SUPER★DRAGON|さよなら2020年 “黒の衝撃”を置き土産に

1文字も感情をこぼさないように

──「Burning in the nights」、曲全体のトーンはすごく落ち着いていますよね。静かなムードの中に力強い熱を感じさせる表現というのはすごく技術が要るものなんじゃないかなと思ったのですが、ボーカルやラップについてはどんなことを意識しましたか?

 この曲では夜明け前にふつふつと自分の中で燃えたぎる感情みたいなものを描いているけれど、それってまさに自分が自粛期間中に感じていたものだったんです。闘志だけは胸の中にあるんだけど、物理的に外に出られない、活動が思うようにできないっていう。なので、自分はモヤモヤした思いをやっと解放できるという自分自身の思いと重ねて歌ったところがあります。自分の身を削ってでも表現しきろうと思っていました。

洸希 僕たちが一番この曲を理解していると思うから、歌うときも感情移入しやすいなとは思っていたんです。だけどその思いをどんな歌い方で表現していくかという課題はあったので、そこはUTAさんと一緒に考えながら進めていきました。今までの作品の中で一番と言っていいほど僕らの思いが詰まっていますし、たくさんの方に聴いてほしいから悔いのないようにしたくて。自分もスタッフさんも満足できるものが録れるように、テイクを重ねましたね。

彪馬 僕は最初にこの曲を聴いたときから、5年間やってきたことを自分の中で映像として思い浮かべながら聴けたんです。なのでレコーディングのとき……ライブのときもそうでしたけど、これまでの思い出や苦労、自分が考えていたことなどを思い浮かべながら歌いました。意識しなくても、自然と流れてくるんです。そうやって歌うと、この曲がよりいっそう思い入れの強いものになる感覚もあって。

和哉 ラップパートについてはスキルを派手に見せつけるようなものではなく、あえて間を生かした余裕のあるラップで表現したいと思って、話し合いの時点でそのような提案をさせてもらいました。1文字1文字無駄のない僕らのラップを見せたくて。フロウにリリックが詰まっているわけではないので、レコーディングでは1文字も感情をこぼさないように、語りかけるようにラップをしようと意識していましたね。

ジャン 和哉も言っていたけど、今までのスパドラの曲ではラップもスキルフルに、畳みかけるような歌い方をしていたんですけど、今回はリリックのメッセージをしっかり伝えたかったので、テンポダウンして気持ちを届けることに注力しました。そういったラップのほうが、実はスキルが必要だったりするんですよね。「Burning in the nights」で僕らは聴く人に寄り添いたいというか……抱えている闇から抜け出したいと思っている人たちにこの曲を届けたいという思いがあったので、自分は寄り添う気持ちで。耳元でラップをするような感覚で歌いました。それと、ラップパートには「音楽で死ぬなら本望」というリリックがあるんですけど、ここには僕らが6年目に向かって道を切り開いていく、そういった覚悟が表れていると思います。

僕らの5年をしっかりと振り返ることができる曲に

──では、この曲のパフォーマンスについても教えてもらえますか?

玲於 今回、丞威さんという方に始めてコレオグラフィをお願いしたんです。今は俳優として活動されているんですけど、アメリカ仕込みのダンスがめちゃくちゃカッコいい方で。スパドラの刺激になるからと以前ワークショップを開いてもらったりはしていたんですけど、聞けば今は知り合いから頼まれないと、振り付けはやっていないそうなんです。ここで人と人とのつながりが生きたのも、僕ら的にはすごくうれしかったです。UTAさんに伝えたように丞威さんにも僕らの思いを伝えて、丞威さんはそれを真摯に受け止めてくれました。完成したものを踊ってもらったときは、メンバー全員拍手で「ヤバい、これは!」って(笑)。僕らが思い描いていたイメージを的確に表現してくださった感じがあります。迷いやくすぶりから脱出したいという僕らの内面的なものだったり、そこから突破して未来に……世界に意識を向けている思いも、パワーのある振り付けで表現してくれて。

 構成的にも最初の静けさからダンスドロップまでの盛り上がりをすごくうまく表していただいて。あとは自分たちがね。そこに乗せる表情、視線の送り方みたいな細かい部分まで合わせていきました。5周年を記念した曲だし、僕たちも5年間の経験を積み重ねたフォーメーションダンスにより磨きをかけて、今できる最大限の表現をしたいと思っているので。難易度は高いけど何度も練習したので、実際にファンの皆さんの反応を早く観てみたいです。

壮吾 5周年の記念になるこの1年、なかなか思うようには活動できなかったけど、そんな中でも「自分たちに何ができるか?」ともがき続けてこの曲にたどりついたんです。曲も振り付けも「自分たちはこうありたいよね」ということを考えた末に完成したから、パフォーマンスを通してそれを伝えたいですし、僕らの今までの5年をしっかりと振り返ることができる曲になったんじゃないかなって思います。

