音楽ナタリー Power Push - 夜の本気ダンス

新体制初のシングルで示した、夜ダンらしさと新たな一面

「Without You」はちょっと大人な感じ

──シングルの表題曲の1つ「Without You」はこれまで作品の表題曲やリード曲にしていた疾走感のある楽曲群とは一味違う、どっしりとしたビートが特徴の楽曲ですね。夜の本気ダンスは3月にメジャーデビューアルバム「DANCEABLE」をリリースしてからさらに知名度を広げてきましたし、この曲には「このタイミングでじっくりと自分たちの楽曲を聴いてほしい」という思いが表れているのかなと感じました。

米田 そういう思いは入ってますね。今までは最初からハイテンションでガーって上がっていく曲が多かったけど、「Without You」は今までにないパターンで、最初は焦らしつつ最後のサビでドカンといくように作っていて。ちょっと落ち着いていて大人な感じになったなっていう。今回のシングルは両A面やし、1曲ごとに違った面を見せられたらなっていうのも考えていました。

鈴鹿 ここ1年でいろいろな人に名前を知ってもらったり、音楽を聴いてもらえたと思っているので、新たなステップとして「Without You」を完成させました。ただいきなり背伸びしすぎてもっていうところで、ハイテンションで自分たちらしい「LIBERTY」でバランスを取っています。これからも夜の本気ダンスらしい曲もやるし、「Without You」みたいな大人な自分らももっと見せていきたいっていう意味合いで両A面にしたんです。

マイケル 実はもともと「LIBERTY」が先にできた曲で、この曲をA面とした作品を作るっていう予定やったんです。そのときに西田くんが加入するってなって、ギリギリやったけど西田くんがレコーディングに参加して生まれた曲が「Without You」ですね。このタイミングで夜の本気ダンスとして、今持ってるけど違う一面も押し出せるような曲を並べたほうがいいんじゃないかっていう話になって。だからこの作品に関しては2曲ないと成立しないと思ってます。

ホールをイメージした曲作り

──今作はいつ頃レコーディングされたんですか?

マイケル 8~9月頃ですね。

鈴鹿秋斗(Dr)

鈴鹿 ほんまにけんけんが抜けて西田くんが入るっていう話をしながら、夏フェスを回ってバタバタしている中でレコーディングをしていて。「LIBERTY」は言うたらけんけんと一緒に作りかけてたぐらいの時期だったので。

──「Without You」はこれまでと同様に、米田さんが楽曲の元ネタを持ってきて作り始めたんですか?

米田 これは西田くんが最初にデモを持ってきてくれたんですよ。それを聴かせてもらったときに純粋に「いい曲やな」と思って、そこからサビやCメロ展開を僕が肉付けして。だから共作曲なんです。

──では「Without You」に入っているこれまでにない新しさというのには、西田さんが持ってきた部分が大きいんですね。デモの時点で、西田さんの中に楽曲のテーマはあったんですか?

西田 ありました。昔はライブハウスで対バンしてた夜の本気ダンスが、近頃は大きいホールとかでやらはることが多くて。その大きいところでやってる夜の本気ダンスをイメージしたときに、こういうずしっとしたビートの曲があればもっとカッコいいやろなっていう絵面を想像しながら作りました。

米田貴紀の東側と西側

──「Without You」は「脱したくて」「絡まって抜けない」という歌詞が印象的で、何かと戦っているような印象を受けました。

米田 基本的には自問自答してるような感じですね。「脱したい」というのは自分の中でのしがらみから抜け出したいという思いを表していて。今年メジャーに入って、いろんなライブに出させてもらって、環境が変わっていく中で「しっかりと自分の好きなことをやれてるかな」とか、そういうところで悩んだりしていて、その頃の気持ちを楽曲に落とし込みました。

──西田さんは「Without You」の歌詞が上がってきたとき、どのようなことを感じましたか?

