。さらにミルクさんが初めてsyvaさんの曲に歌詞を書くということで、syvaさんも「尊敬してる人に歌詞を書いてもらえた」とTwitterで発言されてたんです。私にしたら「それを私が歌うのか……」って悩んじゃいまして。レコーディングでは「練習で1回歌ってみよう」って言われて録ったものが採用されたみたいです。私の緊張感が伝わったのか、そう言ってリラックスした状態で歌ったのが逆によかったみたいです。初披露のときはもうそのステージで死にたいと思ったくらいの緊張感でしたね。苦しい、でも聴いてほしいって気持ちでした。

──ソロ曲で4人の可能性がさらに広がったなと思いました。

如月　だからぜひ初回限定盤を手に入れてほしいです。めねのソロ曲「3984らぷそでぃー」も収録されてますし。9月からインストアツアー、9月末からワンマンツアーも始まるので、まずはこのアルバムを聴き込んでツアーを楽しみにしててほしいです。