核心を突くTETTA、貪欲なREI
──では、TETTAさんについてはいかがですか?
TETTA くださいよ、くださいよ!
NAOYA TETTAとはEBiSSHのときからずっと一緒にいるけど、マジで歌がうまくなりました。ワンエンでいろんな歌を歌ってきたからこそ、自分の歌声を手に入れて、曲によっていろんな表現ができるようになってる。それこそ今回のアルバムの曲はどれも曲調が違うんですけど、TETTA色というか、全部自分のものにしている感じがして。なんか、本当に歌が好きなんだなって、すごく感じるんですよね。去年の秋ツアーでやったアカペラも5年前だったらできなかったと思うし。会場の空気を自分のものにしていたからすごいなって。
REI あとTETTAって、発言がたどたどしいイメージがあるかもしれないけど、真剣な話になると核心を突くことが多いんです。だから僕は、TETTAに大事な相談をよくする。そういうときも余計なことを言わないし、男らしいんですよ。その場その場で明確なアドバイスができる、そういうところがすごく頼りになります。僕は何かあるとフラフラ落ち着かなくなっちゃうタイプなので、TETTAはすごいなと思いますね。
TETTA (満足げに)うれしいっすね!
REI まあ、取材用に言ってるだけだけどな!(笑)
KENSHIN でも俺も、グループのことを一番話すのはTETTAかもしれない。TETTAって、客観的に周りが見えているんですよ。最近だと、レコーディング前に歌を教えてもらったり。一度話し出すと長くなっちゃうんですけど……。
TETTA 次の日が6時起きなのに、2時半過ぎまで話してたこともあるよね(笑)。
──メンバーの皆さんが語るTETTAさん像、パブリックイメージとはかなり違うものですね。
HAYATO そうなんですよ、実は。賢いんです。
REI 賢いというか、人情があるって感じ?
TETTA もう、どっちでもうれしいよ。今回ナタリーさんをきっかけに、読者のみんなにも知ってもらえるってことですもんね?
──実際、そのことを書くかどうかはちょっとわからないですけど……。
TETTA以外全員 ウエーイ!(笑)
TETTA ちょっと、ちゃんと書いてくださいよ!(笑)
HAYATO 持ち上げすぎるのもアレなんでね! いい感じに間引いてもらって。
──冗談です、失礼しました(笑)。皆さんからの言葉を聞いて、TETTAさん自身はどう感じていますか?
TETTA うれしいですね、すごく。みんなそう思ってくれてるんだなって。
──では続いて、REIさんについてお願いします。
KENSHIN REIくんはとにかく貪欲。特に、5周年イヤーに入ってからのREIくんの貪欲さ、目に見えてすごいです。
EIKU 確かにね。
KENSHIN REIくんの貪欲な行動によって、彼が今がんばりたいことが可視化されているんです。それが僕らにも伝わるし、すごく刺激を与えてくれる。歌もダンスもね。
TETTA REIの中にある「ONE N' ONLYでもっと大きくなりたい」という気持ちが強くて、それが積極的な行動に表れているんですよ。結果として、ワンエン全体をよりよい方向に導いてくれてる。REIの姿を見て、自分も「もっとがんばりたい」と思うし、みんなを「前向きにがんばっていこう!」という気持ちにさせてくれるんです。
EIKU 積極的になったよね。自分の欲を、みんなにもわかるように出してくれることが増えた。「こうやりたい」「こうなりたい」という発言が以前よりも増えたと思うし、そういう言葉によって「僕もがんばらないと」って、気合いが入ります。僕、REIくんとは帰り道の方向が一緒なんですよ。
REI ああ、そうね。
EIKU だから、そういう野心の話をよくするよね。
REI するね、EIKUとは。
──REIさんの貪欲さに拍車がかかったのには、何かきっかけがあったんですか?
