桃色の空気流れたもんね

──では、ほかの夫人の皆さんも新曲の中で好きなポイントを挙げてもらえますか？

可恩　全体的に気に入っているのは「マリッジブルー」かな。私もみいちゃんのデモがよかった（笑）。あのままでいいじゃんって思ったもん。でも、メンバーみんな声が合ってると思うし、いい雰囲気なんですよね。

竜人　この曲は初めて行くスタジオで録ったんですけど、エンジニアの人に「すみません、ブース内でイチャイチャしないでもらえますか？」って言われたのは覚えてるな（笑）。

可恩　自分のパートなら、「愛してる♡キスしたい♡Hしたい♡」の落ちサビが好きです。半音下がるのがポイントなんですよ。

──美咲さんはデモをさんざん絶賛されていますが。

美咲　「見つめないでよ...バカ...♡」は自分でも渾身の出来だと思います（笑）。何かが乗り移ったかのように。

可恩　模範解答だよね。

竜人　桃色の空気流れたもんね、確かに。

優華　録ってるところ見たかった……。

──亜美さんはどうですか？

亜美　「マイ♡ワイフ♡イズ♡アイドル」は歌詞が面白いです。「私は結婚してるので無理です」って、ガチ恋しているファンに現実を突き付けるみたいな（笑）。でも私たちにそういう需要はない気がするから、どういう反応で楽しんでくれるんだろうなって。振り付けはまだ決まってないんですけど、この曲は絶対に指輪をドヤ顔で見せつけたいと思います。

竜人　人妻と知らずにラブレターを渡しちゃった男に対する返答です。

優華　かわいそう。夢を壊しちゃう。

可恩　ちょっとズルい女だよね。「ラブレターありがとう♡」って言っておいて。

亜美　でもホントに、私たちはガチ恋が少ないからこそ歌えるんですよ。

──これはまさに清 竜人25にしか歌えないアイドルソングですね。この人たちは夫婦だという前提があるし、ファンのほとんどはメンバーの関係性を含めて全員のファンだと思うので。

亜美　そうそうそう。竜人くんとの関係が好きでいてくれるからこそ、ギャグとして成り立つというか。もっと嫌がってくれてもいいのに。「俺の亜美が！」とか言われたい（笑）。

感傷は似合わない

──咲乃さんはどうですか？

咲乃　「愛してる♡キスしたい♡Hしたい♡」は今までの曲があったからこそ、こういうタイトルになったのかなと思うんです。25はラブラブした曲が多かったけど、直接的にそういうことは言ってなかったじゃないですか。愛があるからこそのタイトルで、そこが好きですね。

可恩　誠意があるよね、そこに。

亜美　色気があるメンバーがいないからこそ歌えるというのもあるかもしれない。みんなすごいエロい奴だったら、こんなの歌ったらマジで引くでしょ。

咲乃　ゴリゴリにエロかったら無理だよね。

優華　スタッフさんは「このグループで一番色気があるのは竜人くん」って言ってた（笑）。

咲乃　MVも妖艶な感じとかじゃないし、楽しく聴ける曲になってる。タイトル最高ですね。へい。

可恩　へい？

──これが最後のMV作品になりましたけど、最後ならもっと感動的、感傷的な映像にしてもよかったのに、そうじゃない曲と映像を選んだんだなと。

美咲　似合わないよねそういうの。私たちには。

──もっとも感傷的な、最後を感じさせる曲はやっぱり「25♡」かなと思うのですが、曲順としてもこれがラストではなく、アルバムの中間に「25♡」を置いて、ひたすらハッピーな「LOVE&WIFE&PEACE♡」で締めくくられていて。湿っぽく終わらない全体の構成もいいなと思いました。

美咲　大団円！って感じですよね。

──「25♡」は皆さんも歌っていてセンチな気持ちになるんじゃないかと思うんですけど。

可恩　歌いたくないよね……。

咲乃　あの発表のとき以来歌ってないんですよ。歌い出しは私なんですけど、初披露のときは頭から泣きそうになって。でもここで私が泣いたら台無しだから……ホント吐きそうになりました。映像も残ってますけど、観たくない。

優華　みんなけっこうひどかったよね（笑）。顔が引きつってる。いろんな思いがありすぎて。

思い浮かぶのは楽屋の風景

──既発曲を含めた全11曲で充実した内容ですけど、これで「清 竜人25の音楽」は打ち止めなのかと思うと、一抹の寂しさがありますね。竜人さん自身は並行してスタートさせたTOWNプロジェクト（参照：26分の衝撃、演者と観客の垣根を取り払った清竜人TOWN初ライブ）をはじめ、さまざまなバリエーションの音楽をこれからも作っていくと思うんですけど、清 竜人25でしか成し得ない音楽があると思うので。竜人さん本人はその寂しさはない？

竜人　一切ないですね。この子たちとツアーに行けなくなるとか、現場が静かになるだろうなという人間的な寂しさは多少ありますけど。

咲乃　多少？

竜人　ありますけど、音楽的なことは十分やれたので。

亜美　いっぱい歌ってあげる。6月17日以降も。

可恩　なんか怖い（笑）。

美咲　呪いをかけてるみたい（笑）。

──夫人の皆さんはどうですか？ 春ツアー、そして解散コンサートに向けての心構えはできてますか？

亜美　楽しむだけだと思ってます。楽しみしかないです、ホントに。

優華　ツアーは初めて行くところも多いしね。

美咲　いっぱい食べたい。

──これまでのライブで一番思い出に残っていることは？

竜人　ライブだとやっぱ淡路島（2016年5月に兵庫・淡路ワールドパークONOKOROで行われたアイドルイベント「ガールズ・ポップ・フェスティバル in 淡路島」。運営の不備や雨でさまざまなハプニングが起こった）が思い出に残ってるかなあ。

美咲　伝説だね（笑）。ハプニングがあると逆にテンション上がっちゃうよね。

咲乃　ライブを振り返ると、思い浮かぶのは楽屋の風景なんですよね。みんなでどうでもいいようなことを話したりして。

美咲　北海道でアレやったときだな。

咲乃　変な顔して遊んだとき？

美咲　化粧品で歌舞伎みたいなメイクして。

竜人　その写真、ケータイに残ってるわ。

可恩　楽しいこといっぱいしたよね。オフが楽しいからライブにも反映されるんですよ。