「uP!!! SPECIAL ライブナタリー 201804」特集 雫(ポルカドットスティングレイ)×大胡田なつき(パスピエ)対談|似ているようで全然違う? 紅一点バンドの歌姫対談

ボーカルでありアートワーク担当の2人

──ポルカドットスティングレイもパスピエも演奏がうまい女性ボーカルのバンドみたいなイメージが世間的にあると思うんですけど、形式は似ていてもそれぞれメンバーとの関係性は全然違うんですね。そしてもう1つの共通点と言えば、雫さんも大胡田さんも自らがアートワークを手がけていることだと思います。

大胡田 ポルカさんがアートワークを自分たちでやり始めた理由ってなんですか?

 自主でやっていた頃はお金もないし、「たまたま描けるし描くか」みたいな感じで始めました。そこで削った予算をミュージックビデオとか、別のところにかけられるじゃんっていう感じで、今もそれが続いています。

大胡田 うちもだいぶ似ているところがあります(笑)。「描けるなら描いてみなよ」みたいなことを周りから言われて私が描いてからずっと私のイラストを使うようになって。

──バンドの中に絵を描ける人がいたっていうのはどちらのバンドにとっても幸運でしたよね。

 かかるお金が全然変わってきますからね。

大胡田 そうですね。あとほかに頼むのが少し不安でした。

 わかります。自分が描けるからこそ、人に頼んで「違うんだよな」って思うこともあって。

左から雫(ポルカドットスティングレイ)、大胡田なつき(パスピエ)。

──アルバムができあがっていく過程でビジュアル的なイメージも生まれていくんでしょうか?

大胡田 私がアートワーク用のイラストを描くときは、曲やアルバムができあがってから描きます。

 対応力がすごい。臨機応変すぎます。私は曲を書いた段階でMVのカット割りまで想像するんですよ。

大胡田 すごい。

 いや、私の場合、それを同時に考えないとできなくて。「レム」っていう曲はタイアップの都合で歌詞が4回ぐらい変わって、最初に考えていたMVとは全然違うものにしなくてはいけなくなって、大変でした。シナリオがまったく書けなくて、今までのMVの何十倍も時間がかかりましたね。だから曲が完全にできあがってからビジュアル面を考えられる人はすごいなと思います。

大胡田 でもそうやって同時に曲もビジュアル面も考えられるのは、自分で曲作って歌う人だからこそできることですよね。

 自分で全部やらないとダメなんです。私の場合は。

コラボグッズのイラスト案を考えよう

──今回イベントのグッズにお二人のコラボイラストを使用させていただきたいなと思っているんですけれど、イラストを描き下ろしてもらうことって可能なのでしょうか?

 ぜひ!

大胡田 はい!

──ありがとうございます。ではどんなイラストにするか、ここで話し合えますか?

 どうします?

大胡田 ポルカさんとパスピエはどちらも頭文字が「P」だから「P」をモチーフにするのはどうかなと思っています。

 それいいですね。私はなつきさんとコラボできるんだったらなんでもいいです(笑)。なつきさんが描く女子のイラストが本当に好きなので、その女の子が手を「P」にしているのとかどうでしょうか? ポルカのMV(「エレクトリック・パブリック」)で手で「P」を作るポーズがあるんです。

大胡田 じゃあ私が描いた女子と雫さんが描いたビビちゃんを組み合わせたデザインにしましょうか?

 はい! 私は一生懸命ビビを描きます! なつきさんと一緒に何かを作れるだなんて本当にうれしいです。

「この組み合わせで観れてよかった」って絶対言わせてやりたい

──では、最後にそれぞれ当日に向けた意気込みを聞かせていただければと。

大胡田 ポルカさんのファンの方が多いとは思うんですけれど、きっとうちのファンも来てくれるはずなので、どちらにも好かれたらいいなあと思っております。

 うちのファンはみんなTwitterの名前を「○○@半泣き黒猫団」とかにしている人が多いんですけど、きっとみんなライブが終わったら「○○@パスピエ余韻」に変わるんだろうなあ(笑)。当日はパスピエのライブからいろいろ勉強させていただけたらと思っています。

大胡田 私たちもポルカさんからいろんなものを吸収できる日になったらいいな。長いこと続けてると得られるものも多いですけれど、なくなっちゃうものもありますからね。

 ホントですか?

大胡田 若い力をもらいにいきます(笑)。

 ライブが終わったときに「この組み合わせで観れてよかった」って絶対言わせてやりたいです。もし言ってないツイートを見かけたらすかさずスパム報告します。

大胡田 (笑)。

──お互いに「この曲をやってくれたらうれしい」という曲があれば今リクエストしてみたらいかがでしょうか?

 めちゃくちゃある! ちょっと小1時間まとめさせていただいていいですか。うちのメンバーそれぞれたぶんリクエストがある気がするんで、あとでスプレッドシートにまとめて送ります。

大胡田 待ってます(笑)。ポルカさんはまだそんなに曲を世の中に出してないじゃないですか。それに今回ライブを観るのも初めてになるので、私たちは全部新曲みたいな気持ちで聴かせていただけたらと思っています。

──ポルカドットスティングレイは5月9日にミニアルバム「一大事」、パスピエも4月4日にミニアルバム「ネオンと虎」をリリースしますよね。ライブが4月19日なので、もしかして新曲も聴けるんじゃないかなと期待しています。

大胡田 やっちゃうかも。せっかくこんなにいいイベントに呼んでもらえたので、何かやらかしたいです。

 めちゃくちゃうれしいです。うちも新曲やらせていただきます!