西田 「LIBERTY」もそうなんですけど、今までの夜の本気ダンスの楽曲の歌詞と比べて、この2曲はちょねくん(米田)のパーソナルな部分というか、センチメンタルな部分が反映されてるのかなっていうのをまず感じました。米田貴紀っていう大木があったとして、東から朝日が差していくでしょ。そしたらこの東側ってすごく明るいじゃないですか。それが「LIBERTY」。でも西側から見たらじめっとしていて、そっちが「Without You」みたいなね。でも結局ここに立っているのは米田貴紀っていう人で。

夜の本気ダンス

鈴鹿 わかりやすいな。

米田 そうですね。両方けっこう同じものから出てきているというか。言うてることは一緒やったりするんですよね。でも片っぽが明るくてもう片っぽはセンチメンタルな感じで。ほんまにさっき西田くんが言ったような両方同じ太陽から出た日射しと影というか……。

鈴鹿 何言うてるのかわからへんな。

一同 (笑)。

米田 けんけんが抜けるっていうとき、“夜の本気ダンス解散”みたいなことも可能性としてはありえたと思っていて。そのときに自分も辞めるか続けるかどうしようみたいな、改めてメジャーシーンでしっかりバンドとして、プロとしてやるっていうことはどういうことかっていうのを考えましたね。そこで僕は「辞めたくない」って思ったんです。そういうセンチメンタルな部分と、お客さんと一緒にライブをいい気持ちで楽しんでいる景色を想像した部分とが陰と陽として現れているというか。

メジャー1stシングル「Without You / LIBERTY」 / 2016年12月7日発売 / Victor Entertainment
「Without You / LIBERTY」
初回限定盤 [CD+DVD] 1728円 / VIZL-1063
通常盤 [CD] 1080円 / VICL-37221
CD収録曲
  1. Without You
  2. LIBERTY
  3. Only Seventeen(Live at Ebisu Liquidroom_2016.07.15)
  4. 夜に本気ダンス(Live at Ebisu Liquidroom_2016.07.15)
初回限定盤DVD収録内容

WONDERFUL! DANCEABLE! ENSEMBLE! TOUR(2016年7月15日 LIQUIDROOM)

  • ロシアのビッグマフ
  • Crazy Dancer
  • fuckin' so tired
  • Only Nineteen
  • B!tch
  • You gotta move
  • 夜に本気ダンス
  • escape with you
  • 戦争
夜の本気ダンス "Too Shy A key TOUR 2017"
  • 2017年1月9日(月・祝)北海道 札幌PENNY LANE24
  • 2017年1月13日(金)大阪府 なんばHatch
  • 2017年1月14日(土)広島県 広島CLUB QUATTRO
  • 2017年1月15日(日)福岡県 BEAT STATION
  • 2017年1月20日(金)愛知県 DIAMOND HALL
  • 2017年1月21日(土)宮城県 Rensa
  • 2017年1月22日(日)新潟県 NEXS Niigata
  • 2017年1月27日(金)東京都 Zepp DiverCity TOKYO
夜の本気ダンス(ヨルノホンキダンス)
夜の本気ダンス

米田貴紀(Vo, G)、鈴鹿秋斗(Dr)、マイケル(B)、西田一紀(G)からなる4人組ロックバンド。2008年に京都府で結成された。2014年2月にタワーレコード限定シングル「Bitch」を発表したのち、3月に初の全国流通ミニアルバム「DANCE STEP」をリリース。同年11月にアルバム「DANCE TIME」を、2015年にシングル「By My Side」を発売する。2016年2月から3月にかけてスペースシャワーTV主催のライブツアー「スペースシャワー列伝15周年記念公演 JAPAN TOUR 2016」に出演。同年3月にアルバム「DANCEABLE」でビクターエンタテインメントからメジャーデビューを果たす。9月に前ギタリストの町田建人がバンドを脱退し、10月に西田が加入。12月に新体制後初の作品となるメジャー1stシングル「Without You / LIBERTY」を発売する。