ナタリーのイベント企画「ライブナタリー」が始動。ライブナタリーでは、音楽、コミック・アニメ、お笑い、映画、ステージと、幅広いジャンルのニュースをファン目線で取り扱うナタリーの特徴を反映させ、音楽ライブやトークショーなど、さまざまなリアルイベントを展開していく。その第1弾として、4月19日に東京・TSUTAYA O-EASTにて、ライブナタリーとエンタメ情報サイト・uP!!!が企画する対バンライブシリーズ「uP!!! SPECIAL ライブナタリー」の第1弾「uP!!! SPECIAL ライブナタリー 201804」が開催される。
ホストアーティストにポルカドットスティングレイを招いた今回は、Twitterでのリクエスト投票を経てパスピエがゲストアーティストとして出演することが決定。この組み合わせが発表された際にはSNS上で大きな話題を集め、公演のチケットは早々にソールドアウトした。音楽ナタリーでは今回が初競演となる2組からそれぞれフロントマンを招き対談を企画。筋金入りのパスピエの大ファンだという雫(ポルカドットスティングレイ)と、大胡田なつき(パスピエ)による、初対面ならではの初々しい会話を楽しんでほしい。
取材・文 / 清本千尋 撮影 / 草場雄介
雫、大胡田なつきと初対面
──「ライブナタリー」にご出演いただきありがとうございます。お二人はこの取材で初めてお会いしたと伺いました。雫さんは学生時代からパスピエの大ファンだったんだとか。
雫(ポルカドットスティングレイ) 大学時代、イギリスに留学してるときも毎日電車の中で聴いていたぐらい大ファンです。
大胡田なつき(パスピエ) そうだったんですか! 感激……面と向かって言われるのは恥ずかしいですね(笑)。
雫 大学のときに入っていたコピバンサークルで、後輩の子が「めっちゃカッコいいバンドがいる!」ってオススメしてくれたのがパスピエでした。聴かせてもらってすぐに大好きになって、気付けば私が「パスピエカッコいい!」ってみんなに言うようになっていて。よく聴いてたのは……確か「フィーバー」(2013年3月発売のパスピエのメジャーデビューシングル)だったと思います。ほかにも好きなアーティストはいたんですけど、中でもパスピエが大好きで、プレイリストにパスピエの曲がたくさん入っていました。
──雫さんの様子を見ていると、ホントに目を合わせられないレベルでパスピエのことが大好きなのがわかります(笑)。
雫 いやー、もう恥ずかしいですよ(笑)。
大胡田 うふふ(笑)。私も自分より若い年代の女の子がいるバンドと対バンってあまりしたことがないですし、そもそもお話しする機会もあまりないのでちょっと緊張しています。
──大胡田さんは初めて雫さんに会って印象は変わりましたか?
大胡田 アーティスト写真やミュージックビデオで受けたイメージはもっと作り込んだキャラの方なのかな?という印象だったんです。でも実際にお会いするとすごく気さくな方だなと思いました。
雫 初めてお会いする方に「イメージと違うね」ってよく言われるんです。周りからは「しゃべらないほうがいいよ」ってよく言われますね(笑)。
大胡田 いやいや、思っていたより話しやすくて安心しました。
雫 安心感を与えることができてよかったです。
3人目の友達に……
──雫さんが最初にパスピエに感じた魅力ってどんなところだったんですか?
雫 サークル時代の私はギターができなくてボーカル1本だったんですよ。なのでどのアーティストを聴くときもボーカルに注目して聴いていたんです。パスピエを初めて聴いたときに「なんだこの声は!」って驚いたんですよね。少女っぽいかわいい声でもありつつ、お姉さん味があるときもあって、声の表情と言いますか、とにかくなつきさんの歌声に聴き惚れてしまって。当時は真似して歌うこともあったんですけど、全然同じ感じでは歌えなかったです(笑)。
大胡田 私の知らないところでパスピエの音楽を聴いててくださって、その感想を目の前でまじまじと話されるとなんだか照れてしまいますね。
雫 いちファンと対談してる感じですよね。ファン代表みたいな感じで捉えていただければと思います(笑)。
──逆に大胡田さんがポルカドットスティングレイを知ったきっかけも教えていただきたいです。
大胡田 SNSで「パスピエ」って検索したときに、私たちのファンの方が「ポルカドットスティングレイ好き」ってつぶやいているのを見て知りました。あと淡水魚がすごい好きなのでバンド名にグッと来たんですよね。
雫 そうなんですね! たぶんそれも含めて気になってくれたんでしょうね、ありがたいなあ。
大胡田 それでビジュアルとかも含めて「これはトガッてるやつだな」と思って調べてみたら、“話題のバンド”って書かれている記事をよく目にして。なので今回はその話題にあやかりたいなと思っております(笑)。あとパスピエは男の子のバンドとばかりと対バンしてたので、このお話をもらったときに「来た! 女子!」と思って、そこもとてもうれしかったです。それに雫さん、「友達が全然いない」ってどこかの記事で言ってらっしゃって……私もマジでいないんですよ(笑)。
雫 ホントですか?