REI 一度自分の中で、メンバーのことやグループのことを本当に真剣に考えたんです。みんなが幸せに、笑顔になるにはどうしたらいいのか。そのためには自分から動いていかなきゃいけないなと思ったんですよね。まずは自分が行動で示すこと。できることは全部やって、空いている時間は全部ワンエンに充てる。そうすれば、自分自身も後悔がないと思って。とにかく、グループを本当の意味で大きくしたいっていう気持ちが強くなったんです。そうすると、やっぱり欲も増えるもんだなと。そういう感じかなあ。この6人でもっと大きなステージに立つために、自分はどうしたらいいのか?というところからですね。
自分に厳しいEIKU、イケメン化が止まらないKENSHIN
TETTA EIKUはさ、まず顔つき体つきがめちゃくちゃ変わったよね。めっちゃ男になった。それはダンスの変化にも生かされていると思うんだけど、ダンスの見せ方も前と全然違うと思う。本当にうまいですし、「どんな体の動きしてるんだろう?」って思うくらいしなやかなんですよ。あと、6人の中で一番先生に忠実なダンスをする。先生が伝えたいことを自分の体に正確にインプットして、すごく誠実に表現しているなって、見ていて感じます。
REI EIKUはそれを自然とこなしているからすごいんだよね。自分に厳しくて、常に自分自身と向き合っているから、パフォーマンスも歌もいつの間にかスキルアップしてる。いつだってそういう姿勢だから、自然とみんなも付いてくるし。実際、僕はEIKUの姿を見て「自分もがんばりたいな」と思った部分があるんです。EIKUからは「とにかくやる。前に進むしかない」っていう気持ちがすごく伝わってくるんだよな。
KENSHIN EIKUはとにかく芯が強いです。常に自分と戦っていて、自分に厳しい。
TETTA 自分に厳しく、他人には興味なく……。
EIKU それ、どうなの!?(笑)
TETTA 言い方間違えたかも!(笑) ストイックに自分を磨いてるってことを言いたかった。
KENSHIN 僕、振付師さんから「ダンスがEIKUと真逆だね」と言われたことがあって、それがすごく心に残っているんです。そのときにEIKUのダンスを改めてちゃんと観たんですけど、EIKUのダンスには、ほかの人にはない唯一無二の芯の強さがあるなと思ったんですよね。
NAOYA 俺、この5年間で一番変わったのはEIKUだと思う。顔つきもそうだけど、4年目くらいからグループのことについて、積極的に自分の意見を言うようになったよね。5周年を迎えてからはその積極性がさらに増して、「自分たちで歌詞を書いてみたい」とか、新しい挑戦もするようになったし。
EIKU そうだね。まあ、骨格の変化は自然になんですけど(笑)、やっぱり僕は、今ワンエンの振付をやってくださっている振付師さんに出会ってすごく変わりました。ダンススタイルに関してもそうですし、パフォーマンスに臨む姿勢の面でも。「僕はこの人のようなパフォーマーになりたい」と思えるような出会いが4年目にあったんです。振付師さんから教わる振りを忠実に覚えてから自分の個性を見つけていきたいなという気持ちで、ダンスや歌に取り組んでいますね。
HAYATO ……よし! じゃあ、アルバムの話をしましょうか!
EIKU ええと、リード曲の「Departure」は……。
KENSHIN ちょちょちょ! 俺、俺!
REI あはははは!
NAOYA 最後、けんちゃん(KENSHIN)ね!
TETTA KENSHINは過去のライブの映像を観たりすると、めっちゃ垢抜けたなって思います。年々、マジでカッコよくなっていく。イケメン化が止まらない! イケメン化現象! あと、ラップもめちゃくちゃうまくなってるよね。KENSHINならではの表現が、彼の中で見えてきてるのかなって。だから、ライブでもKENSHINのラップがアクセントになって、曲を華やかにしてくれる。ワンエン結成時はまだラップをやっていなかったからダンスの中でしか自分を表現できなかったけど、マイクパフォーマンスをするようになって彼自身の視点が変わったのかなと思います。あとはね、柔らかくなった。KENSHINは、「俺が俺が」っていう気持ちが前は強かったんですよ。その気持ちはエンタテイナーとして必要なものなんだけど、今は周りとのバランスが取れるようになったというか、すごくちょうどいい感じがしていて。
KENSHIN 的確! 何も間違ってない。
REI なんか、KENSHINも殻を破った感じがするよね。前は自分がやることに対して周囲から何か言われたりするのが怖いと感じる部分があったんですけど、ちょっとずつ変わっていった気がする。その変化が、彼の今の積極性につながっていると思うんです。あとはね、KENSHINって少年のように素直なんですよ! 素直だからこそできる行動や発言があるし、素直だからこそ周囲がそれを受け入れられる。その素直さでメンバーにちゃんと思いを伝えてくれるのがいいなと思います。
EIKU KENSHIN、明るくなった気がする。
HAYATO 確かに、めっちゃ明るくなった。
EIKU もともと暗くはなかったと思うけど、ワンエンを結成してから、内に秘めていた明るさが自然と出てきた感じがするよね。
TETTA てかさ、「KENSHINはもっと自分を出せばいいのに」みたいな話し合い、あったよね? 2、3年前くらいに。
KENSHIN あった!(笑)
TETTA 今もう、出まくっちゃってるから!
