15曲全部聴いても物足りない
──アルバム発売や全国ツアーのスタートと併せて作られた衣装は全身黒で統一されていて、今までより大人っぽく落ち着いたイメージを受けます。
岡田 この衣装、肩の部分が着脱可能なんですよ。ライブでは付けている日もあれば、外している日もあって。外すとけっこうセクシーで、ファンの方も喜んでくれているんじゃないかな。遠くからだとワッペンのせいで胸元の生地がないように見えて、なんだか見ちゃいけないものを見ている気がすると言われたこともありました(笑)。新しいジャンルの衣装が増えましたね。
塩川 カチューシャを付けるのも初めてだよね。
──ジャケット写真では「銀河鉄道999」のメーテルのような帽子を被っていて、「Star Light」というアルバムタイトルに合っていますね。転校少女*は今年11月で結成4周年を迎える中、今作が初のアルバムになりますが、作品が完成した今の思いを聞かせてください。
塩川 アルバムをリリースしているほかのアイドルさんのことがずっとうらやましくて、「もし転校少女*がアルバムを出すとしたらこの曲を入れたいな」みたいに勝手に考えていました。なので、今回やっとアルバムを出せることがすごくうれしいし、たくさんの人に手に取ってもらいたいです。
松井 アイドルファンの方って自分の推しているグループのCDをほかの人に配ることが多いじゃないですか。そういうときアルバムだったらいろんな楽曲を聴いてもらえるし、新規のファンを増やすのに必須なアイテムだと思います。転校少女*のファンの方からたくさんの人に輪が広がっていくとうれしいです。
塩川 「Star Light」はいい曲をギュッと詰め込んだアルバムになっていて。15曲全部聴いても物足りないって思っちゃうくらい、ずっと聴いていられるんです。
──寺田さんはグループに加入してすぐにアルバムをリリースすることになりましたが、今どんな心境ですか?
寺田 正直、グループ初のアルバムを発売することの実感があまり湧いていないです。それぞれの曲の歴史を知らないので、日々新しい発見があります。
5人体制になったら「銀河列車」が明るい曲に聞こえてきた
──アルバムの楽曲のうち既発曲10曲は新たにレコーディング、ミックスした音源で収録されています。どの曲もメンバーの思い出が詰まった曲だと思いますが、特に印象深い曲はどれですか?
岡田 去年の4月に発表した1stシングル曲「この世界にサヨナラして」は、グループにとって転機になった曲で。このときに初めてリリイベをやったし、たくさん思い出があります。
渚 私は「With You」です。2つ前の体制のときにできた曲なので、メンバーの入れ替わりを経たこれまでのいろんな思いが詰まっているんですが、ファンの方には今のこの5人で披露する「With You」が一番いいと言ってもらえたらいいですね。
塩川 私は選べないなあ……でも「PAINT GIRL」かな。ユニット曲なんですけど、最初私はこの曲に参加していなくて。メロディもダンスも含めすごく好きな雰囲気の曲なので、自分が歌えないことがすごく悔しかったんです。でもメンバーの入れ替わりを経て歌えることになって、山野ホール公演ではアコースティックバージョンをさやかとのハモりで披露できてうれしかったです。自分の気持ちを歌に乗せやすい曲だと思います。
松井 私は「銀河列車」ですね。この曲を最初に披露したのは7人体制のときなんですけど、今と当時では曲に対するイメージがまったく違っているんです。昔は切なくて悲しい曲という印象だったんですが、そのあと4人体制になってからは「これからも大丈夫だよね」って自分を確かめるような曲だと感じるようになって。で、5人体制になったらより明るい曲に聞こえてきました。「列車は明日へ向かってく」というフレーズがあるんですけど、列車が向かっていく方向が悲しいイメージから明るいイメージに変わったんです。同じような気持ちで「銀河列車」を聴いているファンの方もいるんじゃないかな。
──寺田さんは先ほど日々新しい発見があるとおっしゃっていましたが、現在特に印象に残っている転校少女*の楽曲はありますか?
