推しの告白を聞けるかどうかはライブに行ってのお楽しみ
──また、8曲目の「ときめけ☆サンデー!」は転校少女*のかわいい部分を凝縮したような楽曲です。
岡田 この曲は7曲目「ときめけ☆アフタースクール!」のもう1つのお話と言うか、“アナザーソング”になっていて。聴く人によっていろんな解釈ができるんです。例えば「ときめけ☆アフタースクール!」の主人公である女の子のライバルの子の話とか、もしくはその主人公の子の何年か前の話とか。キャピキャピしていて、これから学生生活が始まるような楽しい雰囲気が曲からあふれています。
塩川 マンガやドラマみたいな1曲で、かわいくなりたいと思っている女の子になりきって歌っているので、ライブではメンバー1人ひとりの表情に注目してほしいです。
──男の子に告白する後半の台詞パートもすごく印象的ですね。
岡田 その台詞パートと落ちサビを担当するメンバーを毎回じゃんけんで決めてるんですよ。だからファンの方が推しのメンバーの告白を聞けるかどうかは、ライブを観るまでのお楽しみなんです(笑)。
塩川 告白される男の子役もいて、ライブのたびに今日はメガネ男子、今日はロン毛の茶髪男子というように設定を考えています。お客さんもメンバーがどういう人に告白してるのか気になると思うので。
岡田 うしろで見守ってるメンバーもいて、毎回配役が違います。
松井 遊び心が詰まってますね。
──そして12曲目の「プロムナードの足跡」は、転校少女*らしいエモーショナルなナンバーです。
塩川 「プロムナードの足跡」ではソロパートを歌いつなぐのではなく、メンバーがユニゾンで歌っているんです。あと振り付けにも楽曲の世界観が表れていて、冒頭の葵のダンスがすごく好きです。
寺田 この曲では自分が楽曲の主人公になった気分で踊っています。1人だけこの世界にぽつんと残されたような悔しさや悲しさを表現できたらいいなと思っていて。楽しい雰囲気の曲やライブで盛り上がる曲とはまた違って、シリアスな表情で自分自身と向き合う気持ちを全面に出しています。
塩川 葵のいいところがたくさん引き出されているし、自分の感情もパフォーマンスに乗せやすいんです。ファンの方の心にも刺さる1曲だと思います。
松井 実は「プロムナードの足跡」は1年くらい前からずっと温めていた曲なんです。歌詞もオケもこだわって作っていただいて、私たちも早く歌いたいなと待ちわびていたので、新体制で披露できてよかったです。
──この曲はJ・D・サリンジャーの小説「ライ麦畑でつかまえて」からインスパイアを受けて制作されたそうですね。
岡田 “大人の世界”に対する思いや葛藤など、小説の主題をモチーフにして歌詞が作られています。また小説ではニューヨークが舞台なのですが、そこが渋谷に置き換えられています。
──そうなんですね。寺田さんにとってはこれら4曲が転校少女*に加入して最初に歌う新曲となったわけですが、それぞれにどういう印象を持ちましたか?
寺田 ジャンルにとらわれないと言うか、4曲共違うタイプの曲だなと思いました。それぞれの曲のいいところをパフォーマンスで表現していって、いろんな人に好きになってもらいたいです。
──9月27日に東京・AKIBAカルチャーズ劇場で行われた定期公演ではアルバムの楽曲が収録曲順に披露されました。ライブを終えてアルバムに対するイメージに何か変化はありましたか?
