ORESAMA「ワンダーランドへようこそ / 秘密」 PR

小島英也(ORESAMA)×Yamato Kasai(Mili)対談|2人のポップセンスが生み出したORESAMAの新境地

ORESAMAの配信シングル「ワンダーランドへようこそ / 秘密」が、1月3日にリリースされた。

音楽ナタリーでは配信シングルの発売を記念して、小島英也(Composer, G)と、新曲「秘密」の編曲を手がけたMiliのYamato Kasai(Composer, G)の対談を企画。ORESAMAらしさとMiliらしさ、どちらも感じさせる「秘密」の制作にまつわるトークを軸に、同世代のクリエイター同士として刺激を与え合う両者のトラックメイキングに関する感覚の違いや、ORESAMAのボーカリスト・ぽんの魅力についてなど、さまざまな話題について語り合ってもらった。

取材・文 / 倉嶌孝彦 撮影 / 曽我美芽

頭1つ抜かれると、心にくる

──ORESAMAとMiliにはH△Gとスプリット作品をリリースしているという共通項がありますよね。

Yamato Kasai(Mili) 実はORESAMAとH△Gをつなげたのが僕なんです。

小島英也(ORESAMA) そうですね。H△Gと一緒に作品を作る前からKasaiさんとはつながってました。

Kasai H△Gと僕は同郷(愛知県岡崎市)なので、それでつながりがあって。小島くんと知り合ったのは4年くらい前で、どこかのパーティだったよね?

小島 どこかのパーティで知り合って、その後プライベートで飲みに行ったりするようになって……。

──「秘密」の編曲の依頼を受けるまで、お二人が仕事上で接点を持つことはなかったわけですよね?

小島 そうですね。飲みの場ではよく顔を合わせていたんですけど。

Kasai お互いに会うと「最近こういうのがんばってるね」とか「この間の曲、すごくよかったよ」って話をするくらいだったんですけど、個人的にはそういう距離感がけっこう好きで。特にクリエイター同士でこういう話ができるのって、同年代でORESAMAくらいしかいないんだよね。

小島 僕もそうなんですよ。アーティスト業と並行して作家業もやってる同世代の知り合いってあまりいなくて。だからKasaiさんをいい意味でライバル視してるところもあるんです。

Kasai わかる。ORESAMAに頭1つ抜かれると、ちょっと心にくるもん。「小島くん、最近ちょっと調子に乗ってるんじゃない?(笑)」って。

小島 それ、直接僕に言ってくるんですよ(笑)。

Kasai だからこそ編曲を任せてくれたのはうれしかったんだよね。実は以前から「僕ら2人で曲作りができたら絶対面白くなる」っていう話はしてたから。

左から小島英也(ORESAMA)、Yamato Kasai(Mili)。

ギターの入らないORESAMAの曲

──これまでORESAMAとして発表された音源のほとんどは、小島さん自身が編曲を手がけています。そもそもORESAMAの楽曲を小島さん以外の人が編曲すること自体が珍しいなと思いました。

小島 おっしゃる通りで、基本的に僕は自分の楽曲をアレンジしていただくということはあまりなくて。でもメジャーデビュー以降、いろんな方々と楽曲制作する機会が増えて、自分以外の人が関わることの面白さも感じていたんですよね。そんな中、1月3日に配信シングルをリリースしようという話になり、1曲はORESAMAの初期からある楽曲「ワンダーランドへようこそ」に決まっていたんですけど、もう1曲をどうしようかという話になりまして。編曲をお願いする候補を挙げていく中で、MiliのKasaiさんの名前が自然と出てきたんです。

Kasai 光栄です。

小島 Kasaiさんの名前が出たとき、すぐに僕は「秘密」を編曲していただきたいなと思って、配信シングルの収録曲が「ワンダーランドへようこそ」と「秘密」に決定したんです。実は以前から「秘密」をリリースするときはKasaiさんに携わってもらいたいなと思っていて。

Kasai そうなんだ。でも小島くんは自分で編曲する印象が強かったから、最初にお話をいただいたときはちょっと迷ったんです。特に僕はしっとりした曲やダウナー調の曲が多いから、ORESAMAの持つポジティブなイメージには合わないんじゃないかって。ただ以前からつながりのあった小島くんから編曲を依頼されるのは単純にうれしくて、引き受けることにしたんです。

──Kasaiさんが編曲を手がけた「秘密」の最大の特徴はギターの音が入っていないことだと思います。ORESAMAの曲でギターが入っていない曲はこれまでなかったのでは?

小島 ないですね。ただ今回、僕のギターが入らなかったのはある意味必然だったと思ってるんです。そもそも僕が細かく注文を付けて制約を設けてしまうのが嫌だったので、特に僕のほうからKasaiさんに直接アレンジの要望を伝えたりもしませんでした。

Kasai もともと小島くんがピアノのメロディを入れてデモを送ってくれたから、僕はピアノのアレンジとストリングスのアレンジをして戻したんです。

小島 Kasaiさんから戻ってきた音源を聴いたとき「あ、この曲はギターを入れる隙間がないな」と素直に思ったんです。楽曲の雰囲気を第一に考え、この曲にはギターは必要ないかなと。

Kasai そうかもしれないね。ただビートのところやベースのメロディにすごく“ORESAMA感”があるんですよ。ピアノとストリングスのメロディには“Mili感”があって、2つのアーティストの要素がすごくいい形で共存してる。

小島 Kasaiさんにアレンジしてもらった上モノがエモーショナルなメロディなので、ビートに関してはあえて機械的にずっとループさせてるんです。