俺はやっぱりスパドラやってるときが一番楽しい

──お話を聞いた2曲だけでも相当な思いが詰まっていますし、とても濃密なミニアルバムが完成しましたね。

 「Burning in the nights」と新曲の「BLACK BOX」が主軸になっているんですけど、「BLACK BOX」「Burning in the nights」とはまた違ったメッセージ性があるんです。保守的な社会に対して俺たちが反骨的に訴えかけているような。捉え方はいろいろあると思うんですけど、また違ったパワーの曲になっています。

──「Burn It Black e.p.」という作品タイトルは、どういったところから?

 「Burning in the nights」も「BLACK BOX」も黒を連想させる曲なので、今回は黒という色に着目しました。楽曲や活動においての自分たちのスタイルは何色にも染まらないよという、前衛的な姿勢を表したくて。“黒の衝撃”っていう言葉もありますけど、僕ら的にはそれくらい力強い、「絶対に守りに入らない」という未来へ向けた姿勢を持っていたいんです。2021年に羽ばたくために、「Burning in the nights」を2020年の“置き土産”として置いていこうかなと思ってます。あとは突き進むだけなので(※黒の衝撃……1980年代のパリコレクションにおいて、当時避けられていた黒を基調とするルックを発表したCOMME des GARÇONS、Yohji Yamamotoが起こしたセンセーション)。

──「置き土産」という言葉は、「5th anniversary ONLINE LIVE」のMCで毅さんがファンに伝えていた「スパドラには未来しかない」というメッセージと通じるものがありますね。あのメッセージは、ファンにとってすごく心強い言葉だったんじゃないかなと思います。

 ありがとうございます。「俺たちは俺たちのスタイルでいい作品を更新していくよ」って、それは自信持って言えるので。どんどんそういう発信をしてファンを安心させてあげたいなという気持ちもあるし、そうやって言うことで自分たち自身の言動にも責任感が生まれますしね。後悔のないように今を生きたいし、そのためにもこれからに向けての意志表示をしっかりしていかなきゃなという気持ちでした。

──5年間を振り返ってのMCは、皆さんそれぞれに赤裸々な思いを伝えてくれている印象でした。洸希さんも、近々で悩みを抱えていたことをファンに明かしていましたね。

洸希 自分は何事も深く考えちゃうので、グループのことはもちろん、いち個人としてこれからどうあるべきかということを悩んでいたんです。今自分は高3だし、この先のことを考えて「(活動を)両立できるのかな」とか。普段こうやってみんなでいるときはスパドラに専念しているし、グループのために生きているといっても過言ではないんですけど、自粛期間中にたくさん時間が生まれて、ネガティブな思考になっちゃっていたのかなと思います。普段からマイナス思考でもあるので(笑)。

──その悩みは解消されたんですか?

SUPER★DRAGON

洸希 そうですね! スパドラの活動が再開して、活動しているときの自分の気持ちを改めて見つめ直したとき「あ、俺はやっぱりスパドラやってるときが一番楽しいんだな」とシンプルに思えました。そんな気持ちを5周年記念ライブを通してファンに伝えられたのも、よかったなと思えるところです。

彪馬 あの配信ライブが終わったあと、9人だけでミーティングをしたんです。そのときに全員の思いが一致したのが、ファンの方が観ているところでそれぞれが今思っていること、この先こうしていきたいと思っていることを赤裸々に、正直に伝えられたのがよかったねということだったんです。僕ら自身もあの場で改めて、ほかのメンバーの思いをしっかりと受け取められた感覚があるんです。僕は1人ひとりがカメラに向けて話してる姿を見て、スパドラの未来には希望があるなと思いました。2020年がこのアルバムで終わって、活動6年目の2021年に向かっていきますが、「Burning in the nights」でイチから制作に携わってみて、自分たちが関わることでより一層満足できる、正直な思いの乗った曲を届けられることが、みんなわかったので。6年目以降はもっともっと積極的に動いて、メンバー自身がもっともっとクリエイティブになっていけたらと思います。今まで築き上げてきたものに、さらに磨きをかけられるかなと思っているので、皆さんには期待していてほしいですね。

ライブ情報

SUPER★DRAGON ONEMAN LIVE 2021Jan.
  • 2021年1月23日(土) 東京都 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂) [第1部]OPEN 17:00 / START 18:00
  • 2021年1月24日(日) 東京都 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂) [第2部]OPEN 13:00 / START 14:00 [第3部]OPEN 17:00 / START 18:00