一同 あはははは!
EIKU やりたいことが増えたと思うし、そういう積極的なところが顔にも表れてるのかも。
KENSHIN みんな、僕より僕のことが見えてますね(笑)。本当にみんなの言う通りで、ONE N' ONLYのメンバーとしていろんなことを経験させてもらって、この5人と一緒に過ごすことで、新しい自分に出会えているなって思います。毎日刺激的だし、常に勉強させてもらっていますね。
2年分の経験が込められた「CIRCLE」
──ここからは「Departure」の話に戻ります。アルバムを制作するうえで作品全体のテーマはあったのでしょうか?
HAYATO 5周年をまた新たなスタート地点として、さらに上へ、先へ向かっていこうという僕らの思いが伝わればいいなと思っていました。再び飛び立つ。タイトルにはそういう思いが込められています。
──では、アルバム収録の新曲について伺えればと思います。まずは1曲目の「CIRCLE」について。
KENSHIN HAYATOと僕とNAOYAだけの、初めてのラップ曲ですね。
HAYATO しかも1曲目。
KENSHIN 僕らの現状だったり、どう進んでいきたいのかをリリックにした、僕たちの思いが詰まっている曲なんです。
HAYATO 実は、この曲にある「2023」という歌詞はもともと「2021」だったんです。曲自体は2年前からあって、ワンコーラスだけ録ってました。今回、アルバム収録曲を決めるときも入るかどうか?みたいな感じだったんですけど、僕らがゴリ押しして……。
KENSHIN マジでゴリ押しです(笑)。
HAYATO 結果入れることになって、フルで制作できました。「“名も知らない輪の中”で、夢を自由に描いていこう」という気持ちを込めた曲なんですけど、2年経っても言いたいことは変わらなかったというか。1つ目標をクリアしてもまた次の目標に向かって、そこに葛藤があったり。そういう2年分の経験がラップにも込められたと思うし、より深みが出た「CIRCLE」になりました。
──1曲を通してローなテンション感ですが、そこに熱いメッセージ性のあるラップを当てているのが印象的でした。
HAYATO フックとか特に、始めはうまく歌おうとしちゃったんですけど、そうじゃないんですよね。自分のありのまま、しゃべっている雰囲気に近い表現で、葛藤している感じを出したくて。特にヴァースの出だしはすごく意識しました。
KENSHIN ただ、感情的ではあるんですけど、フロウが難しいのでそこは解析して……技術も必要なんですよ。
HAYATO 確かに。“テクい”よね。
KENSHIN ということもあって、2年前に歌入れしたときと今回とでは、景色が全然違いました。2年前の僕は、この曲を処理しきれなかった。でも、この2年間でいろんな経験をして、今歌うことができたのは運命だったのかなって思います。タイミングがぴったりハマった感がすごくあるんですよね。
NAOYA 僕も2年前にレコーディングしたときは、正直、不完全燃焼だったというか。「よっしゃ!」みたいな手応えを持つことができなかったんですけど、今回はしっかりやり遂げることができた感覚があって。「名も知らない輪の中で」という、繰り返し出てくる大事なリリックの1カ所を歌っているんですけど、音楽プロデューサーのJUNEさんがここを僕に任せてくれたのがうれしかったです。
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