チームしゃちほこが2月28日にニューシングル「JUMP MAN」をリリースする。
“JUMP MAN”とは出会うと笑顔になれるという“幸せの使者”のこと。表題曲は身近なところにいる“幸せの使者”の存在に気付かせてくれるハッピーな雰囲気が漂う1曲となった。カップリングには主催イベントなど大事なときに雨に見舞われることが多かった2017年のチームしゃちほこが、その逆境に打ち勝っていく様子を描いた「雨天決行」と、メンバー5人のうち4人が成人したことを記念して制作された「セイジンユニバース」を収録。どれもライブの即戦力になりそうな華やかなナンバーだ。音楽ナタリーでは今作のリリースを記念してチームしゃちほこにインタビューを実施。現在のチームしゃちほこの体制やメンバーの大半が新成人を迎え、大人のチームしゃちほこになりつつある彼女たちの今の心境を聞いた。
取材・文 / 清本千尋 撮影 / 草場雄介
ジャンプマンじゃなくてジャンプメーン
──チームしゃちほこがシングルを出すのは2016年8月発売の「ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL」以来、1年半ぶりです。前作に続き浅野尚志さんが表題曲を手がけていますね。この曲が届いたときの第一印象はいかがでしたか?
伊藤千由李 サビ始まりだし、タイトルを繰り返す歌詞だからめっちゃ覚えやすいなと思いました。
秋本帆華 私、タイトルを覚えやすい曲が好きなんです。きゃりー(ぱみゅぱみゅ)ちゃんの曲って「つけまつける」とか「PONPONPON」みたいな、タイトルをサビで何回も連呼する曲が多くて、覚えやすいじゃないですか。だからしゃちにもそういう曲ができてうれしかったです。
咲良菜緒 しゃちの曲だと「いいくらし」も繰り返す系だよね。
秋本 うん。「いいくらし」もサビとタイトルを一緒に覚えてもらってる感じがあって。なんか私「あの曲サビはわかるんだけど曲名なんだっけ?」ってなることがよくあるんだけど、「JUMP MAN」は絶対そうならない。
咲良 覚えやすさって大切だよね。あとサビ始まりって最初からテンションがアガるからいいよね。
坂本遥奈 うんうん。サビ始まりの曲って歌が始まった瞬間に「キター!」って高まる感じがある!
──しゃちほこの曲でサビ始まりって意外とないんですよね。
大黒柚姫 確かにあんまりないですね。サビの勢いのままAメロBメロに入っていって、またサビに入って……ずっとそのテンションで行ける感じがします。
──ちなみに、なぜ読み方が「ジャンプマン」ではなく「ジャンプメーン」なんですか?
坂本 「ジャンプメーン」のほうがキャッチーで覚えやすいから……みたいです。
秋本 曲をもらったときにスタッフさんに「“ジャンプマン”じゃなくて“ジャンプメーン”だから!」と強く言われました(笑)。
ソロ曲交換する?
──ちょうど1年前にリリースされたアルバム「おわりとはじまり」でもその片鱗はあったかなと思うんですが、皆さんこの1年くらいで歌い方が変わりましたよね?
咲良 声の出し方を変えたんですよ。歌に安定感を出すために高い声を出すときはもっと太くしようという話になって、そういうボイトレをたくさんして。
伊藤 高い声を出すときにどうしてもキンキンしちゃうから、それをもっと低音で支えられるように練習しました。
──そうそう。子供っぽいキンキンした声じゃなくなったなって思ったんです。「JUMP MAN」はけっこう音程が高いところもあると思うんですけど、全然キンキンした感じがなくて。すごく自然に声が出ていると言うか。あとラップパートがいいアクセントになっていますよね。
秋本 ラップは柚姫とハルが担当しました。
咲良 ばっちり韻踏んでるラップはハル。柚姫のパートはラップと言うより早口……? なんかRIP SLYMEさんの曲の、サビに入る前のところっぽいよね。
伊藤 うん。柚姫のパートは、デモの段階ではもっとなんかセリフっぽかったよね。
大黒 最初は「シャンプーハット」みたいな淡々とした早口になる予定だったんだけど、レコーディング中にいろいろやってみて、これに落ち着いて。実は1番と2番で歌い方に変化があって、1番は暗い歌詞じゃないからあえてラップっぽく、2番は少し暗い歌詞だから早口で語るみたいな。それで感情を表現していて。
咲良 柚姫は地声に近い声のほうがいいなって思うの。しゃちのほかのメンバーにない要素と言うか……。
大黒 やった! 褒められたよね? 今!
咲良 うーん、褒めたというか、なんか……“切ない女”って感じだなって。
大黒 切ない女!?
秋本 わかる! 柚姫の地声ってなんか切ないよね。
坂本・伊藤 わかるー。
──これだけメンバーに絶賛されているところを見ると、柚姫さんの次のソロ曲は「ら・ら・ら・アイドル」みたいなアッパーな感じではなくて、切ない曲になるかもしれないですね。
咲良 舞台(「黒鯱」)で柚姫が切ない曲を歌ったときにすごくはまってたんだよね。メロディに声の質がすごく合っていて本当によかったの。
秋本 「ら・ら・ら・アイドル」は柚姫のキャラに合っていて、あれはあれでいいんだけどね。
大黒 じゃあ帆華、ソロ曲交換する? 柚姫が「おっとりガール」を歌おうかな。
秋本 え、私「ら・ら・ら」できるかな(笑)。
咲良 ソロ曲シャッフルいいね! ツアーでやる?
