「音楽と行こう」04 Limited Sazabysが沖縄へ、アコースティックとフルバンドの2本立てライブを配信

04 Limited Sazabysが出演するKDDI主催のオンラインライブ「音楽と行こう」が3月21日に配信される。

「音楽と行こう」は音楽ライブによる地域経済への貢献を目的とした企画。日本国内のシンボリックなスポットを舞台にしたライブパフォーマンス映像が配信されるほか、開催地域のおすすめスポットやご当地グルメを紹介する動画コンテンツが公開される。04 Limited Sazabysは近年のツアーで訪れることができなかった沖縄県で「つなぐ」をテーマにしたライブを実施。音楽ナタリーでは配信に際して、今回のライブの見どころを紹介する。また特集後半ではライブ収録直後の04 Limited Sazabysメンバーにインタビューし、「音楽と行こう」や沖縄への思いを語ってもらった。

取材・文 / 酒匂里奈撮影 / 藤井拓

ライブ情報

音楽と行こう

配信日時:2023年3月21日(火・祝)20:00~

出演者

04 Limited Sazabys


KDDI主催のオンラインワンマンライブ「音楽と行こう」に、04 Limited Sazabysが登場!
近年のツアーで訪れることができていなかった沖縄県へ。
「つなぐ」をテーマに、レアなアコースティック編成とフルバンド編成の2本のライブを繰り広げます。

配信チケット

uP!!! 一般 2500円(税込) / auスマートパスプレミアム会員 2000円(税込)
TELASA 一般 2500円(税込)
販売期間:2023年4月4日(火)22:00まで
アーカイブ視聴期間:準備完了次第~2023年4月4日(火)23:59

配信チケット購入はこちら

04 Limited Sazabysと沖縄の雄大な自然が生み出すシナジー

「日本各地にある素敵な場所で、特別な音楽ライブを」をテーマに、地域の魅力を発信するために生まれた企画「音楽と行こう」。昨年の初開催時にはUNISON SQUARE GARDENが岐阜県各務原市で、MAN WITH A MISSIONが岩手県陸前高田市でライブを行った。今回は、04 Limited Sazabysが「つなぐ」をテーマに、近年のツアーで訪れることができていなかった沖縄県へ。ひさびさに訪れる地でレアなアコースティック編成とフルバンド編成の2本のライブを繰り広げる。

04 Limited Sazabysがアコースティックライブを行うのは、沖縄県南城市にある百名ビーチ。白く輝く砂浜と泳ぎやすい遠浅が特徴で、琉球の神話に登場する女神・アマミキヨが、海の彼方から渡来した際に初上陸した場所として伝えられている。普段のライブではパワフルなパフォーマンスが持ち味の彼らがこのビーチでどんな音色を奏でるのか、ファンは楽しみにしておこう。

百名ビーチを歩く04 Limited Sazabys。

百名ビーチを歩く04 Limited Sazabys。

さらに04 Limited Sazabysは、百名ビーチから約7kmほどの位置にあるガンガラーの谷でフルバンド編成でのライブを行う。ガンガラーの谷は数十万年前の鍾乳洞が崩れて形成された場所。約2万年前、この地に当時の人類“港川人”が居住していた可能性があることから発掘調査が継続して行われており、これまでに世界最古となる約2万3000年前の釣り針が発見された。谷の広さは約1万4500坪。歩行距離にすると約1kmで、広大な太古の世界が広がっている。04 Limited Sazabysはこの谷内にあるケイブカフェで、約300人のファンを前にライブの人気曲や昨年10月にリリースしたアルバム「Harvest」の収録曲などを演奏する。なお、04 Limited Sazabysが沖縄で単独のパフォーマンスを披露するのは、2015年9月に沖縄・桜坂セントラルで行ったツアー「CAVU tour 2015」の追加公演以来となる。

ケイブカフェの鍾乳洞と04 Limited Sazabys。

ケイブカフェの鍾乳洞と04 Limited Sazabys。

また「音楽と行こう」の特設サイトでは04 Limited Sazabysのコメント映像、南城市のおすすめスポットやグルメを紹介する動画が公開されている。紹介動画では芦沢ムネト(パップコーン)とハローユキトモ(ヤングオオハラ)がライブのテーマである「つなぐ」にちなみ、沖縄県民が先祖代々紡いできたパワースポットをナビゲート。さらにエイサー体験やガンガラーの谷での神秘的なツアーの情報も紹介されている。

04 Limited Sazabysと雄大な景色のシナジーが生み出すリラックスムードや清涼感を、ぜひ配信で堪能してみてほしい。また今回のライブを通じて沖縄県の魅力を知った人は、ぜひ現地に訪れて解放感や神秘的な雰囲気を味わってみてはいかがだろうか。

04 Limited Sazabys インタビュー

シーンやジャンルのハブになるのが僕らの役目

──百名ビーチでのアコースティックライブとガンガラーの谷でのフルバンド編成でのパフォーマンス、お疲れさまでした。まずは今回の「音楽と行こう」という企画で沖縄を選んだ理由を教えてください。

