題字に込めた思い

──竹内さんは今回のプロジェクトの題字を担当されています。ト音記号の入った素敵な題字ですよね。

竹内　初め、普通に書いたんですけどスタッフさんから「もうちょっと遊んでいいよ」って言われたんです。「じゃあもっと崩そう！」と思ったんですけど、漢字を崩して自分で新しい字を生み出すのが好きなので、そうなると今回は「音」で。そこから「音」とか「音楽」に関連するものを思い浮かべて、「音」の下の「日」の部分をト音記号にしました。5～10分くらいでスラスラと書けました。納得いくものが早く書けてよかったです。

室田　書いてるとき一緒にいたんですけど、どんどんアイデアが出てきてすごかったです。私たちも試させてもらったんですけど、崩すのって基礎ができてないと難しくて。しかもタケさんのすごいところは漢字だけじゃなくて「VR」もうまいし、音符すらうまい！ 「いつ習ったの？」みたいな（笑）。すごいなと思いました。

竹内　どうせやるならインパクトのある字を書きたいなと思ったので、めっちゃ緊張しましたけど。でもいろんな人にうれしいお言葉をいただけたのでよかったなと思いました。

「音のVR」からライブへ

──この「音のVR」は、将来的に5Gと組み合わせて、スマホで楽しめるようになることを目指しているそうです。

全員　すごーい！

──ファンにとってもアーティストにとっても、音楽との関わり方が変わりそうですよね。

和田　パフォーマンスする側としては緊張感がありますね。もっともっとがんばらないと。気持ちが高まります。

笠原　最初のモーニング娘。さんの話のときにも出ましたけど、私は音楽をたくさん聴くので、何人かのグループだと「この人はどういう歌い方をしてるんだろう？」と知りたいと思うことがあって。それが聴けるだけでもすごいのに、スマホでも観れるなんて！ 音楽が好きで、ただ聴くだけじゃない、いろんな楽しみ方をしたい人にとっては最高の技術だなって思いました。

──家でライブビューイングが楽しめたりするんですよ。

和田　それはとってもすごいことだなと思うんですけど、私たちはライブを大切にしてるので、「どう会場まで足を運んでもらうか」を考えることが、より大変になってくる気もします。

中西　ライブ会場まで来られない地方の人が、ライブビューイングを観て「ライブを観に行こう！」って思ってくれるかも。

──例えば妊婦さんとか受験生とかもうれしいかもしれないですね。ライブと言えば、アンジュルムは現在コンンサートツアー「2018春 十人十色 ＋」の真っ只中で、5月28日には東京・日本武道館公演でのツアーファイナルが控えています。最後に、この公演について教えてください。

和田　今回のツアーは「改めて10人それぞれの個性を出していこう」というコンセプトで。ホールツアーの前にライブハウス公演をやったんですけど、そこでは全員のソロ歌唱曲がありました。1人ひとりの個性はもちろん、それを磨いて最終的に1つグループとしての魅力も強められたらと思っています。アンジュルムの進化が武道館では見せられるんじゃないかなと思います。

──個性の光る10人という点では「音のVR」はアンジュルムにぴったりですね。

和田　今思い付いたんですけど、武道館ってステージを真ん中にすることもできるので、いつか、センターステージの中心にカメラを置いて、そのライブ映像を「音のVR」にしたら面白いんじゃないかな。

川村　観てる人はメンバーになった気分が味わえそうですね。

和田　そうそう！

──いつかそれを収録するための武道館公演を観られることを楽しみにしています。

和田　はい！ センターステージにすると、そのぶん入れるお客さんの数も増えるので、たくさんの人をライブに呼べるようにがんばります。