音楽ナタリー Power Push - うたパスPresents おしゃべりキッチン
#4 意外とカンタン!参鶏湯
お尻に物を詰める勇気が出なくて
土岐 おいしそう。いただきまーす。
おみそはん スープがトロトロですね。お肉もホロホロ。めちゃめちゃおいしいです!
土岐 うわあ、ホント。ホグホグ。にんにくの香りがいいですね。
おみそはん 私、大きい鶏が丸ごと入ってる本物の参鶏湯って食べたことないんです。
土岐 でもこんな感じだよ。お店で食べてるみたい。煮込む時間の違いなのか、お店によってはもっとトロトロに白濁してるのもあるけど、これはこれでさっぱりしてておいしいですね。
──今回は土岐さんのリクエストで参鶏湯にしたんですけど、どうしてこれを選んだんですか?
土岐 お店で参鶏湯を食べたときに「作ってみたいな」って思ったんですけど、その制作過程で鶏のお尻に物を詰めるっていうのが、1人だとどうしても勇気が出なくて(笑)。友達と「今度一緒に作ろう」なんて言いつつ、結局作れないまま2~3年くらい過ぎてたんです。
おみそはん ははは(笑)。
土岐 今回はそのお尻に入れる工程がなかったからよかったな。
おみそはん 参鶏湯は作ったのは今日が初めてなんですけど、冬に炊飯器料理にハマってて、今日みたいに鶏を何時間も煮込んでいっぱい出汁をとってスープにしたりしていました。ホロホロになっておいしくて、毎日食べてました。軟骨まで食べれるんですよ。
土岐 えー。そんなに柔らかくなっちゃうんだ。炊飯器では炊き込みごはんくらいしか作ったことないな。あとはパンケーキとか。
おみそはん そうそう、パンケーキも作れますよね。
土岐 炊飯器を買ったときに説明書を読んで「上で角煮を作れて、下でごはんも炊けるなんて!」って喜んだけど、結局やってない(笑)。でも今日やってみて、すごくおいしく作れるんだなってわかりました。
──韓国料理はほかにどんなものが好きですか?
土岐 チャプチェとか。春雨を炒めた料理。
おみそはん ああー、おいしいですね。
土岐 あと韓国に行ったときにホントにおいしかったのがポッサム。茹でた豚肉をスライスして、サンチュに包んでお味噌とかキムチとかを付けて巻いて食べるんですよ。
おみそはん へえー、食べたことない。私は韓国料理にはあまり馴染みがないんですけど、初めてサムギョプサルを食べたとき、肉の塊を見て感動しました。「このお肉と油をいっぺんに口に入れていいんだ!」って、いけないことしてる気持ちになりました。
土岐 ははは(笑)。その背徳感わかります。
朝食に天ぷらを作るんです
おみそはん どんな料理が得意ですか?
土岐 私は朝ごはんしか作れないんですよ。昼や夜は家にいないことが多いから。それで朝くらいはちゃんと作ろうと思って。とは言ってもトーストとか、いわゆる朝ごはんっぽいものが食べたいときばっかりじゃないから、朝から重たいものを作ることもよくあります。天ぷら食べたくなったりするし。
おみそはん 朝食に天ぷらを作るんですか。すごいです。
土岐 朝から天ぷらそば作ったり、カツ丼作ったりしてます(笑)。揚げ物がすごく好きだから。むしろエッグベネディクトとか、ああいうの作れないんですよ。おしゃれなものは作ったことがない。
おみそはん いつも土岐さんのInstagramを見てると朝ごはんがいっぱいアップされてるんですけど、ごはん、お汁、おかずとあとちょっとみたいなちゃんとしたセットになってて、食器もかわいいんですよ。やっぱりセンスがいいなって思ってます。
土岐 あ、ホントですか。うれしい(笑)。
おみそはん 朝はこんなごはんを食べられたらいいのになって、食べたつもりになって眺めてます(笑)。あと外食してる写真も、なんだかおいしそうな感じのお店で撮ってて「ここどこだろう? 行きたいなー」って。完全に「グルメな人のインスタ」として見てますよ。
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DJみそしるとMCごはん
(ディージェーミソシルトエムシーゴハン)
女子栄養大学の卒業制作を機に誕生した、ラップ、トラックメーク、アートディレクションを1人で手がける女性アーティスト。「おいしいものは人類の奇跡だ!」をモットーに活動し、2013年7月にはインディーズから1stミニアルバム「Mother's Food」を発表した。リリース前後からそのアイデアとクオリティが話題になり、同年に開催された「Twilight Shower」をはじめさまざまなイベントに出演。11月にメジャー第1作目となる「おりおりのおりょうり~X'mas~」をリリースする。2014年3月よりNHK Eテレの料理番組「ごちそんぐDJ」に出演中。また同年7月に「FUJI ROCK FESTIVAL」への出演も果たす。2015年4月に1stフルアルバム「ジャスタジスイ」をリリースした。
土岐麻子(トキアサコ)
1976年東京生まれ。1997年にCymbalsのリードボーカルとして、インディーズから2枚のミニアルバムを発表する。1999年にはメジャーデビューを果たし、数々の名作を生み出すも、2004年1月のライブをもってバンドは惜しまれつつ解散。同年2月には実父にして日本屈指のサックス奏者・土岐英史との共同プロデュースで初のソロアルバム「STANDARDS ~土岐麻子ジャズを歌う~」をリリースし、ソロ活動をスタートさせた。2011年12月に初のオールタイムベストアルバム「BEST! 2004-2011」を発表し、ソロデビュー10周年を迎えた2014年11月に「STANDARDS」最新作となる「STANDARDS in a sentimental mood ~土岐麻子ジャズを歌う~」を発売。2015年7月には、コンセプトプロデューサーとしてジェーン・スーを迎え、2年ぶりとなるオリジナルアルバム「Bittersweet」をリリースした。同年10月にはアルバムを携えたツアーを開催。12月には東京・WWWにて追加公演の実施も決定している。
2015年9月24日更新