GEN(B, Vo) KDDIさんから話をいただいたときに、なかなか来れていなかったこともあって「沖縄がいいです」と希望を伝えたんですけど、それを二つ返事で通してくれたんですよ。おかげで僕らも沖縄を満喫できたし、スタッフさんたちも仕事はバチっとやりつつ沖縄を楽しんでましたね。僕が連れて来たわけじゃないけど、なんかすごくうれしかったです。あとこのタイミングで配信ライブをやるのもありかなと思って。やっぱり、ライブに行きたいけど行けないという声もまだまだ多いですから。

──そういうファンの方へ配信でライブを届けるということ自体が、今回のテーマである「つなぐ」にぴったりですね。

GEN コロナのことだけじゃなくて、結婚、出産、育児、転勤、いろんな事情でライブに行きたいけど行けないお客さんもいて。そういう方たちがいつかまたライブに来られるようになるまでの間をつなげたらという思いでやりました。あと最近ツネさん(Hi-STANDARDのドラマー・恒岡章)が亡くなって。バンドとしても、個人的にもハイスタからすごく影響を受けているので、この出来事があってより僕たちよりも下の世代を盛り上げたいと思ったんです。それが「つなぐ」ということなのかなと。

左からRYU-TA(G, Cho)、GEN(B, Vo)。

左からRYU-TA(G, Cho)、GEN(B, Vo)。

──ガンガラーの谷でのパフォーマンスを拝見して、フォーリミとファンの方を「つなぐ」ライブであったのはもちろん、フォーリミが音楽シーンにおいて、さまざまなジャンル間の架け橋であるように感じました。

GEN 僕らはジャンルという意味でも絶妙なところにいるので、いろんなシーンやジャンルをつなぐというか、ハブになるのが僕らの役目なのかなと最近より痛感してますね。

KOUHEI(Dr, Cho) 「つなぐ」というテーマについては今GENが言ってくれたことがほとんどだと思うんですけど、今日のライブを終えて、僕らが僕らであり続けることが大切なんだなと感じました。今日のライブではかりゆしウェアを着てみたり、HIROKAZが三線を弾いたり、いつもと違うことをやってみたりもしましたが、たぶんライブへのスタンスはみんないつも通りだったんですよ。今までやってきたことの積み重ねが今回のライブにつながっていた。僕らはずっと音楽をやってるけど、いつ誰がどこで聴いているかは正確に全部はわからない。だから僕たちにできるのは音楽を作ってライブをやり続けること、僕らは僕らで居続けることで、それをやっていたら結果として何かにつながっていくんじゃないかなと思います。

沖縄の楽器、空気感に触れられてよかった

──フォーリミは「YON FES 2021」が開催中止になった2021年4月に無観客のアコースティックライブをYouTubeで公開しました。今日のライブ中、GENさんがそのときのことを振り返って「(配信ライブは)肌に合わないかもしれないと思った」とおっしゃってましたが、今日のライブを観て、フォーリミのライブを配信するなら現場にお客さんがいたほうがバンドの魅力や熱量が視聴者に伝わりそうだなと思いました。

GEN 2021年の配信ライブは、コロナでライブが中止になってしまったこともあったのでその代わりになればということでやったんです。お客さんがいないとライブをやってる感じというよりは、ミュージックビデオを撮ってるみたいな感覚になったんですよね。もちろんそれはそれで、観てくれた人はみんなよかったと言ってくれたので、よかったんですけどね。当時は「僕らが積極的にやるべきことではないかな」って思ったんです。でも今回こうやってKDDIさんからお話をいただいて、もうずっと来ていなかった沖縄で、しかもビーチや谷という特殊な場所でライブができたのは、僕らにとってすごく意味があることだった。それこそ南城市の方だったり、ガンガラーの谷の支配人の方だったり、この場所に来たことで僕ら自身もたくさんの人とつながれたのがうれしかった。

──HIROKAZさんはライブを振り返ってみていかがですか? 今日は三線を弾いていたのが印象的でした。

HIROKAZ(G) 沖縄の楽器、沖縄の空気感に触れられただけでも来てよかったなと思いました。昨日は街を散歩することもできて。ライブができるだけでもちろんありがたいんですけど、なかなかない貴重な機会をもらったなと。普段は鍾乳洞の下でライブできる機会なんてないので、それはやっぱり配信ならではの見どころなのかなと思いました。

左からHIROKAZ(G)、RYU-TA(G, Cho)。

左からHIROKAZ(G)、RYU-TA(G, Cho)。

RYU-TA(G, Cho) 2021年に無観客で配信ライブをやったとき、俺も「合わないな」と思ったんですけど、今日は有観客だったので全然違う感覚でした。この空気感を配信で届けられる機会を作ってくれたKDDIさんには本当に感謝してます。

KOUHEI これが普通のライブハウスだったらやってなかったかもしれない。鍾乳洞やビーチでライブをやるのってスタッフも含め、全員がほぼ初めてのことで。その初めて感がどんなふうに出るのかというのは当日まで一番の楽しみでしたね。

HIROKAZ どっちのライブもロケーションがいいからね。あと配信には映ってないと思うけど、ガンガラーの谷のガジュマルがすごかった。実際に目の前で見ないとわからないデカさに圧倒されたというか。

GEN 自然に触れると自分のちっぽけさがわかるのがいいよね。自分の悩みがバカらしくなってくるというか。