Instagramで自らリサーチ

──「You are my Love」のMVのお話も聞かせてください。

衣装をめっちゃ着替えました。好きな人のことを考えちゃうとお風呂も長風呂になっちゃうなあとか夜空を見上げちゃうなあとか、そういうシチュエーションに合った写真を入れてみました。きっと楽しんでいただけるんじゃないかな。今回の新曲では「You are my Love」だけMVを作ったんですけど、一緒に作りたい、撮ってほしいと思う監督さんをInstagramとかですごくリサーチしているので、これからもかわいいMVをどんどん作っていけたらと思っています。

──ジャケットを手がけたイラストレーター・Ms. Little ChicoさんもRYUCHELLさんがInstagramで見つけてオファーされたそうですね。

そうなんです。アルバムに付いてるスタイルブックでは、僕の原宿の行きつけのお店を紹介したり、メイクとか持ち物とか思い出の写真をギュッと詰め込んだりして、作品全体の世界観にこだわりました。お洋服とか靴を買うテンションで、ゲットしただけでハッピーになれる、自慢したくなるようなパッケージと中身にしたいなって。Chicoさんも僕と同じ沖縄出身で、作品を見てこの人と一緒に仕事したい！ と思ったんです。以前から僕のInstagramをフォローしてずっと見てくれていたので、ジャケットのデザインを調整したいときも確かにこっちのほうがかわいいねってすぐ理解してくれたり。そういう人と出会えて、めちゃくちゃうれしかったですね。アメコミっぽいイラストの中に実写の僕が入ったデザインなんですけど、自然に仕上げていただけたのはChicoさんのおかげです。

──ポップで、カラフルで、RYUCHELLさんの大好きな原宿っぽさがすごく出ていますね。

アニメの世界に僕が入り込んだみたいになってますよね。僕もお家では「カートゥーン ネットワーク」をよく見ているので、その雰囲気をわかってくださって。ああいう子供向けの番組って素敵な作品がいっぱいあるんですよね。リンクと一緒に「テレタビーズ」（イギリスBBC制作の幼児向けテレビ番組）を一緒に観てるんです。ちっちゃい時から大好きな番組。

──「テレタビーズ」はRYUCHELLさんが伝えようとしているダイバーシティのメッセージを含んだ番組ですね。

「これは一体何!?」みたいな作品をちっちゃいときから僕はいっぱい観てきたからこそ、周りが普通じゃない出来事に直面したときにも「これもOKじゃない？」って頑固にならずにいられたなと思って。だから「1980～1990年代の服でも、かわいいと思えば今着てよくない？」っていう考え方は僕にとっては当たり前なんです。リンクにも、そういう変わった作品をちっちゃいときから観せて、いつか極端なものに出会ったときに拒否反応を起こさない子になってほしいんです。「カートゥーン ネットワーク」の世界って、いい意味で刺激になる素敵な世界ですよね。かわいくて、面白くて、ブッ飛んでいて（笑）。リンクにもいっぱい触れさせたいなと思ってます。

──若い世代にもRYUCHELLさんの好きな1990年代の文化に興味を持ってもらいたいですね。「ビバリーヒルズ高校白書 / 青春白書」のディラン役を演じたルーク・ペリーが亡くなられて寂しいですけれども。

びっくりしました。僕は「ビバリーヒルズ」で自分の好きな洋服や歌の系統がどんどん定まってきたので、僕にとってとても大切な作品だったんです。まだなりたい自分が見つかってないファンの子もたくさんいるんですけど、指標になる人物や作品に出会ってくれたらいいですね。

りゅうちぇるとRYUCHELL

──ご家庭でもすでにこのアルバムは聴いてらっしゃるんですか？

聴いてます。ぺこりんがすごく気に入ってくれて。違う曲を流してても「RYUCHEL、あのアルバムかけて」って言ってくれるからうれしいです。

──この先、ライブへの期待も高まりますね。

バラエティのりゅうちぇるはたくさんの方に知ってもらってますけど、アーティストのRYUCHELLはこういう感じなんだよってまだ皆さんに伝わっていないので、このアルバムが知っていただくためのきっかけになるといいなと思っています。リリースイベントで全国を回らせてもらっているところなんですけれども、みんなに直接会えるのが本当に楽しくて。デビュー2年目からは本格的にようやく自分の力を出せそうな気がします。

──4月19日公開の「映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ～失われたひろし～」では、ぺこりんさんと一緒に本人役でゲスト声優を務められますね。ぴったりだと思います。

あはは！ よかった。アニメキャラクターになった僕たち、とってもかわいいですよね。

──ほかにもスポーツ選手へのインタビューだったり、お仕事の幅もどんどん広くなって。

本当ですね。「イクメン オブ ザイヤー 2018」をいただいたときはちょっとパニくりました（笑）。自分のプライベートを充実させたことが仕事につながるのは不思議な感じがしますね。正直、パパになったことがお仕事にそれほど影響するとは思ってなかったんです。家庭は家庭、仕事は仕事だと思っていたので。でも、パパになって好きになってくれた方も多いですし、僕自身もみんなと近い距離でいたいので、仕事も家庭も全力でがんばります！