ナタリー PowerPush - 山根万理奈
ネット動画サイト発の新鋭シンガー 初の本格インタビューで素顔を明かす
とにかく歌うことが楽しい!
──6月にはボーカロイドの楽曲をカバーしたアルバム「人のオンガクを笑うな!」を山音まー名義でリリースし、それに続いて7月27日には山根万理奈としてのデビューシングル「ジャンヌダルク」が発売されます。Hanasalが手掛けたタイトル曲には、紆余曲折があって辿りついた“はじまり”にふさわしい山根さんの気持ちが込められている気がします。
そうですね。この曲にはすごく元気をもらった気がします。これを歌ったことで気持ちが高揚したんですよね。女性の優しさと強さを表現した曲だと思うんですけど、母性というか、そういうしっかりとした芯があると思いますね。
──カバーでもご自身のオリジナル曲でもなく、山根さんのために提供してもらった曲を歌うというのはどうでしたか?
今までカバーを歌ってきたときは、作った方の気持ちみたいなものは基本的に無視してきたところがあるんですよ。自分が楽しければっていう気持ちだったから。でも、やっぱりこうやって自分のために書いていただいた曲だと、作り手の方の気持ちが気になりますよね。なので、そこばかり気にして歌ってしまったので、最初はすごくぎこちないところもあって。でも最終的には好きなように歌ってごらんって言ってもらえたことで、リラックスしていつもどおりに歌えたんです。結局、歌うのは私だから、周りを気にしすぎるのは違うのかなってことがわかりましたね、改めて。
──YouTubeにアップされた動画も含めて、ご自身がとにかく楽しんで歌うということが山根さんの音楽に対する向き合い方の基本ですよね。
そうですね。もちろん作った方のこういう気持ちが根本にあるんだっていうのは頭の中にあってもいいんですけど、そこを意識しすぎるとただの真似になってしまうこともあるし。やっぱり自分のリアルで歌うのがいいんだなって思いますね。やっぱり私は歌うことがとにかく楽しいので、聴いてくださる方にも、テクニック的なことを「すごいですね」って言ってもらうよりは、「楽しくなりました」「一緒に歌いたくなりました」って言ってもらえたらうれしいなって思います。
“顔出し”は焦らずに待っていて
──歌手として、この先をどう歩んでいきたいですか?
そのときそのときの自分に見合ったことをがんばってやっていきたいなって思います。今までは先ばかり見て、それでつまずいてきちゃったことも多いので、なるべく無理せず、今できることをひとつずつやっていけば、その先には何かがきっとあるぞと思うので。
──すでにネットを通じて多くのファンがいてくれますしね。
心強いですよねえ。皆さんをがっかりさせないようにがんばりたいです。皆さんに聴いてもらうことで私はここまでくることができたので、子供が成長して親孝行するように、ファンの皆さんにいつかちゃんとした形で恩返しできたらいいなって思いますね。そして、今後もカバーやYouTubeはできる限り続けていきたいと思っているので、そこで見えるいろんな私のどこかひとつでもいいので、いいなと思うところを受け取ってくれる人が増えればなって思います。
──8月5日には初ワンマンライブ、9月30日には追加公演も決定しています。
とりあえず今は8月の初ワンマンに向かってがんばるのみという感じですね。ライブは緊張しますけど、楽しいので大好きです。やっぱり誰かが聴いてくれてることがほんとに幸せですからね、今は。
──では最後に。みんなが気になっているであろうことを。山根さんの顔はいつ解禁になるんでしょうね?
どうなんでしょうね(笑)。それはわからないです。もう顔を出すのがイヤっていうことではないんですけど、早く出したいかっていうとそんなこともなく。気負った感じもなく、出るときは出ますよっていう。だからみんなも変に期待せず、焦らずに待っていてください。いつか出ますし、ライブでは当然顔出してますので(笑)。
──「ジャンヌダルク」のPVを観れば……。
出ているかもしれません(笑)。
「ジャンヌダルク」30秒スポット
山根万理奈 - ジャンヌダルク
山根万理奈(やまねまりな)
島根県在住の現役大学生シンガーソングライター。2009年よりYouTubeで、カバー曲やオリジナルの弾き語り映像を公開する。透明感あふれる声やおっとりしたキャラクターがネットを中心に話題を集め、ファンを獲得。その存在が現在所属する事務所スタッフの目に留まり、2011年6月に山音まー名義でニコニコ動画で人気を博している楽曲をカバーしたミニアルバム「人のオンガクを笑うな!」をリリースする。同年7月にワーナーミュージック・ジャパンから、シングル「ジャンヌダルク」でメジャーデビュー。