テミン|日本ソロデビュー2年、今見せるテミンのすべて

ステージに立っているときの感覚とも似ているんです

──先ほどこのアルバムにはいろいろな楽曲が収録されているとおっしゃっていましたが、特に思い入れの強い曲はありますか?

やっぱり新曲ですね。「ECLIPSE」「Into The Rhythm」「Under My Skin」「Better Man」「MARS」「HOLY WATER」……まず「ECLIPSE」は、サビのメロディが最初、今のものとは違ったんです。曲の雰囲気に合わせたパフォーマンスを想像したら「変更するほうがいいかな」と思って少しアレンジして完成した曲なので、思い入れがあります。「Into The Rhythm」は今まで日本で見せたことのない表現ができる曲だなと思って選びましたし、「Better Man」はすごく洗練された素敵な曲です。「MARS」は特に、ファンの皆さんと一緒に作るステージを想像しながら歌いました! 皆さんに「いつかこの曲を一緒に歌いたい」とツアーでも言いましたし、その願いを叶えていつか絶対に一緒に歌いたいです。そして「HOLY WATER」という曲、これもステージの上の自分を想像しながら選んだ曲なんです。僕が手を挙げたら皆さんが手を挙げてくれたり、手を振ったら振ってくれたり……そういった同じ振りができる曲だと思うので、とても魅力があると思います。

──では、「『MARS』は絶対にみんなで歌いたい」ということはしっかりと書いておきますね。

そうですね!(笑) そして、この曲は歌詞がキレイなんです。“MARS”という宇宙の中の誰も知らない場所へ一緒に行って、デートをしてキスしよう、みたいな内容で……ドキドキしてしまいます(笑)。その気持ちは、ステージに立っているときの感覚とも似ているんです。

テミン

1人だからこそ見せられる自分らしさ

──テミンさんのこれまでのソロ活動も振り返れたらと思うのですが、2016年に「さよならひとり」で日本ソロデビューされて。

あっという間に時間が過ぎて、時の流れは本当に早いと思います。「さよならひとり」を発表したのが2年前だけど、2カ月前のことくらいに感じます(笑)。

──いろんな出来事があったと思いますが、特に印象深い思い出などはありますか?

「TIGER」という曲をライブで披露したときの思い出ですね。大阪では阪神タイガースのユニフォームを着て歌いましたし、ハロウィンの前日にライブをしたときは、トラの人形の衣装を着て歌ったので、すごく印象に残っています。「TIGER」はすごく激しいパフォーマンスをする曲なんですが……着た瞬間から力が湧いてきましたし、とても面白かったです(笑)。

──なるほど(笑)。

それと4年前にSHINeeは日本でホールツアー(「SHINee WORLD 2014~I'm Your Boy~」)をしたんですが、僕はソロデビューをしたときから、そういったツアーをすることが夢で。「いつか僕も1人でホールツアーをして皆さんに会いたいな」と思っていたんです。そしたら今年早くもその願いが叶ってうれしかったし、すごく感謝しています。時間はあっという間に過ぎていったけど、いろんな思い出が作れたと思います。

──ソロでもライブツアーをやってみたいという気持ちがずっとあったんですね。

はい。初めてのことですし、一生忘れられない思い出になりました。今のこの気持ちを絶対に忘れずに、これからもがんばっていきたいと思います。

──また、そのソロのステージでテミンさんが見せてくれる表現はグループのパフォーマンスの中で見せるものとは違う魅力があるように感じるのですが……ご自身の中で違いを意識していることはありますか?

メンバーと一緒にステージに立つときは、呼吸が大事だと思っています。例えば自分1人だけがむしゃらにがんばっても、ファンの皆さんにはあまり伝わらないと言うか。隣にいるメンバーを意識しながら感情を共有することが大切で、そうやってお互いに意識しあうことがグループの魅力だと考えています。なので、1人のパフォーマンスは寂しいときもあるけど……(笑)、1人だからこそ見せられる自分らしさ、自分のより深い魅力を表現できることがいいところだと思います。

──ソロのパフォーマンスは、テミンさんの内面がより一層浮き彫りになるようなダンスパフォーマンスだなと思います。どんな思いを持って表現されているのでしょう。

1曲1曲に込められた感情やメッセージを感じながら踊りたいと思っています。けど……何回もやると、自分も気付かないうちに慣れてしまうことがあって。なので、集中力を持つことがとても大切です。曲の特長や魅力を引き出せるように、もっと集中できるようにと思いながらパフォーマンスしています。

──そうなんですね。

皆さんが僕に集中するためにも、自分自身が集中力を持つことは大切だと思います。曲の全体のイメージをしっかりとつかんでからステージに立ちますが、集中力を切らした瞬間というのはファンの皆さんにもわかる。集中力が流れるように、つながるようにと思いながらやっていますね。

テミン

絶対に1人じゃないんだと思えたんです

──9月にスタートした初のソロツアーでは全国各地さまざまな場所を回ってこられたと思います。

そうですね、いろんな食べ物が記憶に残っていますよ!(笑) 僕はあまり外へ出ないタイプだったんですが、今回のツアーはいろんな場所で散歩をしたり食べ物を食べに行ったりして、一層たくさんの思い出ができました。「この地域が記憶に残る」と言うより、それぞれの場所が違った魅力を持っていたから楽しかったです。まだアリーナ公演が残っていますし(取材は11月初旬に実施)、ホールで見た景色のように、アリーナでもまた皆さんの笑顔に会いたいですね。

──テミンさんがこのツアーを通して得たものは?

「絆」だと思います。ファンの皆さんと作った絆もそうですし、僕のためにがんばってくれるスタッフさんがこんなにいるんだ、と……もちろんこれまでも知っていましたけど、一層強く思ったと言うか。「僕1人じゃないんだ」ということを感じました。メンバーがいなくて寂しいことももちろんあるけど、絶対に1人じゃないんだと思えたんです。

──なるほど。では、アリーナ公演へ向けての意気込みを聞かせてください。

アリーナ公演ができるのはファンの皆さんのおかげなので、その感謝をお返しできるようにがんばります。いろんなスタッフさんと力を合わせてがんばりますから、見守ってくださいと伝えたいです。そしてもう寒い季節ですから、風邪を引かないでください……っていうことも、絶対インタビューに書いておいてください!(笑)

──わかりました!(笑)

皆さんの元気が一番大事ですから。

──最後に「TAEMIN」という作品が完成した、今の気持ちを教えてもらえたら。

本当にワクワクしています。初めてのソロでのフルアルバムなので。あの、ジャケットの写真がすごく気に入っていて素敵で……あ、自分で「素敵」って言っちゃった(笑)。ファンの皆さんが「素敵」と言ってくれていました!

──あはははは(笑)。

そう、写真を撮ったときの星と日の出が素晴らしかったんです。今回のツアータイトルは「SIRIUS」ですが、本当に夜空にシリウスを見つけたんです。

──そうだったんですね。

写真にも撮りましたけど、写真ではあまりちゃんと写らなかった(笑)……でも、僕にとってはすごく意味のある出来事でした。

──ちなみに、これからのソロ活動ではどんな夢を叶えていきたいですか?

皆さんと一緒に作り上げるステージをずっと続けていきたいです。いつまでも僕はがんばっていくから、皆さんもぜひ付いて来てください、ということを伝えたいです。きっとツアーが終わったそのあとに残る成果も僕の幸せですし、これからいろんな地域に行けることも楽しみですし……今の生活をずっと続けていきたい、っていうことが夢なのかなあと思います。欲張りかな?(笑)