「ニンジャラ」×きゃりーぱみゅぱみゅ|デビュー10周年に「ニンジャラ」と再コラボ!“ありのままの自分”で立つ新たなスタートライン

きゃりーぱみゅぱみゅとNintendo Switch用ゲーム「ニンジャラ」による新たなコラボレーション企画が1月29日にスタート。「ニンジャラ」をモチーフにしたきゃりーの新曲「ガムガムガール」が同日にデジタルリリースされた。

「ニンジャラ」は“ニンジャ”とチャンバラをモチーフにした基本プレイ無料の3D対戦アクションゲーム。きゃりーが今作とコラボするのは今回が2度目で、期間中はゲーム内で「ガムガムガール」を聴きながらバトルを楽しめたり、アバター用の限定コラボ衣装を入手することができる。またきゃりーは「ガムガムガール」の配信リリースに伴い、新レーベル・KRK LABを立ち上げることを発表した。

音楽ナタリーでは、今年デビュー10周年という大きな節目を迎えたきゃりーにインタビュー。「ニンジャラ」とのコラボが実現した経緯や、新曲「ガムガムガール」と新レーベル設立に込めた思い、自らが見据えている今後のビジョンなどについて語ってもらった。

文 / 秦野邦彦 撮影 / 岩澤高雄(インタビュー本文カット)

あ~ちゃんとぽぽたんに感謝

──まず最初に、きゃりーさんにとって2020年はどんな年になりましたか?

きゃりーぱみゅぱみゅ

予期せぬことがたくさん起こりました。予定していたツアーもフェスもすべてなくなってしまって、自宅にいる期間が長かったです。最初は1000ピースのパズルをやったりしながら1人の時間を楽しんでたんですけど、やっぱり寂しくなるのでオンラインで友達と集合して。それこそ「ニンジャラ」で一緒に遊んだりもしたので、ああいうふうにオンラインで友達とつながれてよかったと思いました。今までは目まぐるしい日々を過ごしていましたが、今回のステイホーム期間はゲームしてみたり、ちょっと料理もしてみようかなとか、新たな生活がスタートしました。

──ご自身にとっていい変化もあったわけですね。

はい! 最近はお皿を集めるのも趣味になっていて、和皿やカレー用のお皿を集めて、かわいく料理を盛り付けるところから始めてます。料理の腕前はまだまだ追いついてないんですけど(笑)、おうち時間もけっこう充実してきました。あと、私は“あめちゃん”という名前のワンちゃんを飼っていて、ステイホーム期間はずっとあめちゃんに癒されてました。

──Perfumeのあ~ちゃんにオススメされて、あめちゃんを飼い始めたそうで。

そうなんです。私はあ~ちゃんの愛犬“ぽぽたん”のことが大好きで。とはいえ自分で飼うのは難しいだろうなと思っていたら、あ~ちゃんに「すごく癒されるよ」って背中を押してもらえたんです。あめちゃんに出会うきっかけを作ってくれた、あ~ちゃんとぽぽたんには感謝してます!

「ニンジャラ?」の一言から始まった

──「ニンジャラ」とのコラボは、昨年10月に実施された「ニンジャラ」と「にんじゃりばんばん Steve Aoki Remix」(2020年6月発表のデジタルシングル)のコラボに続いて2回目ですが、もともとどんな経緯でコラボが実現したんですか?

たまたま「ニンジャラ」というゲームがリリースされるというニュースを見つけて、響きがなんとなく「にんじゃりばんばん」(2013年3月発表の5thシングル)みたいだなと思ったので「ニンジャラ?」ってツイートしたら、ゲームの公式アカウントからリプをいただきまして。それがきっかけでお仕事を一緒にさせていただけることになりました。

──きゃりーさん発信で実現した企画だったんですね。

はい。本当にありがたいですし、びっくりしました。「私のTwitter見てくれてるんだ!」って。今回の「ニンジャラ」みたいに、最近自分が気になっていたことや興味あることとコラボさせていただく機会が多くて、すごくうれしいです。それに、“忍者”って世界的にすごく人気のあるアイコンですけど、忍者をテーマにした新しい作品って、近年は意外と多くはないらしく。なので「にんじゃりばんばん」をリリースした当時、忍者が好きな方々から「この時代に忍者をモチーフにしてくれてうれしい」という声をたくさんいただいたんです。日光江戸村(栃木・EDO WANDERLANDD 日光江戸村)に遊びに行ったときも、忍者屋敷の方々からお礼と一緒に「忍者をもっと世界に広めてほしいです!」と言われたりして、「わかりました!」って(笑)。なので「ニンジャラ」を見つけたときは、すごく興味が湧きました。忍者のカッコよさと、ゲームでみんなとつながって楽しめるという現代性の融合が素晴らしいなと思って。

