音楽ナタリー Power Push - 植田真梨恵

切なくも温かい「夢のパレード」

生まれ育った街が思い起こされるように

──そして3曲目の「210号線」は久留米大学のテレビCMソングですね。これはオファーがあって書き下ろしたんでしょうか?

植田真梨恵

そうです。いただいたテーマが「自分」「未来」で、なるべく軽快にということで考えていきました。18~22歳の大学生くらいの頃って、決められたことをやるというよりはちょっと冒険してみてもいい年齢だと思うんですよね。なのでストレートに書いたというよりは、自分の中のひねた部分をメロディに込めました。

──ひねた部分もありつつ、パワーコードを使うなど夢にまっすぐ向かっていく力強さもありますよね。

その両方を兼ね備えた曲にしたくて。みんなが歌って楽しい曲になることが一番なので。まっすぐに届いてほしいという気持ちがありつつ、ただ真面目なだけじゃない面白さも感じてほしいですね。

──「210号線」っていうのは実際にある国道なんですか?

久留米大学が210号線の先にあるんですよ。みんな「210号線」のことを「ニーイチマル」って呼んでます。自分の中で大切にしたい部分、生まれ育った街とかそういうものが思い起こされるような曲になったらと思ってタイトルにしました。

生きていく上でなくてはならないもの

──今回のシングルは「夢」が1つのキーワードになってますよね。「夢のパレード」や「210号線」はもちろん、「サイハロー -autumn ver.-」にも「夢の時間」っていうフレーズが出てきますし。

確かにそうですね。

──植田さんにとって夢とはどういうものですか?

私にとってすごく大事なものですね。10歳のときに学校の授業で、「何か好きな言葉を書く」っていうのがあったんですけど、私「ゆめ」ってひらがなで書いたんですよ。そのときのことをいまだに覚えてて。私が生きていく上で、夢はなくてはならないものだと思います。

──植田さんは5、6歳の頃から思い描いていた「歌手になりたい」という夢を実際に叶えたわけですもんね。

道の途中ですけど。

──いやいや、メジャーデビューしてこうして6枚もシングル出して、アルバムも出してるわけで。

植田真梨恵

そうなんですよね、ありがたいことに。CDになった自分の作品を手に取ると、「すげー!また奇跡的にできあがった」っていう気持ちには毎回なるんですよね。曲ができること自体は私の日常の一部だから、それがみんなの耳に届いても届かなくても喜び自体は変わらないんですけど、何もないところからパッケージとして作品ができるっていうことに私はすごいロマンを感じていて。本当に夢みたいだなと思いながら過ごしていますね。

──さらにこの間は「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」で憧れのアーティストたちと肩を並べて。

本当に夢みたいな時間を過ごさせていただきました。夢を食べて生きてます(笑)。これからも夢というワードは使っていくと思うんですけど、今回のシングルに関しては“新たに一歩を踏み出すときの夢”を描いた作品だと思うんですよね。旅の要素のある夢というか、道がつながっていくイメージですね。

──植田さんから、夢に向かっている人にどんなメッセージを伝えたい?

うーん、私が大それたことを言える立場でもないんですけど、みんな夢に向かっていると思うんですよね。現実を生きていく上で、夢だったり希望というのは誰にとってもなくてはならないものなんじゃないかなと思います。

私が受けなくてどうする

──あと今後のトピックとして、2017年6月公開の映画「トモシビ」への出演が決定しましたね(参照:植田真梨恵が初の長編映画出演、来年6月公開「トモシビ」で)。

心配です。とても不安です(笑)。

──あはは(笑)。どういった経緯でオファーが?

19歳のときに私が出させていただいた舞台があるんですけど、そこで知り合った方から偶然杉山(泰一)監督が私のことを見つけてくださって。私は音楽をする人間なのでいろんなことを手広くやるつもりはあまりないんですけど、私も同じくものを作る人間なので、「この役には植田真梨恵だ」と思って声をかけてくださったとしたら私が受けなくてどうすると思ったんです。とても不安ですが私でよければがんばりますと思っています。すごくドキドキです。

──共演者の方たちとはもう会ったんですか?

植田真梨恵

先日、本読みをしました。役者の方は発するセリフの1つひとつがすごいパワーを持ってますね。「もっとしゃべって!」って思いながら聞いてました。auのCMで話題の前野(朋哉)さんがすごく面白い方だったのでうれしいです(笑)。

──そういう経験がインプットされて、音楽活動にフィードバックされることもありそうですね。

あると思います。全部の経験がいいようにつながっていくと思いますし、純粋に銚子という場所にいくのも楽しみです。

──2017年公開ということで、ちょっと気が早いですが2017年どんなことをしていきましょう?

