美しいスタンドマイクキックを目指して
──1stツアーのオープニングにデビュー曲「NEW WORLD」を持ってきたところにも、ファンはグッと来たんじゃないでしょうか。
そうかもしれないですね。僕にとっても1曲目の「NEW WORLD」と、その次の「Before Dawn」はすごく印象に残っています。というのも、この2曲はどちらも2018年の「キンスパ」で歌っていたんですよね。「キンスパ」は僕にとって初めてのライブだったし、ホントにいっぱいいっぱいで、息も絶え絶えにパフォーマンスしていた感じだったんです。でも、そこからたくさんレッスンを積んできたことで、自分なりに成長してこれたと思うんですよ。そんな自分の変化を如実に感じながら歌えたのがすごくうれしくて。
──「キンスパ」の時点で2曲とも振りが付いていましたよね?
今回のワンマンと同じ振りが付いていました。だからこそ、より自分の変化を感じやすかったんです。しかも今回のワンマンではダンサーチームがいてくれたことも心強かったですし、「あ、みんなと一緒に一歩ずつ前へ進めているんだな」ってすごく思いました。
──「キンスパ」でのパフォーマンスも観ていた人は、その変化に気付いてくれるかもしれないですね。
そうですね。あと、本編の最後にやった「FROM HERE」も印象深いです。タイトルが示す通り、「ここからまた先に向かって歩いて行こう」というメッセージが込められた曲なので、このライブ自体が終わりではなく始まりなんだよということをしっかり伝えることができたんじゃないかなって。曲中にはみんなに歌ってもらえるパートが用意されていたんですけど、実際会場に響き渡った4500人の声がホントにものすごくって。「ああ、この曲があってよかったな」と感動しました。
──アンコールで歌われた「Over」でも、大合唱が巻き起こっていました。
はい。「Over」はパシフィコ横浜がライブ初披露でしたけど、みんな歌ってくれてうれしかったです。あと、この曲ではマイクスタンドを蹴り飛ばすというパフォーマンスがあって。かなり緊張の一瞬でした。
──当然、何度も練習を重ねたわけですよね。
何度もリハしました(笑)。普通に生活してたら何かを思いきり蹴ることってなかなかないので、やってみると本当に難しいんですよ。美しくスタンドマイクキックを成功させているアーティストの方を調べて、どんな蹴り方をしているのか研究したりもしました。
──映像を観てもらえればわかりますが、大成功でしたね。
はい。きれいに飛んでいってくれました。
空も飛んでみたい
──内田さんのライブは、激しくダンスを踊ったかと思えば、しっとり歌を聴かせる場面もあるし、クールな表情で客席を魅了したかと思えば、MCや幕間のVTRでみんなを笑顔にさせてくれたりもする。その緩急が最大の魅力のような気もしました。
自分たちのやりたい楽曲を詰め込んだ「HORIZON」というアルバムを引っ提げてのツアーだったので、ライブも必然的にいろんな要素が詰め込まれることになりましたね。結果的に、自分でも知らなかった内田雄馬の一面を発見することもできましたし。特にVTR部分で(笑)。僕のライブに関しては、今後もそこがテーマになっていくんだと思います。自分たちのやりたいもの、好きなものを詰め込み、たくさんのチャレンジをしながら皆さんに楽しんでいただけるエンタテインメントを構成していくという。
──今回のライブ映像を観ると、2ndライブが楽しみで仕方なくなってきますよね。次はどんなことをやってくれるんだろうという。
僕自身、楽しみですね。いつかは東名阪のほかにも、いろんな土地に行ってみたいなとも思っているし、声優の世界だけに限らず、いろんな人たちとライブをしてみたい気持ちもあります。ダンスにもさらに磨きをかけたいし、吹奏楽をやっていた経験を生かして、いろんな楽器にもチャレンジしてみたい。あとは、(水樹)奈々さんがやっているみたいに、ライブで空飛んでみる、とか(笑)。僕はとにかくいろんなことに興味がありすぎる人なので、それをチームのみんなと一緒に1つずつ形にしていければいいかなと思っています。ホントに次のライブが早くやりたい!
──8月26日には新曲「Image」のリリースも控えています。こちらも楽しみですね。
今回もすごい作品になってますよ! 表題曲としては初めてのダンスチューンになっていて、ミュージックビデオではずっと踊りっぱなしです。ツアーを一緒に回ってくれたダンサーチームと撮影したんですけど、さらにみんなの息が合ってきた気がします。チームとしてのいい空気感も映像から感じてもらえるはずです。ぜひ楽しみにしていてください。
──ちなみにダンサーチームの名前は決まったんですか? チームネームを募集中とライブでおっしゃっていましたが。
まだなんです(笑)。次のツアーまでには決めておきたいと思います!