Uruが1stアルバム「モノクローム」をリリースした。
デビューから約1年半、自身のスキルを磨きながらじっくりと、着実にその歌声をシーンに浸透させてきたUru。そんな彼女の軌跡を詰め込んだ本作には、映画「夏美のホタル」の主題歌「星の中の君」や、TBSドラマ「コウノドリ」の主題歌「奇蹟」、アニメ「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」第2期エンディングテーマ「フリージア」、Canon PIXUSのテレビCMソング「Sunny day hometown」など多彩なタイアップ楽曲に新曲を加えた全14曲が収録されている。またアルバムの初回盤Aにはシングル5曲のミュージックビデオに加えて昨年9月に開催された東京・グローブ座でのデビューライブの模様を収録したBlu-rayが、初回盤Bには彼女のルーツであるカバー楽曲のセレクションCDがそれぞれ同梱され、その魅力を多角的に楽しむことができる。
音楽ナタリーでは彼女にインタビューを行い、これまでの活動についてや本作に収められた楽曲への思い、3月に控えた東京での単独公演への意気込みを聞いた。
取材・文 / もりひでゆき
デビューからの1年半を振り返る
──初のアルバムがついに完成しましたね。
はい。すべての作業が終わったときに1曲ずつ改めて聴いていたら、曲ができたときのことやリリースしたときのことを思い出しました。デビューからの1年半、本当にいろいろなことをやらせていただいてきたので、それがギュッとまとまったアルバムになったと思います。ありがたいことにタイアップを付けていただいた曲が多いので、聴いていただく方にも「この曲はあのドラマの主題歌だったな」とか、いろいろ思い出しながら楽しんでもらえたらうれしいですね。
──この1年半はUruさんにとってどんな時間でした?
あっという間だったような、でも長かったような、ちょっとよくわからない感じもあって。やることすべてが初めてのことばかりだったから緊張の連続でしたし、1つひとつ目の前のことをやっていくことで精一杯だった気がします。ただ、活動を続けていく中で少しずつ余裕が出てきて、純粋に楽しさを感じられるようにもなっていると思います。
──ご自身の中で余裕が生まれた以外に何か変化を感じるところはありますか?
臆病で小心者なところはあまり変わってないんですけど、ちょっと前向きになったような気がします。前は基本的にずっと後ろ向きだったんですよ(笑)。今もそういう気持ちになることはあるんですけど、前を向いている割り合いがちょっと増えてきたかもなって。
──そういう変化は楽曲にも影響しそうですよね。
そうですね。一番新しい曲がアルバムに入っている「fly」なんですけど、その歌詞は前向きな言葉が多いですね。曲を作るにあたって、ワンパターンにならないようにとか、どういう歌詞を書いたらちゃんと届くかなとか、そういうことをより考えるようになったのも変化したところかもしれないです。
──応援してくれるファンの存在をより強く意識するようになったところもあるのではないでしょうか?
それはあると思います。私が何か行動するごとにきちんとレスポンスを返してくださるのがすごくうれしいので、よりがんばろうって思えますね。
YouTubeは大切な場所
──11月3日には24時間限定でセルフプロデュース動画をYouTubeで公開されましたね。メジャーデビュー以降、初めての配信となっただけにファンにとっては大きな出来事だったと思いますが、ご自身としてはいかがでした?
編集作業を含め、すべてが懐かしかったですね。デビュー前はこうやって動画を作っていたよなあって改めて思い出したりして。配信して一番うれしかったのは、応援してくださってる方がYouTubeを場所として捉えてくださっていたことなんですよ。
──場所と言うと?
「また動画を更新してくれるんですね」みたいな言い方ではなく、「またあそこに戻ってきてくれるんですね」って言い方をしてくれる方がすごく多くて。デビュー前の動画に関しても、「たまにあの場所に行ってUruの曲を聴いてるよ」って言ってくれたりとか。
──なるほど。Uruさんがご自身で撮影や編集をした動画をアップしていたYouTubeのチャンネルはファンにとって今も大切な場所になっていると。
そうなんです。私にとっても大切な場所なので、皆さんがそんなふうに思ってくれていることがほんとにうれしくて。
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モノクロの世界を少しずつ色付けていきたい
- Uru「モノクローム」
- 2017年12月20日発売
Sony Music Associated Records -
初回限定盤A
映像盤 [CD+Blu-ray Disc]
5000円 / AICL-3454~5 -
初回限定盤B
カバー盤 [CD2枚組]
4000円 / AICL-3456~7 -
通常盤 [CD]
3000円 / AICL-3458
- CD収録曲
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- 追憶のふたり
- 奇蹟
- フリージア
- 鈍色の日
- ホントは、ね
- しあわせの詩
- Sunny day hometown
- fly
- The last rain
- いい男
- アリアケノツキ
- 娘より
- すなお
- 星の中の君
- 初回限定盤A(映像盤)Blu-ray収録内容
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MUSIC VIDEO
- 星の中の君
- The last rain
- フリージア
- しあわせの詩
- 奇蹟
Uru Live「SS」@東京グローブ座 ~Debut Live~
- WORKAHOLIC
- PUZZLE
- ホントは、ね
- Sunny day hometown
- The last rain
- アリアケノツキ
- すなお
- 星の中の君
- 初回限定盤B(カバー盤)CD収録曲
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COVER SONG
- たしかなこと(小田和正)
- 楓(スピッツ)
- 木蘭の涙(STARDUST REVUE)
- THE OVER(UVERworld)
- OH MY LITTLE GIRL(尾崎豊)
- 真赤(My Hair is Bad)
- ハッピーエンド(back number)
- 糸(中島みゆき)
- Uru Live「monochrome~吹き沁む頬に熱いザフサス~」supported by uP!!!
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2018年3月4日(日)東京都 昭和女子大学人見記念講堂
- Uru(ウル)
- 2013年に活動を開始した女性シンガーソングライター。オリジナル楽曲のほか、J-POPを中心にさまざまなジャンルの楽曲をカバーし、YouTubeで発表して注目を集める。楽曲の歌唱・演奏のほか動画の撮影や編集も1人で行い、これまでに90本以上の動画を公開。総再生回数は4500万回以上、チャンネル登録者は13万人以上を記録している。2016年3月に東京・キリスト品川教会 グローリア・チャペルで初の単独ライブを実施。6月にSony Music Associated Recordsからメジャーデビューシングル「星の中の君」を、11月に綾野剛主演ドラマ「コウノドリ」の主題歌「奇蹟」を表題曲としたシングルを発表した。12月には2018年1月公開の映画「悪と仮面のルール」の主題歌「追憶のふたり」を含む1stアルバム「モノクローム」をリリース。2018年3月4日に東京・昭和女子大学人見記念講堂で約1年半ぶりとなる東京での単独公演「monochrome~吹き沁む頬に熱いザフサス~」を開催する。