寺田 「さかさまの世界」ですね。山野ホール公演でこの曲が一番よかったとお客さんに言ってもらえたんです。独特の世界観があって歌詞も難しい内容の曲なので、理解するのが難しくて。今までに歌ったことのないタイプの曲でどう表現すればいいのかわからなかったんですけど、ステージに立ったら照明や映像の演出と合わさることで「さかさまの世界」の世界観ができあがるんだと知って、この曲がさらに好きになりました。
「絶対に這い上がるぞ!」という今の気持ちが表れている
──アルバムには新曲が4曲収められています。2曲目の「Girl*s Time」は今までの転校少女*の曲になかったようなアップテンポのディスコファンクナンバーですが、サビではかなりの早口で歌ってますよね。
岡田 ライブで歌ってて楽しい曲です。
塩川 最初は慣れなくてちょっと噛んでました(笑)。この曲がライブの1発目だとお客さんの盛り上がりが違うんです。
岡田 クラップが入ったりして。
塩川 ラインダンスの振り付けもあって、ファンの方も一緒に踊ってくれるんですよ。「脚上がってないよ!」って思っちゃうんですけど(笑)。
渚 転校少女*は「She's Rain」や「銀河列車」みたいなバラード曲を歌うグループというイメージを持っている人が「Girl*s Time」を聴いたら、いいギャップを感じるんじゃないかな。セクシーな要素もあって、新たなメンバーの魅力が引き出されています。
──続く3曲目にも新曲となる「瞬け、プルート」が収録されていて、この曲は疾走感があふれるロックチューンに仕上がっています。
松井 ライブではファンの方とメンバーの熱量が合わさってよりいい楽曲になっています。歌詞も力強くて、「絶対に這い上がるぞ!」という今の転校少女*の気持ちが表れています。
渚 「この世界にサヨナラして」みたいな曲では葛藤する気持ちが前に出てるんですけど、「瞬け、プルート」は「やってやるぞ!」という思いを全面に出している曲で、何か勝負しなきゃいけないときに聴いたら力になると思います。
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推しの告白を聞けるかどうかはライブに行ってのお楽しみ
- 転校少女*「Star Light」
- 2018年10月16日発売 / Transfer Girl Records
-
初回限定盤 [CD+DVD]
4000円 / TGR-0009~10 -
通常盤 [CD]
3000円 / TGR-0011
- CD収録曲
-
- Overture2018
- Girl*s Time
- 瞬け、プルート
- With You
- ショコラの独白
- She's Rain
- さかさまの世界
- ときめけ☆アフタースクール!
- ときめけ☆サンデー!
- Step By Step
- PAINT GIRL
- プロムナードの足跡
- この世界にサヨナラして
- じゃじゃ馬と呼ばないで
- 銀河列車
- 初回限定盤DVD収録内容
-
- 瞬け、プルート
- Introduction to She's Rain~She's Rain
- PAINT GIRL
- Step By Step
- ときめけ☆アフタースクール!
- じゃじゃ馬と呼ばないで
- プロムナードの足跡
- ツアー情報
転校少女*「Star Light Tour」 -
- 2018年11月3日(土・祝) 福岡県 DRUM Be-1
- 2018年12月2日(日) 山梨県 甲府Conviction
- 2018年12月8日(土) 愛知県 RAD HALL
- 2018年12月9日(日) 大阪府 OSAKA MUSE
- 2019年1月5日(土) 埼玉県 HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
- 2019年1月14日(月・祝) 東京都 ヒューリックホール東京
- 転校少女*(テンコウショウジョ)
- 2014年11月に転校少女歌撃団として結成された女性アイドルグループ。2017年4月より「エモーショナルかつ文系的要素にあふれた楽曲をパワフルなステージングで表現するグループ」というコンセプトを掲げて活動しており、同月にプライベートレーベル「Transfer Girl Records」から初の全国流通シングル「この世界にサヨナラして」をリリースした。同年6月に東京・TSUTAYA O-WEST、11月に東京・新宿BLAZEでワンマンライブを開催。2018年3月にシングル「ショコラの独白」を発表し、4月の東京・マイナビ赤坂BLITZ公演をもってメンバー3人が卒業したのち、グループ名を転校少女*に改名した。9月に東京・山野ホールで行った全国ツアー「Star Light Tour」初日公演にて新メンバーの寺田葵をお披露目。同年10月に1stアルバム「Star Light」をリリースする。