坂本 いいね! あとでまた考えよう。
しゃちが柚姫に追い付いた
──「JUMP MAN」は「みんな」に歌っていると言うより、聴いた人それぞれに向けて歌っている感じがしました。「君」という歌詞が多いのも理由かもしれません。
伊藤 「君」っていう歌詞はファンのみんなからしてもうれしいと思うんだよね。ライブ中にレスを感じやすいので……。
──さすがしゃちほこ一のアイドル好き。分析しますね(笑)。
伊藤 だって指差しながら「君」って言われたら、「みんな」って言われるよりうれしくないですか?
大黒 個人攻撃かー(笑)。
──確かに。歌詞の内容も相まって、ここ数年でしゃちは歌うときの表現力がグッと増しましたよね。
秋本 うれしい!
咲良 歌のうまさを言われることあんまりないもんね。
──歌自体がうまくなったのもあるんですけど、感情がすごく乗っているなと思いました。今回のシングルだと「カラカラ」がまさにそれで。
咲良 そう、柚姫の“切ない女”が炸裂していて……。
大黒 いやいや、さっきも出てきたけど“切ない女”って何(笑)。
秋本 柚姫以外のしゃちメンはあの感じ出せないよ。なんでできるようになったの?
大黒 うーん……できるようになったと言うか、柚姫はもともとアゲ曲を歌うのが苦手なんだよね。速くて高いと声が追いつかなくて。ゆっくりの曲のほうが得意なの。
咲良 やっとしゃちが柚姫に追い付いたってことか。
大黒 うん、今までしゃちには切ない曲があんまりなかったからね。
坂本 と言うか、あっても推されてなかったよね。
伊藤 まさに「君が特別だってね 気づけたんだ~♪」
大黒 「JUMP MAN」の歌詞で歌ってたという(笑)。
次のページ »
5人それぞれの“JUMP MAN”
- チームしゃちほこ「JUMP MAN」
- 2018年2月28日発売 / unBORDE
-
数量生産限定盤 [CD+Blu-ray]
6480円 / WPZL-31422~3- CD収録曲
-
- JUMP MAN[作詞・作曲・編曲:浅野尚志]
- カラカラ[作詞・作曲・編曲:杉山勝彦]
- 雨天決行[作詞・作曲・編曲:浅野尚志]
- JUMP MAN(Off Vocal Ver.)
- カラカラ(Off Vocal Ver.)
- 雨天決行(Off Vocal Ver.)
- Blu-ray収録内容
-
しゃちサマ2017~どどん~@愛知県芸術劇場
- We are…
- そこそこプレミアム
- ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL
- BASYAUMA ROCK
- 完全満足NGY
- Chérie!
- 耳をすませば
- プロフェッショナル思春期
- 翼を授けてグローリア
- 私がセンター
- よろしく人類
- colors
- ちぐはぐ・ランナーズ・ハイ
- 首都移転計画
- OEOEO
- いただきっニッポン!~おみそれしましたなごやめし~
- エンジョイ人生(Acoustic Ver.)
- START
- J.A.N.A.I.C.A.
- 抱きしめてアンセム
- 尾張の華
- ごぶれい!しゃちほこでらックス
-
初回限定盤A [CD]
1300円 / WPCL-12844- 収録曲
-
- JUMP MAN
- カラカラ
- セイジンユニバース[作詞:SAKRA / 作曲:youth case / 編曲:SAKRA]
- JUMP MAN(Off Vocal Ver.)
- カラカラ(Off Vocal Ver.)
- セイジンユニバース(Off Vocal Ver.)
-
初回限定盤B [CD+Blu-ray]
2500円 / WPZL-31420~1- 収録曲
-
- JUMP MAN
- カラカラ
- 雨天決行
- JUMP MAN(Off Vocal Ver.)
- カラカラ(Off Vocal Ver.)
- 雨天決行(Off Vocal Ver.)
- Blu-ray収録内容
-
- ピザです!(乙女祭り2017@Zepp Namba)
- ちぐはぐ・ランナーズ・ハイ(野郎NIGHT2017@Zepp Namba)
- あたし、やんちゆ!~やんちゆ寸劇MC集~
- なくしもの(野郎NIGHT2017@Zepp Namba)
- OVERTURE(SPRING TOUR2017 おわりとはじまり~#ナゴヤの大逆襲~@Zepp Nagoya)
- START(SPRING TOUR2017 おわりとはじまり~#ナゴヤの大逆襲~@Zepp Nagoya)
- Kissy-麺(SPRING TOUR2017 おわりとはじまり~#ナゴヤの大逆襲~@Zepp Nagoya)
- プロフェッショナル思春期(SPRING TOUR2017 おわりとはじまり~#ナゴヤの大逆襲~@Zepp Nagoya)
-
通常盤 [CD]
1300円 / WPCL-12843- 収録曲
-
- JUMP MAN
- カラカラ
- 雨天決行
- JUMP MAN(Off Vocal Ver.)
