RIKU(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)が語る「2分の1の魔法」|「みんなにとってのバーリーでありたい」誰かのために一歩踏み出す勇気

命がけの旅に誰と出かける?

──先ほどご自身がバーリーのような立場だというお話がありましたが、イアンはどんなところが魅力的でしたか?

RIKU(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)

イアンの魔法は勇気を持って行動しないと得られないものばかりでしたよね。失敗をたくさんしてもお父さんに会いたいという純粋な思いで一歩を踏み出す姿がすごいなと思いました。理想がいくらたくさんあっても、なかなか行動にまで移せる人はいないじゃないですか。僕だって夢に向かって動き出すまでにすごく時間がかかりましたし。イアンはお父さんのため、バーリーのために次々と一歩を踏み出していくところがカッコよかったです

──でもその挑戦にはバーリーの応援がなくてはならなかった。

それって僕らの活動でも同じで、1人で大きな挑戦はなかなかできないんですよね。今の僕が大きなステージでライブをするには、スタッフさんがいて、それを観てくださるファンの方がいて、そして相方の2人とパフォーマーのみんながいないとできない。僕らの活動に関わるすべての方に感謝やリスペクトが常にあふれています。

──RIKUさんがもしイアンとバーリーのような冒険をするのなら、THE RAMPAGEメンバーの中から誰を連れて行きたいですか?

うーん、(武知)海青かな。海青にはイアンとして来てほしいというか、僕がバーリー的な立場で一緒に冒険をしたい。海青は年下のメンバーにはお兄ちゃんの顔を見せるんですけど、僕とか年上のメンバーには甘えん坊なところがあって。見た目は強そうですけど、イアンっぽい性格の部分もあるんですよね。というか、THE RAMPAGEにはイアンっぽいメンバーが多いかもしれない。北人も龍も(神谷)健太もそういう一面があると思います。だから僕らはみんなにとってのバーリーでありたいと思いますね。

いつかは自分も器のでかい父ちゃんに

──RIKUさんはピクサー作品で涙したことも多いと伺いました。「2分の1の魔法」で感動的だったシーンがあれば教えてください。

あまり詳しくは話せないですが、ラストシーンです。具体的にいうとイアンの成長とバーリーを思う気持ちには感動させられましたね。兄貴に教えてもらった魔法で戦う中で、自分でも解決策を見つけ出す姿はすごくよかったです。最初は正反対の性格の兄とぶつかって厄介者扱いもしていましたけど、彼からの教えを忘れなかった。父親とのやり取りも感動ですね……。

──泣けるシーンもありますが、笑えるシーンも多い作品ですよね。

そうですね。ずっと感情が忙しかったです。持ち上げてすぐ落とすんだから(笑)。あとは1つひとつの出来事がいろんな伏線になっていて、点と点が合致していく気持ちよさもありました。見逃していいシーンはないです。

──もしRIKUさんが父になるとしたら子供にとってどんな父親になりたいですか?

子供にとって2番目の味方でいたいです。

──2番目?

子供にとって1番はやっぱりおなかを痛めて生んでくれた母だと思うんです。父と同じなんですけど、自分にいつかパートナーができたらその人にとっての一番の味方でありたい。子供にとっては母の次でいいかなと思っています。子供にはやりたいことを突き詰められる環境を用意してあげたい。器のでかい父ちゃんになりたいですね。あと最近ゴールドのアクセサリーを集めていて、自分の子供が成人したらこのアクセサリーを譲りたいなと思っています。イアンとバーリーのお父さんが杖を残したように、何か子供には渡したいですね。

「2分の1の魔法」

人生の分岐点にいる人へ

──RIKUさんはひとりっ子とのことですが、兄弟への憧れはありますか?

小さい頃から親戚の子供と一緒に育てられたので、寂しいという思いもなかったし、あまり兄弟が欲しいと思ったことはないです。今は1人の時間がすごく好きです。

──1人の時間は何をしていることが多いですか?

RIKU(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)

トレーニングもしますし、キーボードで弾き語りをしたり、アニメや映画を観たり。いつかは作詞をしたいので、ボキャブラリーを増やすために最近小説も読み始めました。まあ、どれもTHE RAMPAGEの活動のためなんですよね。THE RAMPAGEのRIKUは自分だけのものではないというか、メンバーやファンの皆さんのためのものだと思っていて。メンバーや皆さんが喜ぶ顔を想像すれば、常に自分史上最高の自分でいるためにつらいトレーニングもがんばれるんです。僕の原動力は周りの人を喜ばせること、それに尽きます。

──RIKUさん自身の夢はありますか?

今はメンバーそれぞれが夢を叶えられるように、THE RAMPAGEという存在を大きくすることが夢です。その先で僕のルーツにある音楽を1人のシンガーとして伝えていけたらと思っています。いつかはEXILE ATSUSHIさんのように僕をきっかけにTHE RAMPAGEを知ってもらえるような、そんな存在になってソロでも活動できたらいいなと考えています。あとはいろんな人と一緒に歌いたいです。去年、SPiCYSOLさんとイベントでコラボさせてもらったんですけど、後日メンバーの方から「バンドとしてのプライドがあるし、ダンス&ボーカルグループに正直偏見があった」と言われたんですよ。でも僕と一緒にコラボしたことでその偏見がなくなった、むしろ偏見があった自分にムカついたとおっしゃっていて。そういう垣根を壊せるような存在になれたらいいなと思っています。

「2分の1の魔法」

──歌といえば「2分の1の魔法」には日本版エンドソングとしてスキマスイッチの「全力少年」が使われています。

あんなにぴったりな曲はないですよね。だってイアンとバーリーは完全に“全力少年”じゃないですか。僕はカラオケに行くと絶対歌うくらい大好きな曲なんですよ。それに書き下ろしではなく、名曲が新作映画のエンドソングになるって夢がありますよね。音楽は後世にまでずっと残っていくものじゃないですか。だから僕もそうやって未来に残せる音楽を作っていきたいと思いました。

──今後はTHE RAMPAGEの曲がRIKUさんの大好きなディズニー&ピクサー作品で使われる日が来るかもしれませんね。

RIKU(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)

そうなったら最高です。僕は、歌だけじゃなくてディズニー作品の声優をやることも夢なんです。高い声がコンプレックスだった時期もあったんですけど、今では個性で武器だと思っているので。そう思えるようになったのはTHE RAMPAGEがきっかけなんですけど、この声が誰かの力になれるのであれば、歌という枠を飛び越えてなんでもチャレンジしたいと思っています。僕、ディズニーの音楽が大好きで毎朝聴いてるんですよ。自分の声でディズニー作品と関わるというのは、いつか絶対に叶えたい夢です。

──最後に「2分の1の魔法」をどんな人にオススメしたいか教えてください。

最初に話したように、ピクサー作品はいろんな年代の人に刺さると思うので、老若男女問わず皆さんにオススメしたいです。一緒に観る相手は兄弟はもちろん、ご家族や友達、恋人……どんな組み合わせでもオススメできます。あと人生の分岐点にいる人がこの映画を観ると、すごく勇気をもらえると思います。いろんな捉え方ができるので、身構えることなく観てもらいたい。願わくば観ていない人がいないくらいの作品になったらと思います。