音楽ナタリー Power Push - うたパスPresents おしゃべりキッチン
#4 意外とカンタン!参鶏湯
DJみそしるとMCごはん(以下おみそはん)による連載企画「おしゃべりキッチン」の、今回のゲストは土岐麻子。「いつか参鶏湯作りにチャレンジしてみたかった」という土岐のリクエストを受けて、炊飯器を使った“誰でも簡単に作れる参鶏湯”に2人で挑戦した。
取材・文 / 橋本尚平 撮影 / 笹森健一
題字とイラスト / DJみそしるとMCごはん
料理の前に
東京・日本武道館で昨年開催された所属事務所・SMAの40周年イベントで軽く挨拶を交わして以来、彼女たちが会うのはこれが2回目。そのときは慌ただしくてほとんど会話できなかったとのことで、2人とも今回の対面を楽しみにしていたようだ。大学時代にドラマーとして友人とバンドを組んでCymbalsの「RALLY」をコピーしていたというおみそはんは、「Cymbalsのドラムはおかずが多いから、今もあの感覚が体に染み付いてて曲を作るのに役立ってると思います」と、知られざる音楽的なルーツを土岐本人にうれしそうに話していた。
材料の下ごしらえ
- 1.
- 鶏肉に塩こしょうを軽くまぶし、臭みを取るために酒に浸す。
今回の料理で使う肉は手羽元と手羽先。てっきり丸鶏を使うものだと思い込んでいた土岐は、並べられた食材を見て「これで作れるんだ!」と驚いていた。
土岐がトレイに鶏肉を並べながら「鶏肉って触感すごく気持ちいいですよね。プリプリの鶏肉が売られてると、触りたくってその日は鶏料理にするんです」と話すと、おみそはんもそれに同意。「プリプリのお肉を見ながら『この子はいいお尻だったんだろうなー』とか思っちゃいますよね」と言ってうなずいた。
ポイント酒は鶏肉がひたひたになるくらいたっぷり入れてOK
- 2.
- ネギの青い部分をぶつ切りに。しょうがを切って、にんにくの皮を剥いておく。
にんにくは炊いている間にかなり柔らかくなるので、特に切らないで丸のまま炊飯器に入れる。しょうがはスライスや千切りでも問題ないが、今回は食べやすいように細かくみじん切りにすることにした。土岐は韓国料理屋で食べる参鶏湯を思い出しながら「しょうがが大きいまま入ってて、ガリって噛んじゃったりしますよね。ナツメが丸ごと入ってたりもするし、参鶏湯って柔らかい味だけど厳しさもある料理なんですよね」と、その魅力を分析した。
にんにくの皮を剥きながら「私、にんにくを買うとよく芽を出しちゃうんですよ」と話す土岐。それに対しておみそはんは「Cymbalsの『コメディ・ショウ』に『玉ねぎが芽を出してるよ』っていう歌詞がありますよね。その寂しさ、すごくわかります。私も紫玉ねぎの芽が出ちゃってモンスターみたいな見た目になってたとき、そんな気持ちになりました」としんみり語っていた。
材料を炊飯器に入れて炊く
- 1.
- 酒に漬けていた鶏肉を酒ごと炊飯器に入れ、さらに青ネギ、しょうが、にんにく、白米、もち米、雑穀、松の実、調味料を投入。炊飯器の「4合」のラインまで水を入れて炊く。
現在住んでいる家がIHクッキングヒーターだという土岐は「今日はひさしぶりに火が使える!と思ってたら、コンロ使わないんですね(笑)」とびっくり。「でも炊飯器で作れるなんて思わなかったからうれしい!」と、この調理方法に興味津々の様子を見せる。あとは炊飯器を早炊きモードにして、スイッチを入れて炊きあがるまで待てばほぼ完成だ(炊くのにかかる時間は炊飯器によって差があるが、目安は40分から1時間ほど)。
ポイント雑穀の中に赤米、黒米、黒豆が混じっているとスープが赤黒くなってしまうので注意
- 2.
- 炊きあがるのを待つ間に、ネギの残った白い部分を切る
ネギはだいたい3/4をみじん切りに。残った1/4は白髪ネギにして水にさらしておく。2人がネギを刻みながら世間話をしているうちに、炊飯器の蒸気口がにんにくと生姜の香りを放ち始める。
- 3.
- 炊飯器が止まったら、ネギのみじん切り、クコの実、甘栗を入れてかき混ぜる。
もち米が溶けて白濁したトロトロのスープに、先ほどみじん切りにしたネギや、クコの実、甘栗を入れて軽く混ぜる。再び炊飯器のふたを閉めて、少し蒸らしたらできあがり。皿に取り分けたら、水にさらしておいた白髪ネギを散らして食べよう。
ポイントこのまま炊飯器を保温モードにして一晩ほど置いておけば、さらに旨味が溶け込んだ濃厚なスープに
材料(3人前)
- 手羽先 200g
- 手羽元 300g
- ネギ 1本
- にんにく 1玉
- しょうが 5かけ
- 白米 大さじ1
- もち米 大さじ1
- 雑穀(赤米、黒米、黒豆ではないもの) 大さじ1
- 松の実 大さじ1
- クコの実 大さじ1
- 甘栗 6個
- 中華調味料(創味シャンタン、味覇など) 小さじ1
- 酒 200ml
- 塩 少々
- こしょう 少々
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DJみそしるとMCごはん
(ディージェーミソシルトエムシーゴハン)
女子栄養大学の卒業制作を機に誕生した、ラップ、トラックメーク、アートディレクションを1人で手がける女性アーティスト。「おいしいものは人類の奇跡だ!」をモットーに活動し、2013年7月にはインディーズから1stミニアルバム「Mother's Food」を発表した。リリース前後からそのアイデアとクオリティが話題になり、同年に開催された「Twilight Shower」をはじめさまざまなイベントに出演。11月にメジャー第1作目となる「おりおりのおりょうり~X'mas~」をリリースする。2014年3月よりNHK Eテレの料理番組「ごちそんぐDJ」に出演中。また同年7月に「FUJI ROCK FESTIVAL」への出演も果たす。2015年4月に1stフルアルバム「ジャスタジスイ」をリリースした。
土岐麻子(トキアサコ)
1976年東京生まれ。1997年にCymbalsのリードボーカルとして、インディーズから2枚のミニアルバムを発表する。1999年にはメジャーデビューを果たし、数々の名作を生み出すも、2004年1月のライブをもってバンドは惜しまれつつ解散。同年2月には実父にして日本屈指のサックス奏者・土岐英史との共同プロデュースで初のソロアルバム「STANDARDS ~土岐麻子ジャズを歌う~」をリリースし、ソロ活動をスタートさせた。2011年12月に初のオールタイムベストアルバム「BEST! 2004-2011」を発表し、ソロデビュー10周年を迎えた2014年11月に「STANDARDS」最新作となる「STANDARDS in a sentimental mood ~土岐麻子ジャズを歌う~」を発売。2015年7月には、コンセプトプロデューサーとしてジェーン・スーを迎え、2年ぶりとなるオリジナルアルバム「Bittersweet」をリリースした。同年10月にはアルバムを携えたツアーを開催。12月には東京・WWWにて追加公演の実施も決定している。
2015年9月24日更新