- カラカラ(Off Vocal Ver.)
- 雨天決行(Off Vocal Ver.)
-
バンドル盤 [CD]
WPCL-12845- 収録曲
-
- JUMP MAN
- Wake Up Up[作詞:ウオヒコ / 作曲:invisible manners / 編曲:シライシ紗トリ]
チームしゃちほこ「チームしゃちほこ SPRING TOUR 2018~日本中でJUMP MAN!?幸せの使者は君だッ!~」
- 2018年3月21日(水・祝)石川県 金沢EIGHT HALL
[第1部]OPEN 15:00 / START 15:30
[第2部]OPEN 18:30 / START 19:00 - 2018年3月24日(土)新潟県 NIIGATA LOTS
[第1部]OPEN 15:00 / START 15:30
[第2部]OPEN 18:00 / START 18:30 - 2018年3月25日(日)長野県 NAGANO CLUB JUNK BOX
[第1部]OPEN 15:00 / START 15:30
[第2部]OPEN 18:00 / START 18:30 - 2018年3月31日(土)京都府 京都FANJ OPEN 16:30 / START 17:00
- 2018年4月14日(土)静岡県 SOUND SHOWER ark
[第1部]OPEN 15:00 / START 15:30
[第2部]OPEN 18:00 / START 18:30 - 2018年4月15日(日)兵庫県 Harbor Studio OPEN 16:30 / START 17:00
- 2018年4月21日(土)北海道 札幌PENNY LANE24
[第1部]OPEN 15:00 / START 15:30
[第2部]OPEN 18:00 / START 18:30 - 2018年4月22日(日)北海道 CASINO DRIVE
OPEN 15:00 / START 15:30 - 2018年5月19日(土)広島県 BLUE LIVE HIROSHIMA
OPEN 17:00 / START 17:30 - 2018年5月20日(日)香川県 高松オリーブホール OPEN 14:30 / START 15:00
- 2018年5月25日(金)福島県 郡山HIP SHOT JAPAN OPEN 18:30 / START 19:00
- 2018年5月25日(金)福島県 郡山HIP SHOT JAPAN OPEN 18:30 / START 19:00
- 2018年5月26日(土)宮城県 チームスマイル・仙台PIT
[第1部]OPEN 15:00 / START 15:30
[第2部]OPEN 18:00 / START 18:30 - 2018年6月3日(日)大阪府 大阪国際交流センター 大ホール OPEN 16:00 / START 17:00
- 2018年6月9日(土)福岡県 スカラエスパシオ
[第1部]OPEN 15:00 / START 15:30
[第2部]OPEN 18:00 / START 18:30 - 2018年6月10日(日)熊本県 熊本B.9 V1 OPEN 15:00 / START 15:30
- 2018年6月17日(日)東京都 Zepp Tokyo OPEN 17:30 / START 18:30
- 2018年6月22日(金)愛知県 Zepp Nagoya OPEN 18:00 / START 19:00
チームしゃちほこ「JUMP MAN」発売記念フリーなイベント
- 2018年3月3日(土)愛知県 エアポートウォーク名古屋
[第1部]START 12:00
[第2部]START 15:00 - 2018年3月4日(日)東京都 ダイバーシティ東京 プラザ START 12:00
- チームしゃちほこ
- スターダストプラネットに所属する愛知県出身の秋本帆華、咲良菜緒、大黒柚姫、坂本遥奈、伊藤千由李の5人からなるアイドルグループ。2012年4月名古屋城のふもとで“路上デビュー”ライブを行い、その後も名古屋を拠点に活動を続けている。2013年6月に“日本先行メジャーデビュー”シングル「首都移転計画」をワーナーミュージック・ジャパン内のレーベルunBORDEからリリース。同年12月には愛知・愛知県体育館にてワンマンライブ「愛の地球祭り2013」を行い、2014年8月に初の東京・日本武道館ワンマン、1stアルバム「ひまつぶし」をリリースと、人気を全国区に広げる。2015年は5月に初の単独アリーナ2DAYSとなる千葉・幕張メッセ公演「幕張HOLLYWOOD」、8月に愛知・ラグーナテンボス ラグーナビーチにて過去最大の野外単独公演「しゃちサマ2015」を大成功に収めた。2017年3月に結成当初より目標に掲げていた愛知・日本ガイシホールにて単独公演「TEAM SYACHIHOKO THE LIVE ROAD to 笠寺 おわりとはじまり at 日本ガイシホール」を開催。6月には初の主催フェス「SYACHI FES」を愛知・大高緑地公園にて実施し、10月にはキャリア初のベストアルバム「しゃちBEST 2012-2017」をリリースした。2018年2月にはニューシングル「JUMP MAN」を発表。3月から6月にかけて、17会場24公演というチームしゃちほこ史上最多公演数となるライブツアー「チームしゃちほこ SPRING TOUR 2018~日本中でJUMP MAN!?幸せの使者は君だッ!~」を開催する。