音楽ナタリー Power Push - シシド・カフカ×KenKen
個性派リズム隊が生み出したグルーヴ
theme - performed by シシド・カフカ
これは“オープニングアクト”です。これから楽しい時間が始まるよっていう幕開けのにぎやかしとして、ずっと私の曲を作っているプロデューサー陣の平出悟と大島賢治が制作したものです。アルバムの全容が見えてきたあたりで「これはすごいことになるぞ」ってみんな思い始めたときに、まず今までの自分のドラミングを披露しようと思って1曲目としてこれを作りました。
バネのうた - feat.甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ)
“ヒロト節”といっていいような言葉の魅力がたくさん詰まった曲で、ヒロトさんの汗をかいてライブしてるっていう感じもすごく伝わってくる曲です。でもドラマー視点で言えば勢いのあるシンプルな曲に聞こえる反面、自分の曲の中で一番打数が多くて大変な曲なんです(笑)。
Don't be love - feat.斉藤和義
曲については前回のインタビュー(参照:シシド・カフカ「Don't be love feat.斉藤和義」インタビュー)を読んでいただくとして。これはドラマ(フジテレビ系「医師たちの恋愛事情」)がまだできあがっていない中でドラマの世界観をイメージしながら歌ったものだったんですけど、ヒロインの石田ゆり子さんにお会いしたときに「自分の役のイメージが固まってないときに聴いて、色が見えた気がしました」っておっしゃっていただけて。光栄でしたね。
Trans fatty acid - feat.KenKen(LIFE IS GROOVE)
インタビューでもたくさん話しましたが、KenKenが私のドラムの道筋をちゃんと作ってくれまして、彼のアイデアが演奏の隙間をすごく上手に縫ってくれたからこそできた曲ですね。実はこの曲、ラジオで一番リクエストが多いんですよ。それぐらいいいグルーヴが生み出せていて、リスナーの方にも真新しさを感じてもらえてるんだなと思いました。
くだらない世の中で - feat.常磐道ズ(渡辺俊美[TOKYO No.1 SOUL SET]、Guest:TOSHI-LOW[BRAHMAN、OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND])
一番ストレートで自分らしい曲ですね。渡辺俊美さんは穏やかな方なんですけど言葉の端々はガッとつかんで離さないっていう。その切り取り方やメロディアスな部分が独特でした。俊美さんが「みんなで歌ったら楽しいだろう」と考えて「東北ライブハウス大作戦」でご一緒しているTOSHI-LOWさんも引き合わせてくださって。みんなと共有できる楽曲になっています。
あの夏、君が見てたモノ- feat.YO-KING(真心ブラザーズ)
この曲は最初になんとなくの構成とボーカルだけがあって、雰囲気を共有しながら当日に「この部分は2回繰り返すか4回かまだわからない」って言ってその場で試しながら決めるみたいに、一番セッションに近い作り方をした曲ですね。バンドの作り方っぽいというか、「そのフレーズ出るんなら次はこうしてみようか」っていう。曲が変わっていく様子をすべて見せていただけた曲です。
- シシド・カフカ ミニアルバム「K5(Kの累乗)」 / 2015年6月17日発売 / avex trax
- CD+DVD 3024円 / AVCD-93151/B
- CD 1944円 / AVCD-93152
CD収録曲
- theme - performed by シシド・カフカ
- バネのうた - feat.甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ)
- Don't be love - feat.斉藤和義
- Trans fatty acid - feat.KenKen(LIFE IS GROOVE)
- くだらない世の中で - feat.常磐道ズ(渡辺俊美[TOKYO No.1 SOUL SET]、Guest:TOSHI-LOW[BRAHMAN、OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND])
- あの夏、君が見てたモノ - feat.YO-KING(真心ブラザーズ)
- Don't be love(Piano Ver.) - arranged by 大橋トリオ ※CD盤のみ収録
CD+DVD盤 DVD収録内容
- Don't be love - feat.斉藤和義(Video Clip)
- バネのうた - feat.甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ)(Video Clip)
シシド・カフカ
メキシコ生まれ。中学生時代にアルゼンチンでドラムを叩き始め、数々のバンドに在籍したのちにドラムボーカルのスタイルで2012年5月に配信曲「デイドリームライダー」でデビュー。9月に1stシングル「愛する覚悟」でCDデビューした。以後もドラムを叩いて歌うスタイルで注目を集め、2013年9月には1stフルアルバム「カフカナイズ」をリリース。一方でモデルとしての活動や女優としてドラマ「ファーストクラス」出演、さらに「新堂本兄弟」にレギュラー参加など多彩な活動を展開する。2014年9月にはエイベックスへの移籍を発表し、4月には配信シングル「Don't be love feat. 斉藤和義」をリリース。そして6月には「Trans fatty acid feat.KenKen(from LIFE IS GROOVE)」など多様なコラボレーションナンバーを収録したセッションミニアルバム「K5(Kの累乗)」を発売した。