神が降りてきたアコースティックライブ

──海をバックに砂浜で演奏した百名ビーチでのライブはいかがでしたか？

RYU-TA　ビーチでライブをすること自体ほぼないので、演奏しているときに風の音や海の音が聞こえてきて、気持ちよかったですね。

GEN　配信では実際に聞こえてきた環境音もいい感じに混ぜてほしいよね。

RYU-TA　確かに。混ぜてほしい。

HIROKAZ　あと本当に晴れてよかったですね。下見に行ったスタッフさんが「雨で寒かった」と言っていて、天気が崩れたらイヤだなと思ってたら、当日はバチバチに晴れていました。

GEN　そこはもう俺たちの力ですよ。持ってる。雲ひとつなかったくらいだもんね。

HIROKAZ　照らされてたね。めちゃめちゃ日焼けするくらい（笑）。

──ライブでは最新アルバム「Harvest」の収録曲をアコースティックで初披露されていました。

GEN　僕らは正直アコースティックが得意じゃないんですけど、得意じゃないことに挑戦していくのは大切だと思っていて。新曲をアコースティックバージョンでやってみて、自分たちの可能性を感じることができましたね。しかもそれをビーチでできたのがよかった。あと「Letter」（2015年10月リリースのメジャー1stシングル「TOY」のリード曲）も披露したんですけど、この曲のMVに沖縄のビーチが出てくるんですよ。このMVを撮ってからだいぶ時が経ったんだなと感慨深い気持ちになりながら演奏できました。

──「Letter」は唯一、百名ビーチとガンガラーの谷の両方で披露していました。

KOUHEI　MVを沖縄で撮って思い入れがあるから、「Letter」だけは両方やろうとなって。俺がお客さんだったら、「あれ、『Letter』やんないんだ」と思う気がしたんですよね。

GEN　あとアコースティックライブでは、神を降ろしました。

全員　（笑）。

KOUHEI　なんのことかわからないと思うんですけど、これはホントに配信を観てどういうことか確かめてくださいって感じですね。

GEN　まあ皆さん、神を見たことないと思うんですけど、この配信ライブでは神が降りてくる瞬間が見れます。

ワンシーズンに1回来たい沖縄

──ガンガラーの谷でのライブのMCでGENさんが「とにかく沖縄に行きたかった」とおっしゃってましたが、沖縄の魅力はどんなところにあると思いますか？

GEN　MCで言ったことになってしまうんですけど、東京と沖縄ではBPMがぜんぜん違うんですよね。実際に流れる時間は変えられないけど、時間がゆっくり流れているように感じる場所に行くことはできる。たまにこういう過ごし方が必要だなと思うし、沖縄のバンドマンたちが頑なに沖縄から出ない理由はそういうところなんじゃないかなと感じましたね。あと沖縄って多国籍の方が多くて、そのチャンプルー感もいい。それもあってオープンな雰囲気の人が多いのかなと。

KOUHEI　与那原ってところに昨日行ったんですけど、そこで話したおじさんたちが「髪もなくなるし、金もなくなるわ！」とか言いながらも、めちゃくちゃ幸せそうで楽しそうだったんですよね。GENが「東京はBPMが高い」みたいなことを言いましたけど、東京って少し息が詰まる感じというか、何かに追われている感じがするんですよね。それも必要なものだと思うんですけど、「なんとでもなるでしょ！」みたいな温かいスタンスを、沖縄の人はナチュラルに持ってる気がしていて。沖縄の人が持つ陽のパワーを浴びて、忘れていた大事なことを思い出しましたね。

GEN　僕は「お金をたくさん稼いでいる＝幸せ」じゃないと思っていて。結果を出したい、お金を稼ぎたいという気持ちももちろんあるんですけど、自分がどうしたら幸せでいられるかを追求するのが人生のテーマなんです。だから幸せそうにしてる人の感覚をできるだけ取り入れたい。沖縄の人たちのように僕も生きたいなと思わされました。

RYU-TA　俺もユルいタイプの人間なんですけど、沖縄に来て「俺よりもユルい人いっぱいいるな」と感じました。そんな沖縄の人たちと触れ合うと、不思議と「東京でまたがんばろう」という気持ちになれるんですよね。

GEN　定期的に来たいなって思っちゃう。

KOUHEI　この空気感を摂取したくなるよね。

GEN　年1……いや、ワンシーズンに1回来たいくらい。

RYU-TA　できることならね（笑）。

HIROKAZ　時間の流れ方もそうだし、人に余裕がある感じがいいよね。

KOUHEI　いい意味でそもそも時間をあんまり気にしてない感じがする。

HIROKAZ　うん。心が広いというか。

GEN　逆に俺らが気にしすぎてるのかもしれないよね。時間の使い方とか周りからの評価とか。今回沖縄でいろんなものを得たので、これでまた東京で元気に戦えます。