めねがいたぜん君。を今は4人で守っていく

──8月5日に未来千代めねさんが脱退することがアナウンスされました（参照：ぜんぶ君のせいだ。から未来千代めね脱退）。ここに至るまでの経緯は？

如月　ツアー中にめねが喉を傷めてしまって、その頃から病院に通っていて。声がかすれる状況が続いたので、お休みさせてました。私たちも詳しくは聞かされてないんですけど、最終的には活動することが厳しくなってしまったようです。

──今年の初めに入ったばかりのメンバーが辞めることになって、皆さんとしてはどう思ってますか？

如月　まだ半年なんですよね。だからめねに会ってない人もたくさんいるだろうし、残念です。でもこの半年で彼女はすごい成長を遂げていて、彼女がソロ曲を初披露したときは私も号泣しちゃった。本当に引っ込み思案と言うか、自分のことを後回しにするタイプで、キラキラしてて誰よりもアイドルで。だから私たちが考えてたよりも自分を酷使しすぎちゃったのかなって。すごく残念だけど、これからのぜん君。のことを私たちはもっと楽しいものにしなきゃいけないなと思いました。

──とがれさんはほぼ同期で一緒にがんばってきましたね。

咎憐无　めねがいなくなっちゃうのは悲しいです。一緒に怒られてきましたし。だからこそめねがいなくなってから私はもっと自立して、考えて行動できるようになりたいです。

如月　実はめねが休んでから直接会ってなくて、一度だけLINEでやり取りしました。彼女からは「一緒に走れなくてごめんね」って送られてきました。

ましろ　体調不良はどうしても避けれない問題だし、本人もツアー中に悔しい思いをたくさんしてきたんだろうなって。

──最後に彼女から挨拶もあるんですよね。

如月　9月30日にスタートする全国ツアー「みんなごとTOUR 2017～2018」の初日に、ライブは出れないんですけど挨拶する予定です。

──めねさんが辞めたあとのぜん君。がどうなっていくか、想像できますか？

如月　このあと新しくメンバーを入れるかは、全然わかんないです。5人でのぜん君。を楽しんでくれたお客さんも絶対にいたと思うんです。だから4人のぜん君。を見てて物足りなく感じてしまわないかなって。もちろん物足りなく感じさせる気はまったくないし自信はあるんですけど。例えば新しいメンバーが入ってきたら、もっととがれが先輩として成長するんじゃないかなとか思うし、新しい風を入れることは悪いとは思ってないです。

ましろ　ぜん君。って5人ぽいところはありますよね。かと言って4人で何かが不足してるわけでもなく。一緒に走ってくれる子がいるなら、5人でまた楽しいことをやっていきたい。

四　今はめねと一緒にやってきたぜん君。を4人で守っていきます。新しいメンバーが入るかどうかもわからないし、今は考えてないですね。めねはまだ在籍しているから、彼女が未来千代めねじゃなくなるまで、4人で守らなきゃなって思いです。

アルバムは序盤からひたすらエモい

──新体制で初のアルバム「Egoistic Eat Issues」が完成しました。

如月　通常盤と初回限定盤があるんですけど、初回限定盤には私たちのソロ曲が収録されます。ぜん君。としては初めて2タイプでアルバムをリリースしますね。

ましろ　今の5人になってまだ1年も経っていないんですけど、今の私たちができることができたこととかできなかったことが、色濃く出てるアルバムになってるんじゃないかって思います。今の自分たちらしさが詰まってますね。そういう意味ではこれまでのアルバムにはなかった雰囲気の曲もありますし。

──アルバム全体を通してのテーマみたいなものは何かありますか？

四　ジャンルとか関係なく、ぜん君。はぜん君。らしい曲を届けるっていうスタンスは変わってなくて、その中でこの5人だからこそ出せるようになってきたものをアルバムに詰め込めたと思います。

如月　ここまでに私たちが経験してきたものが積み重なってできた曲ばかりで。もちろんエモくて苦しいものだけじゃないですし、楽しい曲もアルバムには収録されてます。

──アルバムの1曲目はエモーショナルな「独白園」（ひとりごとガーデン）で始まり、新しいぜん君。を予期させておいてからの2曲目に1stシングル「無題合唱」を入れてきたのは驚きました。「無題合唱」は2ndアルバムにも収録されていた曲ですし。

四　「無題合唱」はぜん君。にとっても患いさんにとっても特別な楽曲なので、やっぱり今回のアルバムで今の5人で歌ったこの曲を残したかったんです。

如月　なんか序盤からひたすらエモい内容になっちゃいました。

ましろ　1曲目の「独白園」は疾走感があるんだけど意外と難しい曲で、最後の転調に向かってひたすらエモくなっていくんです。曲と歌詞がまとまってからレコーディングまで全然時間がなかったから、自分の中でどう落とし込むか大変だったんですけど、アルバムのリード曲を任せられる曲になってうれしかったですね。

──頭の2曲だけでも十分エモいんですが、6曲目の「歩兵ディストピア」もなかなか濃い内容の曲ですよね。

如月　「病みかわいい、どこ行った？」って感じで、患いさんからも面白いっていう反応が多かったですね。曲で遊びたいんですよね。そこに乗ってる私たちを見て楽しんでほしい。

ましろ　「歩兵ディストピア」を先行公開したことで「ぜん君。ぶっ込んできたな」って思ってるかもしれないですけど、まだまだアルバムには面白い曲がたくさんあるんだよって言いたいです。

咎憐无　「独白園」や「歩兵ディストピア」のような、今までなかったタイプの面白い楽曲が加わって歌い方のレパートリーも増えていきました。新しい曲ができても、すぐに対応していけるようになってきたという実感もあるので自分でも成長してるんだなって。

四　私は「おもひうた」がアルバムの中では好きですね。聴いてるとこれまでのぜん君。の歩みを思い起こすんです。

如月　「おもひうた」はこれからのぜん君。の可能性を感じさせる楽曲にはなったかなと。アルバムを締めくくるとてもいい曲に仕上がりました。