──「にんじゃりばんばん」は、2013年にきゃりーさんが開催した初の海外ツアー「100%KPP WORLD TOUR 2013」でも大好評でしたし、2019年公開のキアヌ・リーブス主演映画「ジョン・ウィック:パラベラム」で劇中曲に使われたりと、きゃりーさんに大きな広がりをもたらしてくれていますね。

そうなんですよ。海外のライブでもすごく人気で、外国の方も一緒に踊ってくれたりします。中田(ヤスタカ / CAPSULE)さんの書かれる、自然と頭にこびりついて離れない魔法の言葉みたいな歌詞も含めて、自分も大好きな楽曲です。リリースしてから時間が経ってますけど、去年の「ニンジャラ」コラボのときもスティーヴ・アオキさんにリミックスしていただいたりして。「曲が新たにパワーアップして、カッコよくなって戻ってきた!」って感じです。

──スティーヴ・アオキさんのリミックス音源、とても楽しい仕上がりです。

はい。スティーヴさんは中田さんの大ファンで、もともと私の楽曲も聴いてくださっていたそうなんです。私もすごくカッコいい音楽を作る方だなと思っていましたし、世界的にも有名な方なので、まさか自分の楽曲とコラボしてもらえるなんて考えてなかったから、すごくうれしかったです! 昨年10月のオンラインライブ(「Kyary Pamyu Pamyu Online Halloween Live 2020『THE FAMILY 10.31』」)で初めてこの「にんじゃりばんばん Steve Aoki Remix」を披露したんですけど、かなりダンスミュージック寄りのアレンジになっていますし、振り付けも原曲より少し大人っぽいイメージを意識してダンスしました。すごく楽しかったので、早くワンマンライブやフェスでパフォーマンスしたいなという気持ちでいます。ちなみにこの曲は「ニンジャラ」内で購入して、曲を聴きながらプレイすることができるんです。「ニンジャラ」きっかけで私の曲を知ってくれたり聴いてくれたりする方がたくさんいるんだろうな、と思うと本当にワクワクします!

──原曲「にんじゃりばんばん」のミュージックビデオの衣装も忍者風でした。

それまでの私の衣装はすごくカラフルだったんですけど、あの曲で初めて黒をベースにしたので印象に残ってます。あと私、「(美少女戦士)セーラームーン」みたいに額にモチーフがあるのがめちゃめちゃ好きなので、「あの忍者が額にしてるやつ、私も付けたいです」ってスタイリストさんにお願いしたり。靴も足袋っぽいデザインで、京都にあるSOU・SOUという、日本の文化をポップに表現するブランドさんのものを着用しました。

──忍者がつけている額当て、あれは「鉢金(はちがね)」というそうですよ。「ニンジャラ」にもコラボ企画の一環で、「にんじゃりばんばん」のときのきゃりーさんと同じ格好をしたアバターが登場しました。

そうなんです! ゲーム内で買えるアバターの衣装の再現率がかなり高くて。衣装は毎回情熱を込めて作っているので、シルバーの質感や素材の艶っぽい感じもちゃんと再現されていて、素晴らしいなと思いました。あと、実際に曲の中で手裏剣を飛ばしているような振り付けがあるんですけど、それもアバターが完璧に踊ってくれていて。楽曲だけじゃなくダンスも一緒に表現してもらえたのがうれしかったです。

──実際に「ニンジャラ」をプレイされて、どんな感想をお持ちになりました?

私はゲーム初心者なので、まずは操作の基本を覚えるところから始まったんですけど、だんだん慣れてきて“IPPON”(「ニンジャラ」に登場する決め技」)が取れるようになったら、すごく楽しくて。ゲーム内の街並みも素敵だし! あと、バトル中にアバターが分身したり変化できるところもすごい。自分のアバターを作れるんですが、顔の表情や髪の毛の色なんかも、選ぶのに半日かかるんじゃないか?というぐらいパーツアイテムの選択肢があったので、自分にとってベストなアバターがこだわって作れるのは楽しいなと思いました。私もキラキラのピンク色の髪の毛を選んだりして、自分で作ったかわいいアバターで友達と戦ったら、「それいいなあ!」「それどこで手に入れたの?」みたいな話で盛り上がったんですよ。ゲーム内ではいろいろな手段でアイテムがゲットできるので、そういうところも楽しみの1つですよね。