「やってみる」をもっとやっていきたいと思っていますね。2016年はずっと会いたいと思っていた人に会えたり、ご褒美のように夢みたいなことがたくさんあったりして、「ずっと続けていたらこんなにうれしいことあるんだ!」っていうのを実感したので。なので、どうなるかわからないことでもやってみるっていうことが大事な気がしています。

ニューシングル「夢のパレード」 / 2016年10月12日発売 / GIZA Studio
初回限定盤 [CD+DVD] / 2000円 / GZCA-4148
通常盤 [CD] / 1296円 / GZCA-4149
CD収録曲
  1. 夢のパレード
  2. サイハロー -autumn ver.-
  3. 210号線
  4. 夢のパレード -off vo.-
  5. 210号線 -off vo.-
初回限定盤DVD収録内容
  • 「夢のパレード」LIVE MOVIE 7.23 赤坂BLITZ / 植田真梨恵SPECIAL LIVE “PALPABLE! BUBBLE! LIVE! -SUMMER 2016-”
  • 植田真梨恵のまわりくるめロケ -UTAUTAU vol.2おまけ集-
植田真梨恵「夢のパレード」リリースイベント
  • 2016年10月11日(火)大阪府 TSUTAYA EBISUBASHI 6Fイベントスペース
  • 2016年10月12日(水)福岡県 キャナルシティ博多 スターコート
  • 2016年10月13日(木)東京都 ダイバーシティ東京プラザ フェスティバル広場
  • 2016年10月14日(金)愛知県 タワーレコード名古屋パルコ店 西館1F特設ステージ
  • 2016年10月15日(土)兵庫県 阪急西宮ガーデンズ スカイガーデン 木の葉のステージ
  • 2016年10月15日(土)大阪府 あべのHoop 1Fオープンエアプラザ
  • 2016年10月16日(日)埼玉県 イオンレイクタウンmori 1F 木の広場
  • 2016年10月16日(日)東京都 タワーレコード新宿店 7Fイベントスペース
  • 2016年10月22日(土)宮城県 銀座山野楽器仙台店 1F特設ステージ
  • 2016年10月23日(日)北海道 タワーレコード札幌ピヴォ店
  • 2016年10月31日(月)広島県 広島駅南口地下広場
  • 2016年11月1日(火)岡山県 イオンモール岡山 未来スクエア
  • 2016年11月3日(木・祝)香川県 タワーレコード高松丸亀町店 グリーン広場1階けやき広場
  • 2016年11月5日(土)愛媛県 エミフルMASAKI
  • 2016年11月21日(月)熊本県 蔦屋書店 熊本三年坂 三年坂モリコーネテラス
  • 2016年11月26日(土)新潟県 イオンモール新潟南
  • 2016年11月27日(日)石川県 TSUTAYA金沢店
植田真梨恵2017年バンドライブツアー
  • 2017年1月13日(金)東京都 TSUTAYA O-EAST
  • 2017年1月15日(日)宮城県 SENDAI CLUB JUNK BOX
  • 2017年1月22日(日)北海道 COLONY
  • 2017年1月29日(日)香川県 高松MONSTER
  • 2017年2月4日(土)愛知県 ElectricLadyLand
  • 2017年2月5日(日)広島県 CAVE-BE
  • 2017年2月11日(土・祝)熊本県 熊本B.9 V2
  • 2017年2月12日(日)福岡県 イムズホール
  • 2017年2月18日(土)大阪府 ユニバース
植田真梨恵(ウエダマリエ)

1990年生まれ、福岡県出身のシンガーソングライター。中学卒業を機に単身大阪へ移住し音楽活動をスタートさせる。2008年に1stミニアルバム「退屈なコッペリア」をリリースし、以降コンスタントに作品を発表しながらライブ活動を続ける。2012年に初のフルアルバム「センチメンタルなリズム」発売後、東京と大阪でワンマンライブを開催。2014年1月には東阪のCLUB QUATTROでワンマンライブを成功させ、同年8月にシングル「彼に守ってほしい10のこと」でメジャーデビューを果たす。2015年2月にメジャー1stアルバム「はなしはそれからだ」を発表し、東名阪と地元・福岡を回るツアーを実施した。2016年10月にメジャー6枚目となるシングル「夢のパレード」をリリース。