大胡田 いや、いないってこともないです。2人います。それ以外は友達って呼んでいいのかな?みたいな感じなんです。
雫 私も友達と言える子は2人ですね(笑)。ぜひ私を3人目の友達にしてください……なんて言うのはおこがましいかもしれないですけど、仲良くしてほしいです。
大胡田 そんなそんな! こちらこそ、これを機に仲良くなりたいです!
雫 ありがとうございます。
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紅一点バンドならではの悩み
- ポルカドットスティングレイ「一大事」
- 2018年5月9日発売 / UNIVERSAL SIGMA
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まけられないたたかいパック
[CD+DVD]
2500円 / UMCK-9998 -
通常盤
[CD]
1800円 / UMCK-1623
- CD収録曲
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- 少女のつづき
- パンドラボックス
- リスミー
- 煌めく
- ICHIDAIJI
- 半泣き黒猫団のテーマ
- まけられないたたかいパックDVD収録内容
-
過去の作品になかった新たな目論みを映像として収録予定
- パスピエ「ネオンと虎」
- 2018年4月4日発売 / unBORDE
-
初回限定盤
[CD+オリジナルマルシェバッグ]
2700円 / WPCL-12860 -
通常盤
[CD]
1944円 / WPCL-12859
- 収録曲
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- ネオンと虎
- マッカメッカ
- Matinée
- かくれんぼ
- トビウオ
- オレンジ
- 恐るべき真実
- ポルカドットスティングレイ
- 雫(Vo, G)、エジマハルシ(G)、ウエムラユウキ(B)、ミツヤスカズマ(Dr)からなる“超常ハイカラギターロックバンド”。2015年8月に現体制となり、地元・福岡を拠点に本格的に活動をスタートさせた。2016年3月にYouTubeにて発表した「テレキャスター・ストライプ」のミュージックビデオが口コミで広がり、瞬く間にその名を全国区へと広げる。10月には初のワンマンライブを東京・red clothにて行い、そのチケットはソールドアウト。11月に初の全国流通盤「骨抜きE.P.」をタワーレコード限定でリリースし、タワーレコードの全店総合週間アルバムチャートで2位を獲得した。2017年2月に初の東名阪ワンマンツアー「ポルカドットスティングレイ 2017 TOUR 骨抜き」を開催。4月に1stミニアルバム「大正義」をリリースした。5月には「VIVA LA ROCK 2017」や「JAPAN JAM 2017」など大型フェスに出演、6月には全国6都市でワンマンツアー「ポルカドットスティングレイ 2017 TOUR 大正義」を実施した。7月に東京・東京キネマ倶楽部にて行われたツアー追加公演にてUNIVERSAL SIGMAからメジャーデビューすることを発表。夏には全国の大型フェスに多数出演した。11月に1stフルアルバム「全知全能」をリリースし、2018年2月よりキャリア最大規模のワンマンツアー「2018 TOUR 全知全能」を開催。5月に2ndミニアルバム「一大事」を発表し、6月にはワンマンライブ「ポルフェス29 #一大事 ワンマン」を東京・EX THEATER ROPPONGIにて行う。
- パスピエ
- 2009年に成田ハネダ(Key)を中心に結成。メンバーは大胡田なつき(Vo)、成田、三澤勝洸(G)、露崎義邦(B)の4名。都内を中心にライブを行い、2010年3月に自主制作盤「ブンシンノジュツ」をライブ会場限定で発表。2011年に1stミニアルバム「わたし開花したわ」、2012年に2ndミニアルバム「ONOMIMONO」をリリースし、卓越した音楽理論とテクニック、ポップセンスで音楽ファンの話題をさらう。2013年3月に初のシングル「フィーバー」、6月にメジャー1stフルアルバム「演出家出演」、2014年6月に「幕の内ISM」と続々と作品を発表し、数々の大型ロックフェスに出演。2015年は9月にアルバム「娑婆ラバ」をリリースしたあと全国ツアーを行い、12月に初の日本武道館単独公演を成功に収めた。2016年7月発売のシングル「永すぎた春 / ハイパーリアリスト」のタイミングで、これまで隠していた素顔を明らかに。2017年1月に4thフルアルバム「&DNA」を発表し、3月より全国ツアー「パスピエ TOUR 2017 “DANDANANDDNA”」を開催。ツアー終了後にやおたくや(Dr)がライブイベント「森、道、市場2017」をもって脱退した。その後もバンドは活動ペースを緩めることなく10月に「OTONARIさん」、翌年4月に「ネオンと虎」とミニアルバムを相次いでリリース。5月よりキャリア史上最多公演の全国ツアー「TOUR 2018 “カムフラージュ”」を行う。
2018年4月12日更新