──2組共、新曲をやっていただけるということでよろしいでしょうか。

大胡田 はい。では、当日よろしくお願いします。

 よろしくお願いします!

uP!!! SPECIAL ライブナタリー 201804

2018年4月19日(木)
東京都 TSUTAYA O-EAST
OPEN 18:00 / START 19:00(予定)

出演者 ポルカドットスティングレイ / パスピエ

※チケットソールドアウト

ポルカドットスティングレイ「一大事」
2018年5月9日発売 / UNIVERSAL SIGMA
ポルカドットスティングレイ「一大事」初回限定盤

まけられないたたかいパック
[CD+DVD]
2500円 / UMCK-9998

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ポルカドットスティングレイ「一大事」通常盤

通常盤
[CD]
1800円 / UMCK-1623

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CD収録曲
  1. 少女のつづき
  2. パンドラボックス
  3. リスミー
  4. 煌めく
  5. ICHIDAIJI
  6. 半泣き黒猫団のテーマ
まけられないたたかいパックDVD収録内容

過去の作品になかった新たな目論みを映像として収録予定

パスピエ「ネオンと虎」
2018年4月4日発売 / unBORDE
パスピエ「ネオンと虎」初回限定盤

初回限定盤
[CD+オリジナルマルシェバッグ]
2700円 / WPCL-12860

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パスピエ「ネオンと虎」通常盤

通常盤
[CD]
1944円 / WPCL-12859

Amazon.co.jp

収録曲
  1. ネオンと虎
  2. マッカメッカ
  3. Matinée
  4. かくれんぼ
  5. トビウオ
  6. オレンジ
  7. 恐るべき真実
ポルカドットスティングレイ
ポルカドットスティングレイ
雫(Vo, G)、エジマハルシ(G)、ウエムラユウキ(B)、ミツヤスカズマ(Dr)からなる“超常ハイカラギターロックバンド”。2015年8月に現体制となり、地元・福岡を拠点に本格的に活動をスタートさせた。2016年3月にYouTubeにて発表した「テレキャスター・ストライプ」のミュージックビデオが口コミで広がり、瞬く間にその名を全国区へと広げる。10月には初のワンマンライブを東京・red clothにて行い、そのチケットはソールドアウト。11月に初の全国流通盤「骨抜きE.P.」をタワーレコード限定でリリースし、タワーレコードの全店総合週間アルバムチャートで2位を獲得した。2017年2月に初の東名阪ワンマンツアー「ポルカドットスティングレイ 2017 TOUR 骨抜き」を開催。4月に1stミニアルバム「大正義」をリリースした。5月には「VIVA LA ROCK 2017」や「JAPAN JAM 2017」など大型フェスに出演、6月には全国6都市でワンマンツアー「ポルカドットスティングレイ 2017 TOUR 大正義」を実施した。7月に東京・東京キネマ倶楽部にて行われたツアー追加公演にてUNIVERSAL SIGMAからメジャーデビューすることを発表。夏には全国の大型フェスに多数出演した。11月に1stフルアルバム「全知全能」をリリースし、2018年2月よりキャリア最大規模のワンマンツアー「2018 TOUR 全知全能」を開催。5月に2ndミニアルバム「一大事」を発表し、6月にはワンマンライブ「ポルフェス29 #一大事 ワンマン」を東京・EX THEATER ROPPONGIにて行う。
パスピエ
パスピエ
2009年に成田ハネダ(Key)を中心に結成。メンバーは大胡田なつき(Vo)、成田、三澤勝洸(G)、露崎義邦(B)の4名。都内を中心にライブを行い、2010年3月に自主制作盤「ブンシンノジュツ」をライブ会場限定で発表。2011年に1stミニアルバム「わたし開花したわ」、2012年に2ndミニアルバム「ONOMIMONO」をリリースし、卓越した音楽理論とテクニック、ポップセンスで音楽ファンの話題をさらう。2013年3月に初のシングル「フィーバー」、6月にメジャー1stフルアルバム「演出家出演」、2014年6月に「幕の内ISM」と続々と作品を発表し、数々の大型ロックフェスに出演。2015年は9月にアルバム「娑婆ラバ」をリリースしたあと全国ツアーを行い、12月に初の日本武道館単独公演を成功に収めた。2016年7月発売のシングル「永すぎた春 / ハイパーリアリスト」のタイミングで、これまで隠していた素顔を明らかに。2017年1月に4thフルアルバム「&DNA」を発表し、3月より全国ツアー「パスピエ TOUR 2017 “DANDANANDDNA”」を開催。ツアー終了後にやおたくや(Dr)がライブイベント「森、道、市場2017」をもって脱退した。その後もバンドは活動ペースを緩めることなく10月に「OTONARIさん」、翌年4月に「ネオンと虎」とミニアルバムを相次いでリリース。5月よりキャリア史上最多公演の全国ツアー「TOUR 2018 “カムフラージュ”」を行う。

2018年4月12日更新