塩川 ライブで収録曲順にパフォーマンスして、どうしてこの曲順になったのかがわかった気がしました。転校少女*が今までたどってきた足跡や、これからの未来への意思がアルバムに詰まっているんだと思います。
渚 ジャンルの振り幅が広い分、系統の違う曲を続けて聴くと受け入れにくいかもしれないとも思ったんですが、「Star Light」はそこもしっかり計算されていると思います。どれか1曲を目当てでアルバムを買ったとしても、新しい発見があるはずです。
一緒に夢を見られるアイドルに
──山野ホール公演では、「Star Light Tour」のファイナルが2019年1月14日に東京・ヒューリックホール東京で行われることが発表されました。残りのツアーに対する意気込みを聞かせてください。
岡田 本格的な全国ツアーを開催するのは今回が初めてなので、まだ会ったことのないお客さんにも転校少女*のよさを120%伝えられるような公演を1回1回やっていきたいです。
寺田 公演ごとにレベルアップしていきたいなと思います。お客さん含めみんなで楽しみながら各地を回っていきたいです。
塩川 なんか新しいことしたいね! 大阪公演だったら大阪弁で、福岡公演だったらMC中は博多弁でしゃべるとか。
松井 曲も方言で歌ってみる?(笑) 「With You」とかシリアスな曲だったらヤバイね(笑)。でも、何かしら定期公演とは違うことができたらいいな。
──解散のニュースが多いアイドルシーンの中で、転校少女*はキャリアとしては中堅どころのグループになってくると思います。今後どのようなビジョンを持って活動していこうと考えていますか?
塩川 私はアイドル好きの方以外にも、もっともっと転校少女*の名前を知ってもらいたいです。
松井 去年アイドルフェスでチラシを配ったとき、転校少女*のことを知らない方が半分以上だったんです。でも今年チラシを配ったら10人中8人くらいは私たちのことを知ってくれていて、ここまで来れたんだという自信につながりました。まだまだ上を目指して、フェスでメインステージに立てるような、そしてアイドルに憧れられるようなアイドルになりたいです。
──着実に階段を登っている実感があるんですね。
岡田 キャリアを積んで、ステージの場数も踏んできているので安定感は出てきているのかなと思います。アイドルの解散が多い今だからこそ、先を楽しみにできるグループ、いろんな人が一緒に夢を見られるアイドルになりたいです。
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「Star Light」制作陣 コメント
- 転校少女*「Star Light」
- 2018年10月16日発売 / Transfer Girl Records
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初回限定盤 [CD+DVD]
4000円 / TGR-0009~10 -
通常盤 [CD]
3000円 / TGR-0011
- CD収録曲
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- Overture2018
- Girl*s Time
- 瞬け、プルート
- With You
- ショコラの独白
- She's Rain
- さかさまの世界
- ときめけ☆アフタースクール!
- ときめけ☆サンデー!
- Step By Step
- PAINT GIRL
- プロムナードの足跡
- この世界にサヨナラして
- じゃじゃ馬と呼ばないで
- 銀河列車
- 初回限定盤DVD収録内容
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- 瞬け、プルート
- Introduction to She's Rain~She's Rain
- PAINT GIRL
- Step By Step
- ときめけ☆アフタースクール!
- じゃじゃ馬と呼ばないで
- プロムナードの足跡
- ツアー情報
転校少女*「Star Light Tour」 -
- 2018年11月3日(土・祝) 福岡県 DRUM Be-1
- 2018年12月2日(日) 山梨県 甲府Conviction
- 2018年12月8日(土) 愛知県 RAD HALL
- 2018年12月9日(日) 大阪府 OSAKA MUSE
- 2019年1月5日(土) 埼玉県 HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
- 2019年1月14日(月・祝) 東京都 ヒューリックホール東京
- 転校少女*(テンコウショウジョ)
- 2014年11月に転校少女歌撃団として結成された女性アイドルグループ。2017年4月より「エモーショナルかつ文系的要素にあふれた楽曲をパワフルなステージングで表現するグループ」というコンセプトを掲げて活動しており、同月にプライベートレーベル「Transfer Girl Records」から初の全国流通シングル「この世界にサヨナラして」をリリースした。同年6月に東京・TSUTAYA O-WEST、11月に東京・新宿BLAZEでワンマンライブを開催。2018年3月にシングル「ショコラの独白」を発表し、4月の東京・マイナビ赤坂BLITZ公演をもってメンバー3人が卒業したのち、グループ名を転校少女*に改名した。9月に東京・山野ホールで行った全国ツアー「Star Light Tour」初日公演にて新メンバーの寺田葵をお披露目。同年10月に1stアルバム「Star Light」をリリースする。