音楽ナタリー PowerPush - THE BOOM
関係者証言で紐解くバンドの軌跡
「THE BOOM FINAL」ライブ会場にて、DI:GA(ディスクガレージ)特別編集によるフリーペーパーが配布された。この冊子には矢野顕子、奥田民生らTHE BOOMに縁のあるアーティストからの寄せ書き風メッセージを掲載。さらにMCU(UL / KICK THE CAN CREW)は、オリジナル曲「僕のヒーロー」をフリーダウンロード形式で公開することで、その熱い思いを伝えている。ナタリーではDI:GAのご厚意のもと、これらのメッセージを特別公開。彼らの“THE BOOM愛”をじっくりと味わってもらいたい。
「この空のどこかに…」MCU SPECIAL LOVE LETTER
「僕のヒーロー」MCU(UL/KICK THE CAN CREW)
あなたにとってTHE BOOMとは?と質問されたら、きっとそう答えるだろう。
1986年に結成されてから、2014年の今に至るまで、たとえ「雨の日風の日」でも僕を夢中にさせてくれたスーパーマンバンド!
ハットを被り水玉のシャツにサスペンダー、その歌声、言葉に数えきれないほどの「不思議なパワー」を貰い、今のMCUがいる。
ツアーがあれば、財布の中身と相談し、会場に足を運び「子供のように」はしゃいでいた。
時に激しく、時にゆったり、時に小さく振り付けを、時に「MIYA~!」と…心の中で叫んでいました。
本当に「それだけでうれしい」はずが、いつか同じステージに上がり、山さん、孝至さん、栃木さんの演奏にのせ、宮さんの横でRAP出来たら「天に昇るような気持ち」なんだろ~な!と勝手に妄想していました。出来る事ならその頃の自分に教えてあげたい…「欲しがりすぎ!」と(笑)
しかし時は過ぎTHE BOOM 10周年記念イベント@ON AIR EASTにてDJをさせてもらえると言う「沖縄に降る雪」的なチャンスが!!!楽屋のドアをノックし中に入るとそこには…メンバー全員が!!!
全身が震えたね。結果上手く喋れず「はじまめしてMCです」と訳の分からない自己紹介になってしまった事をいまでも後悔している。
結果舞い上がり過ぎ、DJにて、電気グルーヴの「ガリガリ君」をかけたことも全身の震えから解放された表現である…
そしてさらに時は経ち2001年7月29日「青空の下、星空のもとで 万博スペシャル」にてKICK THE CAN CREWにLIVEのオファーが!
またも舞い上がり過ぎて本番用の衣装のままリハーサルに挑み、汗だくの衣装にて本番に挑み、苦し紛れに「そこの魚たちに告ぐ」と連呼した事は舞い上がり過ぎた僕なりのRESPECTである。
そしてその日の打ち上げにてとんでもない奇跡が起きる。
宮さんから「KICKでBOOMの曲に参加しない?」一瞬僕は「夢を見た」のだろうと全身をつねりそうになった…夢じゃなかった!!一応つねってみたが(笑)
そして生まれた曲が「いいあんべえfeat. KICK THE CAN CREW」である。
出来る事なら昔の自分に教えてあげたい…「欲しがれ!」と(笑)
同じステージにてRAPができる幸せ、KICKのメンバーはいいあんべえを歌うとき僕をいちいちステージのセンター(宮さんのとなり!!!)に半ば強引にエスコートしてくれた優しさ、全ては「愛のかたまり」である。
そんな幸せに包まれる中、僕はまたもや欲しがった、2004年7月28日フライングキッズの名曲「幸せであるように」をソロにてカバー!
ギター孝至さん、ベース山さん。
それこそ自分に言ってあげたい「幸せであるように」なんたる贅沢!!しかもカップリングにはTHE BOOMの大好きな曲「僕はぬけがらだけおいてきたよ」をRAPにてカバー!
やはり言い直したい「欲しがり過ぎ!」と(笑)
でもまだまだ欲しがる僕は、KICKが休止になりソロ曲で宮さんとコラボし「ありがとう feat.宮沢和史」をリリースしてしまった!
しかもそれを収録した僕のアルバムのタイトルは「A peacetime MCU」アルバムジャケットもサンプリングする始末!!
自分の部屋に2枚並べニヤニヤしてた…改めて想う、ただの熱狂的なブーマーだと。
そしてTHE BOOMのアルバム「四重奏」の収録曲「What I Want」にRAPを入れさせて頂き、THE BOOMのトリビュートアルバム「BOOMANIA~THE BOOM SPECIAL BEST COVERS~」にて「berangkatーブランカー」をカバーをさせて貰いました。本当に幸せです。更に頼まれてもいないのに「真夏の奇蹟」を「真夏と奇跡」として勝手にカバーさせていただきました。PVもオマージュバージョンのように作らせていただきました。
ここまで長々と僕の気持ちを書きましたが、多分まだまだ治まらないのでリリックにしてみたいと思います。
ホコ天から武道館 今も聴こえる王者のフローが
これが僕の人生の目覚めのメロディー 死ぬまで変わらぬ心のセオリー
君はTVっ子僕はブームっ子 出会って変わった生き様90度
この広い世界で まじオンリーワン バンド界のキングまさに超人だ
僕にとっては他にいない 解散してもそばにいたい
なんて思うぐらいヤバいぐらい 最強で最高なライフライン
止まる事無い川の流れは このまま進むずっと抱かれたい
24時間あなたと素敵なPARTY TIME 味わい今風になりたい武道館にて号泣するでしょう
本当にお疲れ様でした心の中に咲き乱れる名も無い花送りたい
あなたが生まれて来た奇跡ありがとうって
叫びたい!!!
MCUがコラムを書きながら思いあふれてできあがった渾身の作。
ぜひ試聴の上、お手元に。
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Contents Index
- Blu-ray / DVD「THE BOOM FINAL」2015年3月18日発売 / よしもとアール・アンド・シー
- 「THE BOOM FINAL」初回限定盤
- 初回限定盤 [Blu-ray Disc 3枚組] 10000円 / YRXN-80000 / Amazon.co.jp
- 初回限定盤 [DVD4枚組] 9000円 / YRBN-80143 / Amazon.co.jp
- 「THE BOOM FINAL」通常盤
- 通常盤 [Blu-ray Disc 2枚組] 6000円 / YRXN-80003 / Amazon.co.jp
- 通常盤 [DVD3枚組] 5500円 / YRBN-80147 / Amazon.co.jp
収録内容
- 島唄
- YOU'RE MY SUNSHINE
- Human Rush
- TOKYO LOVE
- berangkat-ブランカ-
- いつもと違う場所で
- そばにいたい
- 月さえも眠る場所
- モータープール
- 10月
- 光
- 釣りに行こう
- おりこうさん~ないないないの国~都市バス~過食症の君と拒食症の僕~逆立ちすれば答えがわかる~雨の日風の日
- 蒼い夕陽
- TROPICALISM
- 手紙
- I'm in love with you
- この街のどこかに
- 不思議なパワー
- 風になりたい
- 真夏の奇蹟
- 世界でいちばん美しい島
- シンカヌチャー(THE BOOM ver.)
- 星のラブレター
- 明日からはじまる
- 愛のかたまり
- ドキュメンタリー映像
- 渋谷公会堂ライブ(※初回限定盤のみ)
- 写真集「THE BOOM LIVE 2014」
- 2015年3月18日発売 / 3000円 / オールカラー128ページ
- 2015年3月18日発売 / 3000円 / オールカラー128ページ
THE BOOM(ブーム)
宮沢和史(Vo)、小林孝至(G)、山川浩正(B)、栃木孝夫(Dr)の4名で1986年に結成。原宿ホコ天でのストリートライブ活動を経て、1989年にアルバム「A Peacetime Boom」でメジャーデビュー。1993年に発表した「島唄」は国内のみならず世界各国でカバーされるなど幅広い支持を得た。バンドは結成以来不動のメンバーで活動を続けたが、2014年12月の日本武道館公演を最後に解散。このライブの模様は「THE BOOM FINAL」としてBlu-ray / DVDで2015年3月にリリース。